古物商の競り売りは古物営業法第10条の届出制で、実務上 (1)古物市場参加・(2)公衆向け競り売り主催(3日前届出)・(3)ネット競り売りの3類型に分かれます。古物市場主催は別途 古物市場主許可が必要。古物営業法・警察庁・福岡県警察の公開情報をもとに、必要書類・期限・参加手順・取引ルール・罰則・福岡県内事情を実務目線で整理。
結論:業者間市場参加は届出不要、公衆向け主催は3日前届出、自社主催は古物市場主許可(19,000円・約40日)。ネット競り売りはURL届出、プラットフォーム運営は古物競りあっせん業の届出。無許可主催は3年以下の懲役または100万円以下の罰金、届出懈怠は10万円以下の罰金。※ 2026年5月時点の関係法令・公開情報にもとづきます(最終確認: 2026-05-27)。法務省・経済産業省参照。運営者情報。
古物商の競り売りの全体像 — 3類型と届出制度
古物営業法第2条で 「不特定多数の者を集めて最高価申込者に売却する販売方法」と定義され、実務上3類型に分かれます。(1)古物市場参加=古物市場主側が許可保有で届出不要、(2)公衆向け競り売りの自社主催=3日前までに公安委員会へ届出、(3)ネット競り売り=出品はURL届出・プラットフォーム運営は古物競りあっせん業届出。類型判定が手続き明確化の出発点です。
| 類型 | 主体・対象 | 必要な許可・届出 | 根拠 |
|---|---|---|---|
| 古物市場(業者間競り市場)への参加 | 主催=古物市場主/参加=古物商のみ | 参加者は届出不要(古物市場主が許可保有) | 古物営業法第2条第2項第2号 |
| 古物市場の主催(業者間市場の開設) | 主催者(古物市場主) | 古物市場主許可(19,000円・約40日) | 古物営業法第3条 |
| 公衆向け競り売り(古物商主催) | 主催=古物商/参加=一般消費者 | 競り売り届出(3日前まで・無料) | 古物営業法第10条 |
| 営業所内での競り売り | 古物商の自社店舗内 | 届出不要(営業所内例外) | 古物営業法第10条但書 |
| ネット競り売り(ヤフオク・eBay出品) | 古物商が自ら出品して売却 | URL届出(営業所として届出) | 古物営業法第5条第1項第6号 |
| 古物競りあっせん業(オークションサイト運営) | プラットフォーム運営者 | 古物競りあっせん業の届出 | 古物営業法第10条の2 |
古物市場参加は古物市場主側が許可保有のため参加古物商は届出不要(古物商許可は前提)。公衆向け競り売り主催は 3日前までに公安委員会へ届出。ネット競り売りはオークションサイトを営業所相当として URL届出するのが実務の基本形。詳細は許可申請の流れ。
古物市場とは — 業者間競り市場の基本構造
古物市場は古物営業法第2条第2項第2号で 「古物商間の古物の売買・交換のための市場」と定義される業者間競り市場。一般消費者は原則参加不可、参加者は 古物商許可保有者に限定。主催者は 古物市場主許可を取得し定期的(週1回・月数回等)に競りを開催し、仕入チャネルの中核として古物商の事業基盤を支えます。
古物市場の最大の特徴は 業者間取引専門であること。古物商の仕入チャネルは(a)一般消費者からの直接買取、(b)他古物商からの仕入、(c)古物市場での落札、(d)ネットオークションの4ルートで、古物市場は 大量・多品目・短時間で仕入完結できる効率性が魅力。同じ品目を扱う古物商が集まり需給・相場感で価格が決まり、市場価格に近い適正な仕入価格が形成されます。参加には 既存会員の紹介・推薦が必要な閉鎖性が業界一般で、盗品流入防止と取引秩序維持の慣習です。仕入チャネル全体像は古物商の仕入先。
競り売り届出と例外(古物営業法第10条)
古物営業法第10条は 「公衆の集合する場所において競り売りをしようとするときは3日前までに警察署長を経由して公安委員会に届出」と定めます。対象は公衆向けの競り売りで、業者間古物市場参加や営業所内競り売りは届出不要の例外。届出は無料、書式は別記様式第9号、提出先は競り売り開催地管轄の警察署 生活安全課です。
届出必要の典型は (a)展示会場・(b)チャリティーオークション・(c)催事場・(d)露天での競り販売。届出不要は (a)古物市場での競り(古物市場主許可で代替)・(b)営業所内競り(例外)・(c)個別交渉。境界が曖昧なケースは管轄警察署 生活安全課で事前確認が安全。届出懈怠は古物営業法第35条で 10万円以下の罰金です。
古物商と古物市場主 — 別許可・別手続きの違い
古物商許可と古物市場主許可は 別の許可制度で別申請が必要。古物商許可は「古物の売買・交換」の許可で、古物市場主許可は「古物市場の開設・運営」の許可。両方を取得すれば古物の売買と古物市場の主催の両方を行えますが、古物商として古物市場に参加するだけなら古物市場主許可は不要です。申請手数料はいずれも 19,000円、所要は約40日、申請先は営業所/市場所在地管轄の警察署 生活安全課を経由して公安委員会へ提出します。
| 区分 | 古物商許可 | 古物市場主許可 |
|---|---|---|
| 営業内容 | 古物の売買・交換 | 古物市場の開設・運営 |
| 参加対象 | 一般消費者・事業者 | 古物商のみ(構成員) |
| 取扱い場所 | 営業所 | 古物市場(特定の場所で定期開催) |
| 競り売り届出 | 公衆向け競り売りは要 | 自己の市場開催では不要 |
| 本人確認義務 | 取引相手の本人確認 | 参加古物商の許可番号・身元確認 |
| 帳簿記載義務 | 古物台帳の記載 | 参加古物商・取引品目の記録 |
| 手数料 | 19,000円 | 19,000円 |
| 所要 | 約40日 | 約40日 |
| 標識の掲示 | 古物商標識(営業所) | 古物市場主標識(市場所在地) |
古物市場主は 参加古物商の許可番号確認・本人確認・取引記録作成が法令義務で盗品流入防止の責務を負います。古物商が古物市場主許可を取得して自社で業者間市場を主催することも可能ですが、集客・運営ノウハウ・リスク管理が必要で参入障壁は高め。多くは 既存古物市場への参加で仕入チャネル確保が標準的事業設計。詳細は古物商は法人・個人どちらで取得?。
競り売り届出に必要な書類と提出先
公衆向け競り売り届出の必要書類は 競り売り届出書(別記様式第9号)・古物商許可証の写し・会場使用権原書類・見取り図・取扱予定古物の概要等。提出先は 開催地管轄の警察署 生活安全課、時期は 3日前まで、手数料 無料。書式は福岡県警察HPから入手可。
| 書類 | 記載・添付内容 |
|---|---|
| 競り売り届出書(別記様式第9号) | 開催日時・場所・取扱品目・主催者古物商情報・古物商許可番号 |
| 古物商許可証の写し | 主催古物商の許可証コピー |
| 会場の使用権原書類 | 会場使用契約書/使用承諾書/会場所有者の同意書 |
| 会場の見取り図 | 競り売り会場のレイアウト・出入口・展示エリア |
| 会場の周辺地図 | 会場までの最寄り駅・主要道路からのアクセス |
| 取扱予定古物の概要 | 競り売り出品予定の品目分類・概数・主な特徴 |
| 古物商標識の掲示計画 | 標識の掲示位置・サイズ・記載事項 |
| 本人確認方法の説明資料 | 落札者本人確認の運用フロー |
提出方法は 持参が原則(書類点検・補正のため・郵送可は管轄により差)。単発も複数回開催も同じ手続きですが、定期開催(月例等)は 毎回都度届出でまとめての包括届出は不可。複数管轄にまたがる場合は 各管轄警察署に届出、会場変更・日時変更も都度の修正届出が必要。書式・記載例は管轄警察署 生活安全課で確認を。
届出のタイミング — 競り売り3日前まで
競り売り届出の期限は古物営業法第10条で 「競り売りの3日前まで」と明定。「3日前」は中3日(土日祝を含まない営業日換算ではなく暦日換算)が業界一般運用で、6月10日(土)開催なら6月7日(水)までの届出が必要。期限ギリギリの提出は書類補正に対応できない可能性があるため、1週間〜10日前の余裕を持った提出が実務的。直前変更(会場変更・日時変更・中止)も速やかに修正届出・取下届出を行います。
| 手続き | 期限 | 手数料 | 提出先 |
|---|---|---|---|
| 競り売り届出 | 競り売り3日前まで | 無料 | 開催地管轄警察署 生活安全課 |
| 競り売り変更届出 | 変更後速やかに(開催前まで) | 無料 | 同上 |
| 競り売り取下届出 | 中止決定後速やかに | 無料 | 同上 |
| 古物市場主許可申請 | 市場開設前 | 19,000円 | 市場所在地管轄警察署経由 |
| 古物競りあっせん業届出 | 事業開始日から2週間以内 | 無料 | 営業の本拠所在地管轄警察署 |
| URL届出(ネット競り売り) | 事業開始前または変更時 | 無料 | 営業所所在地管轄警察署 |
期限管理が最重要で届出懈怠は罰則対象。複数回開催は 年間カレンダー管理で各回3日前タイミングから届出準備を進めるのが基本動作。会場手配・出品物確定・告知開始も届出期限から逆算して設計。キャンセル・会場変更も届出が必要なため、変更可能性のある日程設定は避けるのが実務的です。
古物市場の種類 — ブランド品・骨董・着物・自動車・機械工具
古物市場は取扱品目で分類され、参加古物商の専門性に応じて選定。主要カテゴリは(a)ブランド品、(b)骨董・美術、(c)着物・呉服、(d)自動車(オートオークション)、(e)機械工具・産業機械、(f)道具市場。市場ごとに開催頻度・規模・参加要件が異なり、専門特化型と総合型が存在。13品目とのマッチングが選定ポイントです。
| 市場の種類 | 主な取扱品目 | 参加要件・特徴 |
|---|---|---|
| ブランド品市場 | 高級時計・ブランドバッグ・ジュエリー | 査定能力・真贋鑑定スキル必須/週1回〜月数回開催 |
| 骨董・美術市場 | 陶磁器・書画・茶道具・古道具 | 専門知識・推薦制/月数回開催/地方主要都市にも存在 |
| 着物・呉服市場 | 着物・帯・反物・和装小物 | 季節性あり/古物市場の中では参加ハードル低め |
| 自動車市場(オートオークション) | 中古車両(普通車・軽自動車・トラック) | USS・JU・TAA等の大規模オークション/陸送費含む |
| バイク市場 | 中古バイク・原付・大型二輪 | BDS等のバイク専門オークション/全国規模 |
| 機械工具・産業機械市場 | 工作機械・建設機械・農機具・電気工具 | 地方の専門市場/業界紹介・推薦制 |
| 道具市場(総合) | 家電・家具・雑貨・小物 | 初心者古物商も参加しやすい/週1回開催が多い |
| 古銭・切手・記念硬貨市場 | 古銭・切手・記念硬貨・古文書 | 専門知識必須/全国規模の収集家向け市場 |
古物市場は 専門特化型と総合型の二系統。専門特化型は深い査定スキルが必要だが利益率高め、総合型は多品目で参入しやすい反面競争が激しい。最初に参加するなら 自分の13品目と整合する総合道具市場が入りやすいのが業界一般。自動車市場は専用免許不要ですが陸送費・落札/出品手数料等のランニングコストがかかります。13品目分類は古物商の13品目分類。
古物市場への参加方法 — 紹介・推薦・入会金
古物市場への参加は 既存会員の紹介・推薦を経て入会するのが業界一般。入会要件は(a)古物商許可保有、(b)既存会員2名以上の推薦、(c)入会金・年会費・参加保証金の支払、(d)市場ルール遵守誓約が標準パターン。閉鎖性は盗品流入防止と取引秩序維持を目的とした業界慣習で、新規参入者は地元の古物商組合・業界知人・取引先経由のアプローチが現実的です。
| 項目 | 金額目安(業界一般) | 備考 |
|---|---|---|
| 入会金 | 数万円〜数十万円 | 地方の総合市場は数万円/大規模ブランド品市場は数十万円超 |
| 年会費 | 1万円〜10万円 | 市場規模・開催頻度で変動 |
| 参加保証金 | 10万円〜100万円 | 落札代金未払時の保証として預託/退会時返還 |
| 参加料(1回あたり) | 無料〜数千円 | 市場により参加無料/有料が分かれる |
| 落札手数料 | 落札額の5〜10%程度 | 市場運営の主収益源 |
| 出品手数料 | 出品額の3〜5%程度 | 市場により出品無料/有料が分かれる |
| 陸送費(自動車市場) | 1台数千円〜数万円 | 会場〜引取り場所の距離・車種で変動 |
入会後の参加手順は (1)受付、(2)出品物下見(2〜3時間)、(3)競り開始・応札、(4)落札成立・即時決済、(5)即時引渡し・搬出。下見時間は状態確認・真贋判定・相場感調整の重要工程で、初心者は経験者と同行して相場観を養うのが業界一般。地元古物商組合への加入や業界知人ネットワーク構築が近道。新規参入は 地方の総合道具市場→専門市場へステップアップがスタンダードな成長パスです。詳細は古物商の仕入先。
古物市場での取引ルール — 現金決済・即時引渡し・帳簿記載
古物市場の取引は 現金決済・即時引渡し・帳簿記載の3原則。(a)落札代金は当日現金決済、(b)落札品は閉場までに搬出、(c)古物市場主・参加古物商双方が台帳記載。盗品流入防止と取引秩序維持で厳格運用され、ルール違反は退会・以後の参加禁止につながります。
| 項目 | 運用 |
|---|---|
| 決済方法 | 現金決済(小切手・手形不可)/一部市場は振込・市場掛けあり |
| 決済タイミング | 落札当日中/月締め精算の市場もあり |
| 引渡し方法 | 即時引渡し/落札者が会場で搬出 |
| 搬出期限 | 当日閉場まで/自動車市場は陸送会社経由で後日搬出 |
| キャンセル | 原則不可/キャンセル時は違約金 |
| 本人確認 | 入会時に許可番号・身元確認(毎回の本人確認は省略) |
| 古物台帳記載 | 古物市場主・参加古物商双方が記載/3年間保管 |
| 1万円未満の取引 | 原則記載省略可/ただし自動車・自動二輪車・バイク・農機具等の指定品目は1万円未満も全件記載 |
| 盗品の疑い | 古物市場主が警察へ通報義務 |
古物市場は 透明性・即時性重視で、現金決済・即時引渡しは資金流動性を要するため 仕入予算の事前準備が必須。月数十万〜数百万円規模の仕入予算を市場開催日に集中投入する資金繰りが古物商の標準パターン。古物台帳の記載項目は 取引年月日・品目・特徴・金額・本人確認方法・相手方氏名住所職業で、自動車・バイク・農機具等の指定品目は 1万円未満も全件記載義務。古物台帳の書き方で整理。
公衆向け競り売りと一般人参加可能な公開オークション
古物市場は原則として古物商相互間の業者間取引ですが、一部市場では一般人参加可能な公開オークションを運営。東京中央オークションの一般公開枠・地方の蚤の市・チャリティーオークション等が該当し、古物商主催の公衆向け競り売りも該当します。古物商側は 競り売り3日前までの届出義務があり、参加者の本人確認・取引記録の作成が必要。一般人参加可能でも古物営業法の規制対象であり、ルール遵守は必須です。
盲点は 本人確認・取引記録の作成義務。落札者が一般消費者でも古物商側は規制を全て遵守し、本人確認書類提示・記録・3年間保管が必須。自動車・バイク・農機具等の 指定品目は1万円未満も全件記録義務。チャリティー形式でも実態が販売なら届出対象。公開オークション開催前は管轄警察署で運用形態の事前確認が安全です。
ネット競り売り — ヤフオク・eBay等の取扱い
ネット競り売り(インターネットオークション)は古物営業法上 「競り売り」に該当し、古物商の利用形態で3パターンに分かれます。(a)出品して売却=URL届出(営業所として)、(b)落札して仕入=特段の届出不要、(c)サイト運営=古物競りあっせん業の届出。最も多いのは(a)で、URL届出は古物営業法第5条第1項第6号の改正で2003年から義務化されています。
| パターン | 古物商の関与 | 必要な許可・届出 |
|---|---|---|
| 出品(売却) | 古物商がヤフオク・eBay等で自社商品を出品 | URL届出(営業所として届出・無料) |
| 落札(仕入) | 古物商がオークションサイトで他者出品物を落札 | 特段の届出不要(古物商許可で足る) |
| オークションサイト運営 | プラットフォーム運営者 | 古物競りあっせん業の届出(古物営業法第10条の2) |
| 古物商自社運営のオークションサイト | 古物商が自社サイトでオークション形式販売 | 古物商URL届出+古物競りあっせん業届出(運営形態次第) |
| 個人売買アプリ(メルカリ・ラクマ等) | 古物商として継続的に出品 | URL届出(営業所として届出) |
| SNS販売(X・Instagram等) | 古物商として継続的に販売 | URL届出(営業所として届出) |
URL届出には 使用するオークションサイト・個人売買アプリ・SNSのURLと URL使用権限の疎明資料(運営者発行の利用証明書・スクリーンショット等)を添付。複数サイト利用は全URL届出、新規追加・利用停止は変更届出が必要。ネット競り売りも本人確認・取引記録義務の対象で、対面以外では 本人限定受取郵便・転送不要郵便等の非対面本人確認手段が必要です。古物商のネットショップ運営・ヤフオクと古物商も併読。
競り売り違反の罰則と行政処分
競り売り関連違反は段階的罰則が定められています。(a)無許可で古物市場主催=3年以下の懲役または100万円以下の罰金(第31条)、(b)競り売り届出懈怠=10万円以下の罰金(第35条)、(c)古物競りあっせん業届出懈怠=20万円以下の罰金(第35条の2)、(d)虚偽届出=6月以下の懲役または30万円以下の罰金。行政処分は指示・営業停止(最長6月)・許可取消があり、許可取消後5年間は欠格事由該当で新規許可申請不可となります。
| 事由 | 罰則・処分 |
|---|---|
| 無許可で古物市場を主催 | 3年以下の懲役または100万円以下の罰金(第31条) |
| 無許可で古物営業 | 3年以下の懲役または100万円以下の罰金(第31条) |
| 競り売り届出の懈怠 | 10万円以下の罰金(第35条) |
| 古物競りあっせん業届出懈怠 | 20万円以下の罰金(第35条の2) |
| URL届出懈怠 | 10万円以下の罰金(第35条) |
| 虚偽届出・虚偽申請 | 6月以下の懲役または30万円以下の罰金 |
| 古物台帳の不備・記載漏れ | 6月以下の懲役または30万円以下の罰金 |
| 盗品取扱いの黙認 | 盗品等関与罪・古物営業法違反 |
| 行政処分 | 指示/営業停止(最長6月)/許可取消 |
| 許可取消後の再申請 | 取消から5年経過まで欠格事由 |
警察庁・福岡県警察は近年、金属盗難・特殊詐欺・偽ブランド品流通対策の強化で取引記録・本人確認を厳格にチェック。古物台帳整備・本人確認書類保管・URL届出遵守が事業継続の絶対条件。詳細は無許可営業の罰則。
福岡県内の古物市場事情と管轄警察署
福岡県内の古物市場は 福岡市・北九州市・久留米市を中心に分布。ブランド品市場(中央区・博多区周辺)、自動車市場(USS九州・JU福岡)、骨董・道具市場(地区により小規模)、機械工具・産業機械市場(北九州・筑後)等が業界一般に知られています。競り売り届出・古物市場主許可申請の窓口は 市場/会場所在地管轄の警察署 生活安全課。福岡県警察のHPから書式・記載例がダウンロード可能で、申請前の事前相談も受け付けています。
| エリア | 主な管轄警察署 | 窓口部署 |
|---|---|---|
| 福岡市中央区 | 福岡中央警察署 | 生活安全課 |
| 福岡市博多区/東区/南区 | 博多/東/南警察署 | 生活安全課 |
| 福岡市早良区/西区/城南区 | 早良/西警察署 | 生活安全課 |
| 北九州市小倉北区/小倉南区 | 小倉北/小倉南警察署 | 生活安全課 |
| 北九州市八幡東区/八幡西区 | 八幡東/八幡西警察署 | 生活安全課 |
| 北九州市若松区/戸畑区/門司区 | 若松/戸畑/門司警察署 | 生活安全課 |
| 久留米市 | 久留米警察署 | 生活安全課 |
| 筑後・八女・大牟田 | 各管轄警察署 | 生活安全課 |
| 糸島・宗像・福津・朝倉 | 各管轄警察署 | 生活安全課 |
福岡県内の自動車市場では USS九州(北九州市)が西日本最大規模のオートオークションを定期開催し中古車流通の中核を担います。JU福岡(福岡市)も中古自動車販売商工組合系列の業者間市場として機能。ブランド品・骨董・道具市場は中央区・博多区周辺に小規模分布、機械工具・産業機械市場は北九州・筑後地区に集積。新規参入は地元古物商組合への加入を経て市場紹介を受けるのが業界一般ルートです。詳細は古物商 申請先一覧。
取材ノート — 当社が経験した古物市場参加と競り売りの実務
取材ノート1:オートオークション参加で中古車仕入を効率化
当社(運営者情報)は福岡市中央区で車両買取・廃車・スクラップ・農機具買取を運営。中古車買取拡大期に USS九州・JU福岡のオートオークションへの参加を検討し、業界知人の紹介で会員登録→入会金・年会費・参加保証金支払→週次の市場参加で仕入フローを構築。落札手数料・陸送費・現金決済の資金繰りが事業設計のポイントで、月次仕入予算の事前準備が必須でした。
取材ノート2:地方の総合道具市場への新規参入
知人の新規古物商から「地元の総合道具市場に参加したい」相談で、(1)既存会員2名以上の推薦、(2)入会金数万円・年会費1万円程度、(3)参加保証金10万円、(4)市場ルール遵守誓約の入会要件を整理。総合道具市場は初心者向けでブランド品・骨董市場よりハードル低めを説明。下見時間(2〜3時間)に経験者同行で相場観を養うのが業界一般の成長パスです。
取材ノート3:ネット競り売り(ヤフオク)でのURL届出運用
古物商開業相談で 「ヤフオク・eBay・メルカリでの古物販売計画」事業者には URL届出(営業所として届出)の必要性を案内。届出書にURLとURL使用権限の疎明資料を添付して管轄警察署 生活安全課に提出。新規URL追加・利用停止時の変更届出も必要で、対面以外の取引では本人限定受取郵便・転送不要郵便等の非対面本人確認手段が必須です。
取材ノート4:公衆向け競り売りイベント主催の盲点
「展示販売会で競り売り形式の販売イベント開催」相談では、競り売り3日前までの届出義務と 本人確認・取引記録の作成義務を最初に説明。古物商主催である以上、自動車・バイク・農機具等の指定品目は 1万円未満も全件記録義務がある点が盲点。チャリティー形式でも実態が販売なら届出が必要で、運用形態の事前相談が安全です。
よくある質問(FAQ)
- Q1. 古物商の競り売りとは何ですか?
- 古物営業法第2条で「不特定多数の者を集めて最高価申込者に売却する販売方法」と定義。実務上は (1)古物市場参加、(2)公衆向け競り売り主催、(3)ネット競り売りの3類型。詳細は全体像。
- Q2. 古物市場に参加するには許可が必要ですか?
- 古物商許可が前提ですが、参加者側に 競り売り届出の義務はありません。古物市場主側が許可保有のためで、参加古物商は許可番号・身元確認を経て入会後、開催日に会場で競りに参加します。
- Q3. 古物市場と古物市場主の違いは何ですか?
- 古物市場は 業者間市場、古物市場主は 市場を主催する者。古物市場主は古物商許可とは別の 古物市場主許可(19,000円・約40日)が必要で、参加古物商の許可番号確認・取引記録作成の義務を負います。
- Q4. 公衆向けの競り売りはどんな手続きが必要ですか?
- 古物営業法第10条で 「公衆の集合する場所」での競り売りは3日前までに公安委員会へ届出。届出書(別記様式第9号)・古物商許可証の写し・会場使用権原書類・見取り図等を開催地管轄警察署 生活安全課に提出。届出懈怠は10万円以下の罰金。
- Q5. 古物市場への入会金や参加費はどのくらいですか?
- 業界一般で 入会金数万〜数十万円、年会費1万〜10万円、参加保証金10万〜100万円。落札手数料5〜10%・出品手数料3〜5%が市場運営の主収益源。詳細は参加方法。
- Q6. ヤフオクで古物を販売するのに古物商許可は必要ですか?
- 営利目的で継続的に古物を販売する場合は古物商許可が必要。さらに URL届出(営業所として届出)が必要で、使用するヤフオク・eBay・メルカリ等のURLを管轄警察署に届出。届出懈怠は10万円以下の罰金。
- Q7. 古物市場での取引はどんなルールですか?
- 業界一般で 現金決済・即時引渡し・帳簿記載の3原則。落札代金は当日現金決済、落札品は閉場までに搬出、古物市場主・参加古物商双方が古物台帳に取引記録を3年間保管。自動車・バイク・農機具等の指定品目は 1万円未満も全件記載義務。
- Q8. 一般人が古物市場に参加することはできますか?
- 原則として古物市場は 業者間市場で一般人参加不可。ただし古物商主催の 公衆向け競り売りや一部公開オークションは一般人参加可。古物商側は本人確認・取引記録の作成義務があります。
- Q9. 古物市場主の許可申請に必要な書類は何ですか?
- 古物商許可と類似で 申請書・住民票・身分証明書・略歴書・誓約書・市場使用権原書類・見取り図・取引方法概要等。手数料19,000円・所要約40日。集客・本人確認・取引記録の運用設計が事業計画の中核です。
- Q10. オートオークションに特別な免許は必要ですか?
- 古物商許可(自動車を含む)保有が前提で特別な免許は不要。各会場(USS・JU・TAA等)の 会員登録が必要で、入会金・年会費・参加保証金を支払い業界紹介・推薦を経て入会するのが業界一般のルートです。
- Q11. 古物市場での落札代金を後日支払うことはできますか?
- 業界一般で 現金決済が原則。一部市場では信用ある古物商に対し市場掛け(後日締め精算)を認めますが、新規会員は現金決済が基本。資金繰りの事前準備が必須条件です。
- Q12. ネットオークションサイトを自社で運営するには?
- 古物営業法第10条の2に基づく 古物競りあっせん業の届出(事業開始日から2週間以内)が必要。届出懈怠は20万円以下の罰金。出品者・落札者の本人確認・取引記録作成・盗品流入対策の運用設計が必須です。
- Q13. 競り売りでバイクや車を売る場合の注意点は?
- 自動車・自動二輪車・バイク・農機具は古物営業法上の 指定品目で 1万円未満も全件記録義務。本人確認・取引記録・3年間保管が厳格に求められます。詳細は古物台帳の書き方。
- Q14. 福岡県内ではどこに競り売り届出を提出すればよいですか?
- 競り売り開催地管轄の警察署 生活安全課。福岡市中央区は福岡中央、博多区は博多、小倉北区は小倉北、久留米市は久留米警察署。書式は福岡県警察HPから取得可。古物商 申請先一覧。
まとめ — 競り売りシーン別の最短ルート
古物商の 競り売りは実務上3類型で、(1)古物市場参加(届出不要・古物商許可で足る)、(2)公衆向け競り売り主催(3日前届出・無料)、(3)ネット競り売り(URL届出・無料)。古物市場を自社主催する場合は 古物市場主許可(19,000円・約40日)。
シーン別の最短ルート:
- 業者間市場で仕入したい: 古物商許可取得→既存会員推薦→入会金・年会費支払→市場参加
- オートオークションで中古車仕入: 古物商許可(自動車)→USS・JU・TAA会員登録→現金決済で参加
- ヤフオク等で出品販売: 古物商許可→URL届出(営業所として届出)→非対面本人確認運用
- 展示会で公衆向け競り売り主催: 競り売り3日前まで届出→本人確認・取引記録の作成
- 古物市場を自社主催したい: 古物市場主許可申請(19,000円・40日)→参加古物商の集客・運営
- オークションサイトを運営: 古物競りあっせん業の届出(2週間以内)→本人確認・取引記録の運用
どのシーンも 本人確認・取引記録作成・3年間保管が事業継続の絶対条件。届出懈怠は10万円以下の罰金、無許可主催は3年以下の懲役または100万円以下の罰金。詳細は許可申請の流れ・古物商の仕入先・古物商のネットショップ運営を併読してください。