BASEやメルカリShops、楽天、自社ECで中古品を売り始めるとき最初に迷うのが「古物商許可は要るのか」「サイトのURLは届け出るのか」です。①仕入れて継続・営利で中古品を売るなら古物商許可は必須(自分の不用品を売るだけなら不要)②売買の申込みを受けられるショップページを持つなら、そのURLを開設から14日以内に届け出る③特定商取引法の表記と古物営業法の表示は”別物”で両方いる——この3点が実店舗と違うネットショップ特有の論点です。このページは販売プラットフォーム別に「許可・URL届出・表示」の要否を1枚で整理することに絞ります。URL届出の様式・疎明資料など手続きの詳細は古物商のURL届出、店舗に掲げる標識は古物商プレート、オークション出品の扱いはヤフオクと古物商許可へまとめています。制度・数値は2026年7月時点の目安で、最終判断は営業所を管轄する警察署の生活安全課でご確認ください。
ネットで中古品を売るのに古物商許可は要る?(売り方で決まる)
許可の要否は「ネットか実店舗か」では決まりません。判定軸は営利目的で中古品(古物)を仕入れて反復・継続して売るかの一点です。せどり・買取転売のように仕入れて売るなら、販売先がBASEでもメルカリShopsでも楽天でも古物商許可が必要(古物営業法第3条)。一方、自分で使った私物・不用品を売るだけ、もらい物や自作品を売るだけなら古物営業に当たらず許可は不要です。無許可で許可の要る古物営業を行うと3年以下の懲役または100万円以下の罰金の対象になり得ます(古物営業法)。境界の判断は仕入れを始める前に管轄警察署へ相談するのが確実です。出典:古物営業法(e-Gov法令検索)、警察庁「古物営業関係」。
「どこで売るか(プラットフォーム)」ではなく「どう手に入れて売るか」で決まります。下の表で自分のケースを確認してください。
| あなたのやり方 | 許可 | 考え方 |
|---|---|---|
| 自分で使った私物・不用品をネットで売る | 不要 | 営利目的の「仕入れ→転売」ではない |
| もらい物・ハンドメイド等の自作品を売る | 不要 | 古物を仕入れて売っていない |
| 新品だけを仕入れて売る | 不要 | 一度使用された物等(古物)に当たらない |
| 安く仕入れた中古品を継続して転売(せどり) | 必須 | 古物営業法第3条の古物営業に該当 |
| 個人から買い取った中古品を再販する | 必須 | 同上 |
| 中古品を修理・整備して売る | 必須 | 古物を仕入れて手を加え販売 |
「仕入れて転売」に一つでも当てはまるなら、副業・小規模でも許可を先に取るのが原則です。せどりの具体的な線引きはせどりと古物商許可、メルカリでの扱いはメルカリと古物商許可、申請の書類・費用・流れは古物商許可申請の手順にまとめています。福岡県内で申請する場合の窓口・様式は福岡県警察「古物商許可申請」で確認できます。
プラットフォーム別|BASE・メルカリShops・楽天・Amazon・自社ECの要否早見表
中古品を仕入れて売るなら許可はどのプラットフォームでも共通で必須ですが、URL届出と表示の置き場所はサービスによって考え方が変わります。ポイントは「そのページで古物の売買・交換の申込みを受けられるか」。自社EC・BASE・STORES・メルカリShops・楽天・Amazon・Yahoo!ショッピングのように固有のショップページを構えて申込みを受ける形態は、そのURLの届出対象です(警察庁・各都道府県警の解釈による)。個人アカウントでの単品出品は「不要」とする警察署が多い一方、地域で判断が割れるため事前確認が安全です。出典:警察庁・各都道府県警察「ホームページ利用取引」に関する公表情報。
下表は「中古品を仕入れて売る事業者」を前提にした早見表です。個人の不用品売却だけなら、そもそも許可・届出とも不要になります。
| 販売の形態 | 古物商許可 | URL届出 | 古物営業法の表示3点 |
|---|---|---|---|
| 自社ECサイト(独自ドメイン・カート/申込フォームあり) | 必須 | 必要 | サイトに表示 |
| BASE・STORESで開いた自分のショップ | 必須 | 必要 | ショップページに表示 |
| メルカリShops(ショップ開設) | 必須 | 必要 | ショップページに表示 |
| 楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピングに出店 | 必須 | 必要 | 店舗ページに表示 |
| ヤフオク!ストア/オークションのストア出店 | 必須 | 必要 | ストアページに表示 |
| メルカリ・ヤフオク!の個人アカウントで単品出品(仕入れ転売) | 必須 | 要確認(不要の署が多いが地域差) | 要確認 |
| 会社案内・宣伝だけのHP(買い物機能なし) | 形態による | 不要 | 不要 |
「ストア/ショップを構える=URL届出が必要」「会社案内だけ=不要」がおおまかな線引きです。ただし各モールの仕様や個人出品の扱いは署ごとに運用差があります。判断がグレーなら、届け出そびれると10万円以下の罰金の対象になり得るため、出す方向で管轄に一本確認するのが安全です。URL届出そのものの様式・提出先・疎明資料は古物商のURL届出で詳しく解説しています。オークション出品に絞った要否はヤフオクと古物商許可を参照してください。
自分のショップURLは届け出る?(申込みを受けるかで判定)
古物商が中古品の「売買・交換の申込みを受けられる」サイト・ショップを使うなら、そのURLの届出は必要です(古物営業法第5条関係)。すでに許可を持っている人が後からサイトを開設・変更した場合は、開設等から14日以内に変更届出書を管轄警察署へ提出します(法人で登記事項証明書の添付が要る変更は20日以内)。新規の許可申請と同時に出すなら、許可申請書にURLを記載します。会社案内・宣伝だけで取引の申込みを受けないサイトは届出不要です。複数のサイト・モールでショップを持つなら、原則すべてのURLを届け出ます。出典:古物営業法(e-Gov法令検索)、警察庁・各都道府県警の公表情報。
ネットショップで見落としやすいのは、URLの文字列が変わったら届出も更新が要る点です。ドメイン変更やサイトリニューアル、SSL化(http→https)で表記が変われば変更届出の対象になります。届け出るURLと実際のURLが1文字でも違うと「届出と現況のズレ」になり得ます。手続きで用意する「URLを使う権限の疎明資料(プロバイダのドメイン割当通知の写し、WHOIS情報など)」や具体的な様式・提出の流れは古物商のURL届出にまとめました。要否・提出方法は最終的に管轄警察署の生活安全課でご確認ください。
特商法表記と古物営業法の表示は別物(両方必要)
ネットショップでは2種類の表示を混同しないことが大切です。ひとつは古物営業法にもとづく表示3点(氏名または名称・許可した公安委員会の名称・許可証番号)。もうひとつは特定商取引法にもとづく通信販売の表記(事業者名・住所・連絡先・販売価格・送料・支払方法・引渡し時期・返品の可否や条件など)。前者は「正規の古物商であること」を示す表示、後者は「通信販売の消費者保護」の表示で、目的も根拠法も別です。中古品を仕入れて売るネットショップは、原則としてこの両方を掲載します。出典:古物営業法/特定商取引法(消費者庁「特定商取引法ガイド」)。
それぞれ何を載せるのか、置き場所とあわせて整理します。細かな記載項目や免除の可否は事業形態で変わるため、特商法は消費者庁「特定商取引法ガイド」、古物営業法の表示は管轄警察署の案内で確認してください。
| 比較項目 | 古物営業法の表示 | 特定商取引法の表記 |
|---|---|---|
| 根拠法 | 古物営業法 | 特定商取引法(通信販売) |
| 目的 | 正規の許可業者であることの明示・盗品流通防止 | 通信販売における消費者保護 |
| 主な記載 | 氏名/名称・公安委員会名・許可証番号(12桁) | 事業者名・住所・連絡先・価格・送料・支払/引渡し・返品条件 など |
| 置き場所 | 古物を掲載するページ、またはトップに表示/トップにリンクを置く方法も可 | 「特定商取引法に基づく表記」ページ等にまとめて掲載 |
| 要否 | URL届出をする古物取引サイトで必要 | 通信販売を行う事業者で必要 |
古物営業法の許可証番号は13桁ではなく12桁です(例:「福岡県公安委員会 第000000000000号」)。著しく小さい文字や分かりにくい位置での表示は「表示した」と認められない場合があるため、フッターや「古物営業法に基づく表記」ページに読みやすく掲載します。営業所に掲げる標識(古物商プレート)はこの2つの表示とはまた別の掲示義務で、規格や書き方は古物商プレートで解説しています。
「バレる?違法じゃない?」ネット販売の不安に答える
ネットで中古品を売り始める人が抱える不安は、ほぼ「無許可でやるとバレる?」「これって違法にならない?」「モール出店でも許可はいる?」に集約されます。結論から言うと、許可が必要な古物営業を無許可で続ければ、規模の大小に関わらず3年以下の懲役または100万円以下の罰金の対象になり得ます(古物営業法)。モール側は本人確認や出品審査を行っており、事業規模の中古品販売で許可番号の掲載を求められる場面もあります。「小遣い稼ぎだから」「趣味の延長だから」は無許可営業の言い訳にはなりません。不安を消す唯一の方法は、仕入れを始める前に許可を取ることです。
よくある3つの不安を、事実にもとづいて分解します。
- 「無許可でもバレない?」——バレる・バレないの問題ではなく、許可が要る営業を無許可で行うこと自体が違反です。無許可で処分を受けると、その後一定期間は許可を受けられない欠格にもつながります。罰則の詳細は無許可営業の罰則へ。
- 「自分の不用品を売るのも違法?」——いいえ。自分で使った私物・不用品の売却は古物営業に当たらず、許可も不要です。問題になるのは「仕入れて反復・継続して転売」した場合です。
- 「モール(楽天・Amazon等)に出店するだけでも許可はいる?」——中古品を仕入れて売るなら、モール出店でも許可は必要です。さらに固有の店舗ページを持つ以上、そのURLの届出対象にもなります。
「自分のケースが許可・届出の対象か判断がつかない」「手続きの順番を整理したい」という段階でつまずく人は多いですが、確認の手順を決めておけば迷いは減ります。まず①仕入れて反復・継続して売るか(許可の要否)②売買の申込みを受けられるショップページを持つか(URL届出の要否)の2点を自分で切り分け、そのうえで扱う品目・仕入れ先・売り方をメモにして、営業所を管轄する警察署の生活安全課で確認するのが最短です。個人出品やモール出店の扱いには署ごとの運用差があるため、他店の対応例やネット上の解説ではなく管轄署の回答を基準にしてください。許可・届出の最終的な要否を判断するのは管轄警察署です。当サイトの編集体制は運営者情報に記載しています。
開設フロー|許可 → 開設 → 表示 → URL届出の順番
ネットショップは「許可を取ってから売り始める」のが鉄則です。おおまかな順番は、①古物商許可を申請・取得(審査の目安は40日前後)②ショップを開設③古物営業法の表示3点をサイトに掲載④特商法表記を整える⑤開設から14日以内にURLを届け出る⑥古物台帳に記録しながら運営、の6ステップ。許可が下りる前に仕入れた中古品を販売開始すると、その時点で無許可営業になります。売り始めるのは許可取得後から、と覚えておけば大きな事故は防げます。審査期間・手数料は地域や時点で変わるため管轄で確認してください。
- 古物商許可を申請・取得する(審査の目安は40日前後。書類・費用・流れは許可申請の手順)。
- ショップを開設する(自社EC・BASE・メルカリShops・モール出店など)。
- 古物営業法の表示3点を掲載(氏名/名称・公安委員会名・許可証番号12桁)。
- 特商法表記を整える(事業者名・住所・連絡先・価格・返品条件など)。
- 開設から14日以内にURLを届け出る(詳細=URL届出)。
- 古物台帳に記録しながら運営(記載事項・書き方は古物台帳の書き方)。
取り扱う品目は許可申請時に「主として取り扱う区分」を選びます。ネットで扱う予定の中古品がどの区分に当たるかは古物商の13品目一覧で確認できます。営業所を自宅にしてネット販売する場合の条件や、標識の掲示は自宅営業でも必要な点は古物商プレートもあわせてご覧ください。
よくある質問
- Q. ネットショップで中古品を売るのに古物商許可は必要ですか?
- A. 営利目的で中古品を仕入れて反復・継続して売るなら、販売先がBASE・メルカリShops・楽天・自社ECのいずれでも必要です(古物営業法第3条)。自分の不用品を売るだけなら不要です。
- Q. 自分のショップのURLは必ず届け出るのですか?
- A. 古物の売買・交換の申込みを受けられるショップページを持つなら、そのURLの届出が必要です。許可取得後に開設した場合は開設から14日以内に変更届出を行います。会社案内だけのサイトは不要です。手続きの詳細はURL届出のページを参照してください。
- Q. 特商法の表記だけでは足りませんか?
- A. 足りません。特定商取引法の表記(通信販売の消費者保護)と、古物営業法の表示3点(氏名/名称・公安委員会名・許可証番号)は別物で、中古品を仕入れて売るネットショップは原則として両方を掲載します。
- Q. 許可番号は12桁ですか13桁ですか?
- A. 12桁です。「○○県公安委員会 第○○○○○○○○○○○○号」の形式でサイトに表示します。
- Q. メルカリやヤフオクの個人アカウントで単品出品するだけでもURL届出はいりますか?
- A. 「不要」とする警察署が多いものの、地域で判断が割れる論点です。仕入れて転売する場合は許可自体が必要になり、届出の要否は念のため管轄署に確認してください。
- Q. 許可が下りる前に商品を掲載・販売してもいいですか?
- A. 許可が下りる前に仕入れた中古品を販売開始すると無許可営業になります。売り始めるのは許可取得後からにしてください。
関連ページ:
古物商のURL届出/
古物商プレート/
ヤフオクと古物商許可/
メルカリと古物商許可/
せどりと古物商許可/
古物商許可申請の手順/
古物商の13品目一覧/
古物台帳の書き方/
無許可営業の罰則/
運営者情報