古物商の管理者|選任義務・資格要件・届出書類と変更手続きの実務




古物商の管理者古物営業法第13条営業所ごとに1人の選任が義務付けられる役職。「成年」「欠格事由非該当」「営業所で業務を統括する実態」が要件で、自動車・自動二輪車・原付・自転車・時計宝飾品・美術品の管理者には同条第3項で「不正品(盗難品)の鑑識に関する経験・知識」要件が加わります。本ページは古物営業法・警察庁福岡県警察の公開情報と当社が福岡市中央区の本拠地で古物商として運営している経験をもとに、役割・資格要件・届出書類・変更手続き・罰則・福岡県内窓口を中立に整理しました。

結論:管理者選任は「①営業所ごとに1人選任→②欠格事由非該当を自己点検→③自動車等は鑑識能力を担保→④住民票・身分証明書・略歴書・誓約書を揃える→⑤管轄警察署に提出」の5ステップ。個人事業主は本人兼任で1人分の書類でOK、法人は管理者非役員なら管理者分を追加。交代時は変更日から14日以内(法人20日)に変更届出必須で、名義貸し・実態のない選任は実態調査で許可取消の対象になります。

※ 本ページは2026年5月時点の古物営業法警察庁福岡県警察経済産業省環境省の公開情報に基づきます。編集元は運営者情報お問合せ

古物商の管理者の全体像(古物営業法第13条)

古物商の管理者は古物営業法第13条に基づき営業所ごとに1人を選任することが義務付けられる役職で、目的は古物営業の適正実施を営業所ごとに担保すること。条文上は「業務を適正に実施するための責任者」として、本人確認・古物台帳の作成保管・盗品申告等の最終責任を負う立場と位置付けられ、営業所が複数あれば各営業所に1人ずつ選任が必要。形式的な名義貸し・実態のない選任は実態調査で許可取消の対象になります。古物商許可申請と同時に届出するのが標準で、申請書「別記様式第1号その2」に管理者氏名・住所・本籍・国籍・職業を記載します。

表1:古物営業法第13条が定める管理者の基本フレーム(業界一般・公的情報)
規定内容 実務上のポイント
第1項 営業所ごとに管理者を1人選任 営業所数=管理者数/兼任は原則不可
第2項 未成年者・欠格事由該当者は選任不可 第4条の欠格事由が準用される
第3項 自動車等は鑑識能力のある者の選任に努める 努力義務だが審査で実質的に確認
第4項 公安委員会は管理者の解任を勧告できる 不適格な管理者は実態調査で勧告対象
第7条 管理者変更は変更日から14日以内に届出(法人20日) 後任未定でも法定期限内に届出
第31条・第35条系 無許可営業・記録義務違反等の罰則 管理者不在運営は実態として無管理者運営に該当しうる

条文の趣旨は営業所ごとに業務適正実施の責任者を明確化し盗難品流通防止・取引透明性を担保すること警察庁の取締方針でも金属盗難・自動車盗難の流通経路としてリユース業界が注視され、管理者は盗難品流通を水際で止める番人です。自動車・自動二輪車・原付・自転車類・時計宝飾品類・美術品類は同条第3項で鑑識能力要件が追加され、13品目分類を参照。

管理者の役割と責任範囲

管理者の役割は条文上「営業所での業務適正実施の責任者」と抽象的に書かれていますが、実務上は「本人確認の最終チェック」「古物台帳の作成保管」「盗品疑いある物品の警察申告」「従業員教育」「営業所内ルールの整備」の5機能を担うのが業界一般。名義だけの管理者は実態調査で許可取消や勧告解任の対象になるため、業務に常時アクセスできる勤務実態が必要。盗難の疑いある物品は警察庁福岡県警察への速報義務があり、現場不在でも電話・メール等で常時連絡が取れる体制が許可継続の前提です。

表2:管理者の責任範囲(業界一般・実務)
責任領域 具体的な業務 関連条文・根拠
本人確認 身分証提示・記録・成人確認 古物営業法第15条
古物台帳の作成・保管 取引記録・3年間保管・電磁的記録可 同法第16条・第18条
盗品申告 盗品の疑いある物品の警察申告 同法第15条第3項
標識掲示 「古物商」標識の掲示確認 同法第12条
従業員教育 取引手順・本人確認・台帳記載の周知 運用上の必須事項
営業所内規程の整備 取引マニュアル・チェックリスト整備 運用上の必須事項
13品目の真贋判定 自動車等の車台番号確認等 同法第13条第3項

管理者は不正品申告義務(同法第15条第3項)の最終責任者でもあり、出張・休暇期間は副管理者・代理体制を社内規程に明示するのが実務的。訪問買取の見分け方のとおり訪問買取は盗難品リスクが高く管理者の判断が問われる現場で、車両買取でも入手経緯ヒアリングが基本動作です。

管理者選任の義務 — 営業所ごとに1人

管理者は「営業所ごとに1人」の選任が義務(古物営業法第13条第1項)。営業所が複数あれば本店1人+支店1人+出張所1人のように営業所数と同数を確保。同一人物が複数営業所の管理者を兼任するのは原則不可で、同時に両営業所で業務を統括できる実態が物理的に成立しないためです。例外的に近接・小規模・実質的に勤務できる場合に認められた事例もありますが、原則は1営業所=1管理者の専任と理解するのが安全。営業所の定義は「古物営業に関する取引・記帳・保管が物理的に行われる場所」で、レンタル倉庫だけの保管場所は通常「営業所」ではなく「保管場所」扱いです。

表3:営業所構成と管理者選任の組合せ例(業界一般)
事業者形態 営業所数 必要な管理者数 典型的な選任パターン
個人事業主・自宅事務所のみ 1 1 申請者本人が兼任
個人事業主・自宅+倉庫 1(倉庫は保管場所扱い) 1 申請者本人が兼任
法人・本社のみ 1 1 代表取締役または取締役
法人・本社+支店 2 2 本社は代表者/支店は支店長
法人・複数店舗 3以上 3以上 各店舗の店長クラスを選任
多店舗展開のリユースチェーン 10以上 10以上 店舗ごとに常勤管理者を配置

営業所が増えるたびに事前変更届出(営業所新設は営業開始3日前まで)管理者選任届出がセットで必要。古物商 申請先一覧のとおり、複数都道府県にまたがる場合は主たる営業所所在地の公安委員会に申請します。

管理者の資格要件 — 成年・欠格事由・実質性

管理者の資格要件は「①成年であること(18歳以上)/②欠格事由非該当(古物営業法第4条準用)/③営業所で業務を遂行できる実質的立場」の3点が基本。形式的な名義貸し・遠方居住での実態なし管理者・他社役員の兼任は実態調査で許可取消や勧告解任の対象になります。第4条の欠格事由は申請者本人と同じ8類型がそのまま適用されるため、住民票・身分証明書(本籍地)・略歴書・誓約書で過去5年を遡って点検する必要があり、特に「禁固以上の刑または古物営業法違反の罰金から5年経過していない者」(第4条第3号)は執行猶予中も含むため履歴の自己点検が厳密に求められます。

表4:管理者の資格要件と確認書類(業界一般)
要件 具体内容 確認書類
成年 18歳以上(民法改正後) 住民票(生年月日)
欠格事由非該当 第4条の8類型に該当しない 身分証明書・誓約書
心身の故障なし 業務適正実施に支障がない 誓約書
破産で復権を得ない者でない 免責決定確定後はOK 身分証明書(本籍地)
禁固以上の刑から5年以上経過 古物営業法違反の罰金含む・執行猶予中も含む 誓約書・身分証明書
暴力団員でない 排除条項該当もNG 誓約書・警察照会
住所が確定している 住所不定は不可 住民票
営業所での業務遂行実態 勤務日数・勤務時間・通勤距離 実態審査

業界一般では「営業所まで概ね1時間以内」「営業日に実務関与」「常時連絡が取れる」が実態判断の目安。勤務日数・タイムカード・社会保険加入状況等が確認され、遠方居住の管理者は実態を示せないと勧告解任の対象。無許可営業と罰則を参照。

兼任の可否 — 複数営業所・他社・申請者本人

兼任の可否は実務でよく相談される論点。申請者本人が管理者を兼任するのは個人事業主では一般的・標準的で、法人の代表取締役・取締役が管理者を兼任するのも問題ありません。一方同一人物が複数営業所の管理者を兼任するのは原則不可で、他社の管理者を同時に兼任するのも実態がなければ難しいのが業界一般の運用。多店舗展開を見据える場合は各店舗に常勤管理者を確保する人材計画を許可申請前に組み立てておくのが実務的です。

表5:管理者兼任パターン別の可否(業界一般)
兼任パターン 可否 条件・留意点
申請者本人=管理者(個人事業主) 個人申請の標準パターン
代表取締役・取締役=管理者(法人) 役員兼任は実務上一般的
同一人が本店+支店の管理者を兼任 原則不可 近接・小規模で実勤務できる場合のみ例外的
他社の管理者と兼任 原則不可 勤務実態の重複で実態審査NG
遠方居住の家族・親族を管理者に 原則不可 実態調査で勧告解任リスク
従業員(正社員)を管理者に 勤務実態が前提
パート・アルバイトを管理者に 条件付き可 勤務時間・業務責任の整合が必要
業務委託・外部委託先を管理者に 原則不可 「営業所での業務統括」実態が成立しない

例外として同じビル内の本店と倉庫のように物理的に近接していて両方に毎日アクセスできるケースでは認められた事例もありますが、原則は営業所ごと専任が安全。事業承継時の整理は古物商の名義変更でも論点になります。

法人と個人事業主の管理者選任の違い

法人と個人事業主では管理者選任の「書類量」「役員兼任の可否」「変更時の手続き」に違いがあります。個人事業主は申請者本人が管理者を兼任するパターンが大半で1人分の書類で済みますが、法人役員全員分+管理者分の書類が必要で、管理者が役員でなければ追加で1人分の書類セットが必要。変更届出の期限も個人14日・法人20日と異なり、法人化を予定している個人事業主は「個人許可は法人に承継不可」のため法人化のタイミングで法人として再申請(手数料19,000円・処理期間40日)が必要になります。

表6:法人と個人事業主の管理者選任の違い(業界一般)
項目 個人事業主 法人
標準的な管理者 申請者本人 代表取締役・取締役・支店長
必要書類セット 1人分(本人=管理者) 役員全員分+管理者分(管理者非役員時のみ追加)
定款への記載 不要 事業目的に「古物商」記載必須
登記事項証明書 不要 3ヶ月以内・履歴事項全部
変更届出の期限 14日以内 20日以内
事業承継・相続 個人許可は一身専属/相続不可・再申請必要 法人格は継続/代表者変更登記で対応

本格展開予定がある場合は最初から法人申請のほうが時間効率が良いケースが多いです。手続き全体は古物商許可申請の流れを参照。

管理者届出に必要な書類

管理者届出に必要な書類は「住民票(本籍記載)」「身分証明書(本籍地市区町村発行)」「略歴書(過去5年)」「誓約書(管理者用書式)」の4点が中核。申請者本人と管理者が同一人物(個人事業主の兼任)でも、申請者用と管理者用の誓約書は別書式で、両方の提出が必要なケースが多い点が落とし穴。書類は原則発行3ヶ月以内のものを使用し、外国人を管理者にする場合は在留カード写しと在留資格の追加確認が必要になります。

表7:管理者選任の届出書類一覧(業界一般・福岡県警察様式準拠)
書類 記載内容 取得先 有効期限
住民票(本籍記載) 氏名・住所・本籍・生年月日 住所地市区町村 発行3ヶ月以内
身分証明書 禁治産・準禁治産・破産非該当の証明 本籍地市区町村 発行3ヶ月以内
略歴書 過去5年間の職歴・住所歴 自作・警察様式 空白期間の理由も記載
誓約書(管理者用) 欠格事由非該当の宣誓 警察様式 申請者用と別書式
許可申請書 別記様式第1号その2 管理者の氏名・住所・本籍・国籍・職業 警察様式
外国人の場合の在留カード写し 在留資格・在留期間 本人保有
鑑識能力疎明資料(任意) 業務経歴書・研修受講証等 自作 自動車等で実務上必要

身分証明書は運転免許証や健康保険証ではなく本籍地市区町村発行の公的証明で、郵送請求は2週間程度。略歴書は過去5年の職歴を空白なく記載し、無職期間は「自宅待機」「療養」「学業」等と補足。誓約書福岡県警察HPの公式書式(申請者用・管理者用の2種)を使用。自動車・自動二輪車を扱う場合は中古車販売・解体業・整備士経験等の業務経歴書を添付すると審査がスムーズです。

管理者変更時の届出 — 14日以内(法人20日)

管理者を交代した場合は古物営業法第7条に基づき変更日から14日以内(法人20日以内)に変更届出書を提出する義務があります。後任が決まっていない期間でも法定期限のカウントが始まるため、後任未定でも「現管理者の退任日」を確認のうえ早期に届出するのが基本動作。変更届出は無料ですが、怠ると10万円以下の罰金(古物営業法第35条系)の対象になります。退任・新任の同日切替が望ましく、空白期間が生じる場合は副管理者・代理体制を整備して事実上の管理者不在を回避するのが実務的です。

表8:管理者変更時の届出フロー(業界一般・福岡県警察運用)
ステップ 内容 所要日数
①後任管理者の選定 資格要件・鑑識能力を再確認 1〜2週間
②書類収集 住民票・身分証明書・略歴書・誓約書 2〜3週間
③変更届出書作成 別記様式第6号その1・その2 1〜2日
④管轄警察署に提出 生活安全課で受理 1日
⑤受理通知 受付控えを保管 その場
⑥古物台帳・営業所内ルールの更新 新管理者氏名を周知 変更日以降

身分証明書は本籍地発行で郵送2週間かかるため、退任日が確定したら直ちに後任の本籍地役所に郵送請求するのが実務的です。

自動車・バイクの管理者の鑑識能力要件

古物営業法第13条第3項は「自動車・自動二輪車及び原動機付自転車・自転車類・時計宝飾品類・美術品類」の管理者には「不正品(盗難品)の鑑識に関する経験・知識」要件を加えています。条文上は「努力義務」ですが、審査では実質的に確認され、特に自動車品目の管理者には「車台番号の真贋判定」「打刻部の改造痕の見分け」「所有権留保物件の確認」「移転登録に必要な書類の理解」等の実務知識が求められます。バイクも「フレームナンバー(車台番号)の真贋判定」「エンジン番号の照合」「盗難バイクの流通経路の理解」等が同様に求められます。

鑑識能力を疎明する典型的な実績は「①中古車販売・買取業務経験(3年以上が目安)/②自動車整備士資格(2級以上)/③オートオークション参加経験/④古物市場経験/⑤警察庁・自工会・整備振興会等の研修受講」の5系統。古物商の仕入先のように仕入経路の知識も鑑識能力の一部。法人で管理者経験者を確保できない場合は外部研修・社内OJTで能力育成し、業務経歴書・研修受講証明書を添付して説明できる体制を整えます。警察庁はバイク・原付の盗難検挙に力を入れており、管理者には盗難届データベース照会の手順・鍵穴破壊痕の見分け等の知識が実務的に必要です。

13品目別の管理者経験・知識の運用差

古物営業法施行規則の13品目のうち、管理者の鑑識能力要件が条文上明記されているのは「自動車」「自動二輪車及び原動機付自転車」「自転車類」「時計宝飾品類」「美術品類」の5品目。それ以外の8品目には条文上の鑑識要件はありませんが、実務上は品目特性に応じた知識・経験が求められます。複数品目を扱う場合は「主品目に対応する鑑識能力」を最低ラインとして担保し、副品目は社内研修・OJTで補強するのが実務的です。

表9:13品目別の管理者経験・知識の運用差(業界一般)
品目 鑑識要件 実務で問われる知識・経験
美術品類 条文要件あり 真贋判定・骨董知識・図録参照
時計宝飾品類 条文要件あり ブランド時計・宝石鑑別・刻印確認
自動車 条文要件あり 車台番号・整備記録・所有権留保確認
自動二輪車・原付 条文要件あり フレームナンバー・エンジン番号確認
自転車類 条文要件あり 防犯登録番号・車体番号確認
衣類・写真機類・事務機器類 条文要件なし ブランド真贋・動作確認・初期化確認
機械工具類(農機具含む)・道具類 条文要件なし 農機具・建機・家電の動作確認
皮革・ゴム製品類・書籍・金券類 条文要件なし ブランドバッグ真贋・古本価値・偽造券判定

条文要件のない8品目でも盗品流通リスクが高い品目(ブランド品・家電・楽器・農機具等)は実務上の知識が問われます。当社では「自動車(主)」「自動二輪車及び原動機付自転車(副)」「機械工具類(副)」の3品目で管理者選任しています。詳細は13品目分類を参照。

管理者選任を怠った場合の罰則

管理者を選任しなかった場合の罰則は古物営業法第4条第6号(欠格事由)の系統で、「営業所ごとに管理者を置かない者」は許可を受けることができないとされ、結果的に「無許可営業」に該当するリスクが生じます。無許可営業は同法第31条で3年以下の懲役または100万円以下の罰金、変更届出義務違反は同法第35条系で10万円以下の罰金。許可取得後に管理者が退任して空白が生じた場合も同様に実態として無管理者運営となるため早急な後任選任が必要です。

表10:管理者関連の違反と罰則(業界一般・古物営業法)
違反内容 根拠条文 罰則
営業所に管理者を選任せず営業 第4条第6号・第31条系 無許可営業相当/3年以下の懲役または100万円以下の罰金
管理者変更の届出を怠る 第7条・第35条 10万円以下の罰金
欠格事由該当者を管理者に選任 第13条第2項 許可取消事由・勧告解任
名義貸し管理者・実態のない選任 第13条・第6条系 許可取消・勧告解任
古物台帳の不記載・虚偽記載 第16条・第33条 6月以下の懲役または30万円以下の罰金
本人確認義務違反 第15条・第33条 6月以下の懲役または30万円以下の罰金
不正品申告義務違反 第15条第3項・第35条 10万円以下の罰金

名義貸し管理者は実態調査で発覚するリスクが高く許可取消・勧告解任の対象。福岡県警察も定期的な実地調査・抜き打ち訪問を実施しており、管理者は現場に物理的・実質的に関与している状態を維持することが許可継続の前提。

福岡県内の届出窓口と日常運営

福岡県内では営業所所在地管轄の警察署 生活安全課が管理者選任・変更届出の窓口。福岡市内は福岡中央・博多・東・南・早良・西警察署、北九州市は小倉北・小倉南・八幡東・八幡西・若松・戸畑・門司警察署、久留米市は久留米警察署。所轄は地番ベースで決まり市境付近は事前確認を。平日9:00〜17:00・予約制が標準。古物営業法には管理者の定期研修受講義務の明文規定はありませんが、業界実務では警察主催の防犯講習・古物市場連合会の研修・整備振興会の研修等への参加を通じた継続的な知識更新が推奨されます。

表11:福岡県内の代表的な管理者届出窓口(業界一般・公開情報)
エリア 管轄警察署 窓口部署
福岡市中央区 福岡中央警察署 生活安全課
福岡市博多・東・南 博多/東/南警察署 生活安全課
福岡市早良・城南・西 早良/西警察署 生活安全課
北九州市(7区) 小倉北/小倉南/八幡東/八幡西/若松/戸畑/門司 生活安全課
久留米市 久留米警察署 生活安全課
糸島・宗像・福津・古賀 各管轄警察署 生活安全課
大牟田・八女・筑後・朝倉・うきは 各管轄警察署 生活安全課

様式・記載例は福岡県警察HPからダウンロード可能で、許可申請書(別記様式第1号その2)・変更届出書(別記様式第6号)・誓約書(管理者用)・略歴書がPDFで公開。日常運営で管理者は本人確認・台帳記載確認・盗品申告判断・従業員教育・標識掲示維持・変更事項届出指示の6機能を担い、副管理者・代理体制を社内規程で整備し常時連絡可能な体制が許可継続の基本。申請先一覧も参照。

取材ノート — 当社の管理者選任・運営実務

取材ノート1:当社の管理者選任と業務統括の実務

当社は運営者情報のとおり福岡市中央区を本拠地として古物商許可を取得し、管理者は申請者本人が兼任。事務所機能と商品保管場所を分け、管理者として本人が事務所に常駐し、車両買取・廃車・スクラップ・農機具買取の本人確認と古物台帳記載の最終チェックを担当。古物台帳の書き方のとおり自動車・原付は1万円未満でも全件記録が必須で、管理者として記載漏れがないか毎週点検する運用を継続。福岡中央警察署 生活安全課からの実地調査・問合せには本人が直接対応し運営の透明性を担保しています。

取材ノート2:自動車・自動二輪車品目の鑑識能力疎明の実務

当社は「自動車(主)」「自動二輪車及び原動機付自転車(副)」「機械工具類(副)」の3品目を取得しているため、管理者には車台番号確認・フレームナンバー照合・所有権留保物件の確認・移転登録書類の理解が求められます。許可申請時に業務経歴書・中古車取扱経験を疎明資料として添付し福岡中央警察署で事前相談を実施。買取現場では車検証の所有者欄・使用者欄の照合、車台番号の打刻部の改造痕確認、自動車検査証記録事項等証明書の取得を業務手順書として明文化しています。

取材ノート3:実態のある管理者運営と勧告解任リスクの回避

管理者は「形式的な名義貸しは実態調査で勧告解任の対象」になります。当社では管理者を兼任する立場として営業日に事務所に常駐し、出張・現地査定時もLINE・電話・メールで常時連絡が取れる体制を維持。本人確認や台帳記載の判断が必要な取引は管理者復帰後に実施する運用を徹底。法人化や複数営業所展開を予定する事業者は各営業所に常勤管理者を配置する人材計画を許可申請前に組み立てておくことが勧告解任リスク回避につながります。

取材ノート4:管理者変更届出の実務(業界一般)

業界一般では事業承継・組織変更・退職等で管理者交代が発生します。退任日が確定したら直ちに後任の住民票・身分証明書(本籍地郵送請求2週間)・略歴書・誓約書を準備し、変更届出書(別記様式第6号)と一括で変更日から14日以内(法人20日)に管轄警察署 生活安全課へ提出。退任予定が決まった時点で後任候補の資格要件確認・書類収集・届出スケジュールの3点を並行して進めるのが業界の運用です。

よくある質問(FAQ)

Q1. 古物商の管理者は必ず選任しなければなりませんか?
はい、古物営業法第13条第1項営業所ごとに1人の選任が義務。選任しない場合は許可を受けられず(第4条第6号)、無許可営業に該当し3年以下の懲役または100万円以下の罰金の対象となります。
Q2. 申請者本人が管理者を兼任してもいいですか?
可能です。個人事業主では本人兼任が標準的で、法人でも代表取締役・取締役が兼任する事例が多い。ただし申請者用と管理者用の誓約書は別書式のため両方の提出が必要です。
Q3. 同一人物が複数営業所の管理者を兼任できますか?
原則不可です。「同時に両営業所で業務を統括する実態」が物理的に成立しないため、1営業所=1管理者の専任が原則。近接・小規模・実勤務できる場合に例外的事例もありますが原則は専任が安全です。
Q4. 遠方居住の家族・親族を管理者にすることはできますか?
原則不可です。「営業所で業務を遂行できる実質的立場」が要件のため、遠方居住で実勤務できない管理者は勧告解任の対象。営業所まで概ね1時間以内に到達できる距離が実態判断の目安です。
Q5. 管理者の資格要件は具体的に何ですか?
「①成年(18歳以上)/②欠格事由非該当(第4条準用)/③営業所で業務を遂行できる実質的立場」の3点。欠格事由は破産で復権未取得・禁固以上の刑から5年未満・暴力団員等の8類型で、住民票・身分証明書・略歴書・誓約書で確認します。
Q6. 自動車を扱う管理者には特別な要件がありますか?
古物営業法第13条第3項で「不正品の鑑識に関する経験・知識」要件があります。条文上は努力義務ですが審査で実質的に確認され、中古車販売・買取経験/自動車整備士資格/オートオークション参加経験/古物市場経験/警察防犯講習受講等で疎明します。
Q7. 管理者変更時の届出期限はいつまでですか?
変更日から14日以内(法人20日以内)に変更届出書を提出する義務があります(同法第7条)。後任未定でも法定期限のカウントは始まるため退任日が決まった時点で速やかに着手します。
Q8. 管理者届出に必要な書類は何ですか?
中核は「住民票(本籍記載)」「身分証明書(本籍地発行)」「略歴書(過去5年)」「誓約書(管理者用)」の4点。原則発行3ヶ月以内のものを使用します。
Q9. 「身分証明書」は運転免許証や健康保険証でもいいですか?
いいえ。古物商許可申請の「身分証明書」は本籍地市区町村発行の公的証明で、運転免許証・健康保険証とは別物です。禁治産・準禁治産・破産非該当の証明書として本籍地役所に郵送請求し2週間程度で取得します。
Q10. 法人と個人事業主で管理者選任の手続きは違いますか?
違います。個人事業主は本人兼任で1人分の書類で済みますが、法人は役員全員分+管理者分の書類が必要。変更届出期限も個人14日・法人20日と異なります。
Q11. 管理者を選任しないで営業した場合の罰則は何ですか?
管理者を置かないと第4条第6号の欠格事由に該当し許可を受けられず、実態として無許可営業(3年以下の懲役または100万円以下の罰金)に該当するリスク。許可取得後の空白期間も同様で早急な後任選任が必要です。
Q12. 福岡県内で管理者届出をする場合、どの警察署に行けばいいですか?
営業所所在地管轄の生活安全課が窓口。福岡中央区は福岡中央、博多区は博多、北九州市小倉北区は小倉北、久留米市は久留米警察署。市境付近は地番ベース管轄のため事前確認を。様式は福岡県警察HPで公開。
Q13. 管理者の研修受講義務はありますか?
古物営業法には明文の定期研修受講義務はありません。業界実務では警察主催の防犯講習・古物市場連合会の研修・整備振興会の研修等への参加が推奨されます。特に自動車・自動二輪車・時計宝飾品類の管理者は盗難手口の最新動向の把握が実務的に必要です。
Q14. 名義貸しの管理者を置くとどうなりますか?
実態調査で発覚した場合許可取消・勧告解任の対象。「営業所での業務統括実態がない」と判断されると警察庁・福岡県警察の取締方針で厳しく対処されます。

まとめ — 管理者選任のチェックリスト

古物商の管理者は古物営業法第13条に基づき営業所ごとに1人を選任する義務がある責任者で、本人確認・古物台帳・盗品申告・従業員教育・営業所内ルール整備の最終責任を負います。形式的な名義貸し・遠方居住の実態なし管理者は実態調査で勧告解任の対象になるため、実質的な業務遂行能力を担保した選任が許可継続の前提。当社は運営者情報のとおり福岡市中央区本拠地で古物商として運営しており、本ページは実務経験をもとに構成しました。

管理者選任の最短チェックリスト

  1. 営業所数を確定し管理者数(営業所数=管理者数)を算定
  2. 管理者候補の資格要件(成年・欠格事由非該当・実質的業務遂行)を自己点検
  3. 自動車・自動二輪車・自転車・時計宝飾品・美術品を扱う場合は鑑識能力疎明資料(業務経歴書・資格・研修受講証)を準備
  4. 住民票(本籍記載)・身分証明書(本籍地郵送請求2週間)・略歴書(過去5年)・誓約書(管理者用)を発行3ヶ月以内で収集
  5. 許可申請書(別記様式第1号その2)または変更届出書(別記様式第6号)に管理者情報を記載
  6. 営業所所在地管轄の警察署 生活安全課に予約のうえ提出
  7. 許可取得後は管理者の実勤務・台帳点検・本人確認チェック・従業員教育を継続運用
  8. 管理者交代時は変更日から14日以内(法人20日)に変更届出書を提出

関連実務は末尾の内部リンクを参照。

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