古物商の廃業届【2026年版】届出先・必要書類・期限と罰則を整理




古物商の廃業届は古物営業法第8条にもとづく義務手続きで、廃業した日(個人事業主の死亡は遺族が知った日/法人解散は解散決議日)から10日以内に営業所所在地管轄の警察署 生活安全課経由で公安委員会へ提出。様式は別記様式第7号・手数料無料・許可証の返納が必須です。本ページは古物営業法警察庁福岡県警察の公開情報をもとに、期限・必要書類・記入要領・罰則・福岡県内窓口・古物台帳の3年保管・一時休業との違いを実務目線で整理しました。

結論:廃業した日から10日以内・別記様式第7号・無料・許可証返納が古物商廃業届の4点セット。事由ごとに起算点が変わります。古物台帳は廃業後も取引終了から3年間の保管義務が残り、届出懈怠は10万円以下の罰金、無許可営業継続は3年以下の懲役または100万円以下の罰金です。

※ 2026年5月時点の古物営業法・警察庁・福岡県警察公開情報・業界一般動向にもとづきます。法人解散登記は法務省、事業者廃業情報は経済産業省を参照。編集元運営者情報

古物商の廃業届の全体像 — 10日以内・無料・別記様式第7号

古物商廃業届は古物営業法第8条にもとづく許可名義人の法令義務廃業した日から10日以内に営業所所在地管轄の警察署 生活安全課経由で公安委員会へ提出。様式は別記様式第7号無料・許可証原本返納がセット。届出懈怠は古物営業法第35条で10万円以下の罰金、廃業後の無許可営業継続は第31条で3年以下の懲役または100万円以下の罰金の対象です。

表1:古物商廃業届の4点セット(古物営業法第8条)
項目 内容
期限 廃業した日から10日以内
様式 別記様式第7号(廃止届出書)
手数料 無料
提出先 営業所所在地管轄の警察署 生活安全課経由 公安委員会
必須添付 許可証原本の返納
届出義務者 許可名義人本人/死亡時は遺族/法人解散時は清算人・代表者
懈怠時の罰則 10万円以下の罰金(古物営業法第35条)

判断軸は「営業を完全にやめるか/一時的に止めるか」。完全にやめる場合は廃業届出、再開予定があれば廃業届出不要(許可維持)。ただし長期休業は許可取消対象になり得るため業界一般3年が目安。譲渡や法人成りは廃業届出と新規許可申請が並行進行するため古物商の名義変更を併読。

廃業に該当する事由(事業終了・法人解散・死亡・合併)

廃業事由は(1)個人事業の終了、(2)個人事業主の死亡、(3)法人の解散、(4)法人合併による消滅、(5)許可取消処分の5類型。許可主体が消滅・変更されるすべてのケースで廃業届出義務が発生。譲渡・相続・法人成りは旧主体側の廃業届出と新主体側の新規許可申請が並行進行するため、事業承継スケジュールから逆算した計画が必要です。

表2:廃業届出が必要な事由と届出義務者
事由 届出義務者 起算点
個人事業の終了(自発的廃業) 許可名義人本人 廃業した日
個人事業主の死亡 遺族(相続人) 死亡を知った日
個人事業主から法人成り 個人(旧名義人) 個人事業を廃止した日
個人事業の譲渡(譲渡人側) 譲渡人 譲渡した日
法人の解散 清算人または代表者 解散決議日
法人合併による消滅 消滅法人の代表者 合併効力発生日
会社分割・事業譲渡(譲渡法人側) 譲渡法人の代表者 事業譲渡日
許可取消処分 取消された名義人 取消通知日(許可証返納)

盲点は「法人成り」と「相続」。法人成りは個人で廃業届出(10日)と法人で新規許可申請(19,000円・40日)が並行、相続は遺族が廃業届出・相続人が新規許可申請。廃業届出と新規許可申請はセットで動くのが基本動作です。

届出期限 — 廃業した日から10日以内の起算

廃業届出の期限は古物営業法第8条で10日以内起算点は事由ごとに異なるのが実務上の最大ポイント。個人事業の自発的廃業は廃業した日、死亡は遺族が死亡を知った日、法人解散は解散決議日、合併は合併効力発生日を起算点として10日カウント。1日でも過ぎると罰則対象・行政処分にも繋がるため期限管理が最重要です。

表3:事由別の起算点と期限の計算(業界一般)
事由 起算点(10日カウント開始日) 期限管理ポイント
個人事業の自発的廃業 廃業した日 廃業日を確定して逆算
個人事業主の死亡 遺族が死亡を知った日 死亡届(7日以内)と並行
法人の解散 解散決議日(株主総会日) 解散登記と並行で動く
法人合併(吸収合併) 合併効力発生日 消滅法人側で起算
法人合併(新設合併) 合併効力発生日 すべての消滅法人で起算
会社分割・事業譲渡 事業譲渡日 譲渡契約書の効力発生日
許可取消処分 取消通知日 処分通知書の到達日

期限の数え方は起算日を含めず翌日から10日カウント。土日祝日が末日なら翌開庁日。警察署窓口は予約制が多いため事由発生時点で即時予約連絡が基本動作。電話で事前連絡を入れることで懈怠扱いを回避できるケースもあります。

届出先 — 営業所所在地管轄の警察署経由 公安委員会

提出先は営業所所在地を管轄する警察署 生活安全課。形式上は都道府県公安委員会宛、実務窓口は警察署経由。営業所が複数なら主たる営業所所在地管轄。営業所所在地と許可名義人住所が異なる場合は営業所所在地が優先。福岡県内なら福岡県警察HPから様式DL・窓口確認が可能。

表4:届出先の選び方(業界一般)
状況 提出先の選定基準
営業所が1ヶ所 その営業所所在地管轄の警察署 生活安全課
営業所が複数(同一都道府県内) 主たる営業所所在地管轄の警察署
営業所と許可名義人住所が異なる 営業所所在地が優先
営業所を廃止済み 許可取得時の主たる営業所所在地管轄
死亡による廃業(被相続人居住地と営業所が異なる) 営業所所在地管轄が原則
法人解散(本店移転履歴あり) 許可記載の営業所所在地管轄

窓口対応は平日9:00〜17:00・予約制が一般的。書類点検・補正のため事前電話で必要書類を確認してから訪問が安全。許可証原本返納の性質上窓口持参が基本、郵送する場合は書留・追跡可能な方法を使用。事前相談は同じ生活安全課で受付されます。

必要書類と添付物(廃止届出書・許可証返納)

必要書類は(1)古物営業廃止届出書(別記様式第7号)、(2)許可証原本、(3)身分証明書が基本セット。死亡時は戸籍謄本(死亡記載)、法人解散時は解散登記後の履歴事項全部証明書を追加。許可証は再交付分も含めすべて返納、紛失時は紛失届出書を別途提出します。

表5:廃業届出の必要書類一覧(業界一般)
事由 必要書類
個人事業の自発的廃業 廃止届出書(別記様式第7号)・許可証原本・身分証明書(運転免許証等)
個人事業主の死亡 廃止届出書・許可証原本・戸籍謄本(死亡記載)・届出人の身分証明書・続柄確認書類
法人の解散 廃止届出書・許可証原本・履歴事項全部証明書(解散登記済・3ヶ月以内)・届出人の身分証明書
法人合併 廃止届出書・許可証原本・合併契約書写し・履歴事項全部証明書(消滅登記済)
許可証紛失時 廃止届出書・紛失届出書・身分証明書・遺失届の写し
営業所複数・一部廃止 変更届出書(一部営業所廃止)/全廃業ではないため第8条の廃止届出書ではない

注意点は許可証の紛失時。紛失時は所轄警察への遺失届を先行させてから廃業届出を行うのが安全。「営業所の一部だけ廃止」「品目の一部だけ廃止」は変更届出(事後14日以内・無料)での対応となるため混同しないよう注意。詳細は古物商の名義変更を参照。

廃業届出書(別記様式第7号)の記入要領

記入は許可証記載事項と完全一致が鉄則。許可証番号・許可年月日・許可者・主たる営業所所在地・許可名義人氏名(法人は商号と代表者)・廃業した日・事由を記入。1字でも違いがあると補正・再提出で期限超過リスクがあるため、許可証原本を見ながら正確に転記します。

表6:別記様式第7号の主な記入項目(業界一般)
記入項目 記入内容・出典
許可証番号 許可証記載のとおり転記(12桁等)
許可年月日 許可証記載の交付日
許可者 ○○県公安委員会
主たる営業所の所在地・名称 許可証記載のとおり
許可名義人氏名(法人は商号) 許可証記載のとおり/個人は氏名・法人は商号
法人代表者氏名 許可証記載のとおり/法人解散時は清算人氏名併記
廃止した日 事由ごとの起算点(事業終了日・死亡日・解散決議日等)
廃止の事由 「事業終了」「死亡」「解散」「合併」等を簡潔に
届出年月日 窓口提出日
届出人氏名・連絡先 本人または届出義務者の氏名・住所・電話

記載例は福岡県警察HPの様式集にPDFで公開。「廃止した日」と「届出年月日」を混同しないのが頻出ミスで、廃止した日は事由発生日、届出年月日は窓口提出日。誤記訂正は二重線+訂正印が一般的、訂正多発時は再記入が無難。法人解散時の届出人は清算人(解散登記後は代表取締役ではなく清算人が法人を代表)。法人手続きの根拠は法務省を参照。

個人事業主の廃業 — 事業終了に伴う届出

個人事業主が古物営業を自発的にやめる場合は古物商廃業届出(10日以内・無料)+税務署への個人事業の廃業届(1ヶ月以内)+県税事務所・市町村への事業廃止届のセット手続き。古物商廃業届は古物営業法上の義務、税務署等への届出は所得税法・地方税法上の義務で根拠法が異なります。並行進行で漏れなく対応するのが基本動作です。

表7:個人事業主の廃業に伴う関連手続き(業界一般)
手続き 提出先 期限・根拠
古物商廃業届出 営業所所在地管轄の警察署 生活安全課 10日以内・古物営業法第8条
個人事業の開廃業等届出書 納税地の税務署 1ヶ月以内・所得税法第229条
事業廃止届 都道府県税事務所 条例により異なる(業界一般10日〜1ヶ月)
事業廃止届 市町村役場 条例により異なる
消費税の事業廃止届出書 納税地の税務署(課税事業者) 事由発生後速やかに
給与支払事務所等の廃止届出書 納税地の税務署(雇用していた場合) 1ヶ月以内
国民健康保険・国民年金切替 市町村役場 事由発生後14日以内

見落とされやすいのが「青色申告の取りやめ届出書」と「最終確定申告」。廃業しても確定申告義務は廃業年分まで継続し、廃業した年は1月1日〜廃業日までの所得を翌年3月15日までに申告。在庫処分の売却益や事業用資産の譲渡所得も計上対象。詳細は古物商の確定申告を参照。事業終了の意思決定から廃業届出・税務署届出・最終確定申告まで2〜3ヶ月の工程として計画するのが現実的です。

個人事業主の死亡 — 相続人による廃業届出

古物商許可は一身専属性を持ち相続承継できません。個人事業主が死亡した場合遺族が死亡を知った日から10日以内に廃業届出を行い、許可証を返納。相続人が事業を引き継ぐ場合は別途新規許可申請(19,000円・40日)が必要で、許可取得まで営業空白が生じます。死亡届(7日以内)と廃業届(10日以内)は時系列で連動するため遺族側の早期着手が必要です。

表8:死亡による廃業の手続きフロー(業界一般)
順序 手続き 主体・期限
1 死亡届の提出 遺族/7日以内(戸籍法)
2 古物商廃業届出・許可証返納 遺族/死亡を知った日から10日以内
3 個人事業の廃業届(税務署) 遺族/1ヶ月以内
4 相続放棄・限定承認の判断 相続人/相続を知った日から3ヶ月以内
5 準確定申告(被相続人の最終所得) 相続人/4ヶ月以内
6 古物台帳の3年保管引継ぎ 相続人/取引終了から3年
7 相続税申告 相続人/10ヶ月以内
8 事業承継時:相続人の新規許可申請 承継希望者/営業再開前

死亡時の届出には戸籍謄本(死亡記載)・続柄確認書類・届出人の身分証明書が必要。届出義務者は「遺族」で配偶者・子・親などの相続人が該当。複数相続人がいる場合は代表者1名で足ります。古物台帳の3年保管義務は相続人に引き継がれるのが見落とされやすい点。古物台帳の書き方の保管要件もあわせて確認。事業承継希望は古物商の名義変更を併読。

法人解散時の廃業届出と登記との連動

法人の古物商解散は株主総会の解散決議→法務局で解散登記→古物商廃業届出の順で連動。解散決議日から10日以内の廃業届出が古物営業法第8条の義務で、履歴事項全部証明書(清算人登記済)を添付。法人合併では消滅法人側で廃業届出、存続/新設法人側で新規許可申請が並行進行。会社分割・事業譲渡もケースごとに事前相談が必要です。

表9:法人解散・合併時の手続きフロー(業界一般)
順序 手続き 主体・期限
1 株主総会で解散決議 株主/決議日が起算点
2 解散登記・清算人就任登記 清算人/解散決議日から2週間以内(会社法)
3 古物商廃業届出・許可証返納 清算人/解散決議日から10日以内
4 解散の公告・債権者保護手続き 清算人/2ヶ月以上の公告期間
5 在庫・債権債務の清算 清算人/公告期間中
6 清算結了登記 清算人/清算結了から2週間以内
7 税務署・労基署等への廃業届 清算人/関係法令ごと
8 古物台帳の3年保管 清算人/取引終了から3年

論点は「解散決議日」と「清算結了日」のどちらを廃業日とするか。古物営業法上は解散決議日起算が原則で、清算結了を待つと10日の期限を過ぎるため要注意。解散決議後の清算手続き中も古物営業は原則行えないため、解散決議前に在庫処分を完了させておくのが実務的。法人成りや別法人譲渡では消滅法人側の廃業届出と新設/存続法人側の新規許可申請(19,000円・40日)が並行進行。法人解散登記の所管は法務省を参照。

一時休業と廃業の違い — 許可維持か返納か

古物営業法に「休業」の明文規定はなく、一時的に止めるだけなら廃業届出は不要で許可維持。再開予定がない・完全に辞める場合のみ廃業届出が必要。ただし長期休業は許可取消対象になり得るのが業界一般動向で、各都道府県運用では6ヶ月〜3年の長期休業が検討対象となるケースがあります。休業判断は事前相談が安全です。

表10:一時休業と廃業の使い分け(業界一般)
判定軸 一時休業 廃業
再開予定 あり なし
許可 維持 返納
届出義務 なし(古物営業法上) 10日以内に廃業届出
古物台帳 取引終了から3年保管 取引終了から3年保管
許可番号表示 維持(標識・サイト) 撤去
営業所 維持・移転届出可能 廃止
長期化の懸念 取消対象になり得る(業界一般6ヶ月〜3年)
再開時の手続き そのまま再開可 新規許可申請(19,000円・40日)

判断ポイントは「再開可能性」。短期休業(数ヶ月〜1年)で再開予定があるなら許可維持、長期間(3年超)営業実態がなく再開予定もないなら廃業届出が安全。休業中も古物台帳の3年保管義務は継続、標識・サイト上の番号表示も維持。長期休業中に許可名義人が住所変更・氏名変更した場合は変更届出(14日以内)。詳細は古物商の名義変更を参照。

廃業後の古物台帳の取扱い — 3年保管義務

古物台帳は取引終了から3年間の保管義務があり、廃業後もこの義務は継続(古物営業法第18条)。保管場所・形式(紙/電磁的記録)・記載項目が施行規則で定められています。廃業届出をしても破棄できず取引終了から3年が経過するまで保管が必要。死亡時は相続人、法人解散時は清算人が保管責任を引き継ぎます。

表11:廃業後の古物台帳保管要件(業界一般)
項目 要件
保管期間 取引終了から3年(古物営業法第18条)
保管場所 営業所または別途定める保管場所
形式 紙台帳または電磁的記録(PDF等)
記載項目 取引年月日・品目・特徴・金額・本人確認方法・相手方情報
廃業時の保管責任者 許可名義人(死亡時は相続人/法人解散時は清算人)
立入検査 警察の求めに応じて提示義務
3年経過後 破棄可(個人情報含むため適切に廃棄)

見落とされやすいのが「保管場所の通知」と「立入検査対応」。営業所を廃止した場合は保管場所が変わるため新たな保管場所を警察署へ連絡。立入検査は廃業後も発動する可能性があり提示できる体制が必要。自動車・自動二輪車・農機具のように1万円未満でも全件記録義務がある品目を扱っていた場合は台帳量が膨大なため、廃業前に電子化して保管しやすい形に整えるのが現実的。詳細は古物台帳の書き方を参照。

売却済み在庫の処分 — 廃業前後の運用

古物商として仕入れた在庫は廃業前に売却・処分を完了が原則。廃業届出後は古物営業を行えないため、業としての売却は無許可営業に該当するリスク。廃業後に残った在庫は(1)他の古物商に一括譲渡、(2)個人の家財として処分、(3)廃棄物として処理の3類型で対応。事業終了スケジュールから逆算して在庫処分計画を立てるのが基本動作です。

選択は「事業として売却/私物として処分」。事業として売却するなら廃業届出前に完了させ、廃業前1〜2ヶ月の在庫一掃や他の古物商への一括売却が定番ルート。廃業後の残在庫は私物扱いで少量処分可能、ただし反復継続販売は「業として」に該当し無許可営業リスクが生じるため少量・1回限りに留めるのが安全。スクラップ・廃車関連はお問合せから相談可能。

個人事業の開廃業等届出書との関係(税務署)

個人事業主は税務署への「個人事業の開廃業等届出書」も必要。所得税法第229条にもとづき廃業後1ヶ月以内に提出。古物商廃業届(10日以内・警察署)と個人事業廃業届(1ヶ月以内・税務署)は別個の手続き。両方を漏れなく対応するのが廃業手続きの完成形です。

税務署への届出書は「個人事業の開業・廃業等届出書」(A4・1枚)で、納税地・氏名・職業・屋号・廃業年月日・事由を記入。給与支払事務所を有していた場合は「給与支払事務所等の廃止届出書」(1ヶ月以内)、青色申告者は「所得税の青色申告の取りやめ届出書」(翌年3月15日まで)、消費税課税事業者は「事業廃止届出書」が追加。都道府県税事務所と市町村役場への事業廃止届も提出。詳細は古物商の確定申告を参照。

福岡県内の届出窓口と事前相談

福岡県内の窓口は営業所所在地管轄の警察署 生活安全課福岡市は福岡中央・博多・東・南・早良・西、北九州市は小倉北/小倉南/八幡東/八幡西/若松/戸畑/門司、久留米市は久留米警察署。市境付近は地番ベース管轄のため事前確認が必要。平日9:00〜17:00・予約制福岡県警察HPから様式・記載例DL可能。

福岡県内の窓口運用ポイントは「窓口は予約制が一般的・許可証返納は窓口持参が安全・郵送可否は管轄で運用差」。福岡市内6警察署、北九州市内7警察署、久留米警察署、加えて筑後・八女・大牟田・糸島・宗像・福津・朝倉等の各管轄警察署の生活安全課で受付。窓口対応者は許可名義人本人が原則、死亡時は遺族、法人解散時は清算人が代理届出可能。書類補正で再訪問となるケースがあるため事前電話で必要書類リスト確認・予約枠取得が時短のコツ。詳細は古物商 申請先一覧を参照。

廃業届出を怠った場合の罰則と行政処分

届出懈怠は古物営業法第35条で10万円以下の罰金。廃業すべき状態で営業継続は無許可営業(第31条・3年以下の懲役または100万円以下の罰金)の対象。死亡・法人解散で実質的に許可主体が消滅しているのに営業継続は無許可営業に該当しやすく、行政処分(指示・営業停止・許可取消)も並行発動。許可取消後5年間は欠格事由該当で事業継続不可となります。

表12:廃業関連の罰則と行政処分(業界一般)
違反事由 罰則・処分
廃業届出懈怠 10万円以下の罰金(古物営業法第35条)
無許可営業(廃業すべき状態で営業継続) 3年以下の懲役または100万円以下の罰金(第31条)
虚偽届出 6月以下の懲役または30万円以下の罰金
古物台帳の不備・破棄(保管期間中) 6月以下の懲役または30万円以下の罰金
許可証の不正使用 許可取消・営業停止等
行政処分 指示/営業停止(最長6月)/許可取消
許可取消後の再申請 取消から5年経過まで欠格事由(再申請不可)

警察庁福岡県警察は金属盗難・特殊詐欺対策強化で許可主体・取引記録の照合を厳格化しており、廃業届出懈怠・無許可営業継続の摘発リスクが上昇。個人事業主の死亡で遺族が廃業届出を失念すると、被相続人名義の許可がそのまま残り無許可営業の温床に。期限内(10日以内)の届出が事業整理の最重要マイルストーンであり、廃業を決めたら真っ先に管轄警察署へ電話連絡が基本動作。詳細は無許可営業の罰則を参照。

取材ノート — 当社が見聞きした廃業実務

取材ノート1:個人事業主の自発的廃業 — 在庫一掃から届出までの2ヶ月

当社(運営者情報)は福岡市中央区で車両買取・廃車・スクラップ買取・農機具買取を運営。同業者から「高齢で事業を畳む」相談を受けたケースでは、(1)廃業日決定、(2)2ヶ月前に在庫一掃セール、(3)残在庫を他の古物商へ一括譲渡、(4)廃業日翌日に警察署電話予約、(5)10日以内に廃業届出書+許可証原本を持参の順で対応。税務署への個人事業廃業届(1ヶ月以内)も並行。古物台帳は廃業後も3年保管継続で保管場所を警察署に伝達。廃業日確定→警察署予約→書類準備が期限管理のコツです。

取材ノート2:個人事業主の死亡 — 遺族による廃業届出の実務

同業の急逝で遺族が廃業届出を行うケースに立ち会ったとき、戸籍謄本・続柄確認書類・届出人の身分証明書を準備し死亡を知った日から10日以内に管轄警察署へ提出。許可証原本を返納。古物台帳の3年保管責任が相続人に引き継がれる点が遺族に伝わっておらず、窓口で説明を受け保管場所を被相続人自宅から相続人自宅へ移動。被相続人の最終所得は準確定申告・相続税申告と連動。死亡時は行政書士・税理士の伴走が現実的です。

取材ノート3:法人解散時の廃業届出 — 解散決議日起算の落とし穴

知人の法人古物商から「清算結了まで時間がかかるので廃業届出はあとで出せばよいと思っていた」相談を受けたケースでは、起算点が清算結了日ではなく解散決議日であることを説明。すでに解散決議から1ヶ月超経過していたため期限超過状態で、すぐに警察署へ電話相談し遅延理由を申し添えた廃業届出書を提出することで実害を最小化。法務省の解散登記(2週間以内)と古物商廃業届(10日以内)が並走するため解散決議日から両方逆算が鉄則です。

取材ノート4:一時休業の判断と長期化のリスク

営業実態が乏しくなった事業者から「廃業か休業か」相談を受けたケースでは再開可能性で判断軸を整理。3年以内の再開予定があれば許可維持、再開予定がなければ廃業届出を推奨。長期休業は警察庁福岡県警察運用上、許可取消対象になり得るリスクを伝え事前相談を推奨。休業中も古物台帳3年保管・許可証管理・住所/氏名変更時14日以内届出は継続義務として残ります。

よくある質問(FAQ)

Q1. 古物商の廃業届はいつまでに出せばいいですか?
廃業した日から10日以内に営業所所在地管轄の警察署 生活安全課経由で公安委員会へ提出(古物営業法第8条)。様式は別記様式第7号・無料・許可証原本の返納が必須。
Q2. 廃業届はどこに出せばいいですか?
営業所所在地管轄の警察署 生活安全課。形式上の宛先は都道府県公安委員会。営業所と許可名義人住所が異なる場合は営業所所在地が優先、複数営業所は主たる営業所所在地管轄。
Q3. 廃業届の書き方を教えてください
別記様式第7号に許可証番号・許可年月日・許可者・営業所所在地・許可名義人氏名・廃止した日・事由・届出年月日・届出人を許可証記載どおりに転記。様式は福岡県警察HPで取得可。
Q4. 必要書類は何ですか?
個人事業の自発的廃業は廃止届出書・許可証原本・身分証明書の3点。死亡時は戸籍謄本(死亡記載)・続柄確認書類、法人解散時は履歴事項全部証明書(解散登記済・3ヶ月以内)を追加。許可証紛失時は紛失届出書を別途提出。
Q5. 廃業届を出すのを忘れたらどうなりますか?
古物営業法第35条で10万円以下の罰金。営業継続は無許可営業(3年以下の懲役または100万円以下の罰金)に該当するリスク。期限経過後でも速やかに届出し遅延理由を申し添えるのが原則。
Q6. 個人事業主が亡くなった場合、誰が廃業届を出しますか?
遺族が死亡を知った日から10日以内に廃業届出。戸籍謄本・続柄確認書類・届出人の身分証明書が必要。複数相続人は代表者1名で足ります。古物台帳の3年保管義務は相続人に引き継がれます。
Q7. 法人を解散したら廃業届はいつ出しますか?
解散決議日から10日以内。届出義務者は清算人。履歴事項全部証明書(清算人登記済)を添付。清算結了を待たず解散決議段階で届出が鉄則。
Q8. 廃業届は郵送できますか?
管轄警察署で運用差。許可証原本返納のため窓口持参が安全、郵送する場合は書留・追跡可能な方法で送付し事前確認を。
Q9. 廃業後も古物台帳を保管しないといけませんか?
はい。取引終了から3年間の保管義務が廃業後も継続(第18条)。保管場所が変わる場合は警察署へ連絡。立入検査は廃業後も発動し得ます。詳細は古物台帳の書き方
Q10. 廃業届と税務署への個人事業の廃業届は同じですか?
違います。古物商廃業届(10日以内・警察署)個人事業の開廃業等届出書(1ヶ月以内・税務署)は別個の手続き。詳細は古物商の確定申告
Q11. 一時休業するだけなら廃業届は不要ですか?
古物営業法に「休業」の明文規定はなく、再開予定があれば廃業届出不要で許可維持。長期休業(6ヶ月〜3年)は許可取消対象になり得るため事前相談が安全。
Q12. 廃業後も残った在庫はどう処分すればいいですか?
原則廃業前に売却・処分を完了。廃業届出後は古物営業を行えず業としての売却は無許可営業のリスク。残在庫は他の古物商への一括譲渡・私物としての少量処分・廃棄物処理が選択肢。
Q13. 個人事業主から法人成りした場合の廃業届はどうなりますか?
個人と法人は別人格なので個人で廃業届出(10日以内)、法人で新規許可申請(19,000円・40日)が並行進行。詳細は古物商の名義変更
Q14. 福岡で廃業届を出すならどこに行きますか?
営業所所在地管轄の警察署 生活安全課。福岡中央/博多/小倉北/久留米警察署等。様式は福岡県警察HPで取得可。詳細は古物商 申請先一覧

まとめ — 廃業のシーン別最短ルート

古物商の廃業届古物営業法第8条にもとづき廃業した日から10日以内に警察署 生活安全課経由で公安委員会へ提出。別記様式第7号・無料・許可証返納が4点セット。事業終了・死亡・法人解散・合併で起算点が異なります。

シーン別の最短ルート

  1. 個人事業の自発的廃業: 廃業日確定→警察署予約→10日以内に廃止届出書+許可証原本提出→1ヶ月以内に税務署へ個人事業廃業届
  2. 個人事業主の死亡: 死亡届(7日)→廃業届出(10日)→個人事業廃業届(1ヶ月)→相続放棄判断(3ヶ月)→準確定申告(4ヶ月)→相続税申告(10ヶ月)
  3. 法人解散: 解散決議→2週間以内に解散登記→10日以内に廃業届出(解散決議日起算)→公告・清算→清算結了登記
  4. 個人から法人成り: 法人設立登記→法人で新規許可申請→法人許可証交付後に個人で廃業届出(10日以内)
  5. 譲渡・承継: 譲渡人は廃業届出(10日以内)/譲受人は新規許可申請(19,000円・40日)が並行進行

どのシーンも期限管理が最重要。届出懈怠は10万円以下の罰金、無許可営業継続は3年以下の懲役または100万円以下の罰金。古物台帳は廃業後も3年保管義務が残り立入検査対象となり得ます。事業承継時は古物商の名義変更、許可取得は古物商許可申請の流れを参照。

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