スクラップ相場とは — 金属買取価格の基本を理解する
スクラップ相場とは、銅・鉄・アルミ・ステンレス・真鍮などの金属スクラップをスクラップ業者が買い取る際の基準単価(円/kg)を指します。この単価はLME(ロンドン金属取引所)の国際先物価格と為替レート(USD/JPY)に連動して日々変動し、さらに金属の純度・形状・業者ごとのマージン率が加味されて最終的な買取価格が決まります。2026年4月時点の主要相場は銅(ピカ銅)1,200〜1,600円/kg、鉄くず(H2)30〜55円/kg、アルミ(サッシ)150〜280円/kgです。相場の仕組みを理解すれば、個人でも適正価格での売却と最適な売り時の判断が可能になります。
金属スクラップを売却する際に「今の相場はいくらですか」と業者に聞くのは当然のことですが、その価格がどのように決まっているのかを知っている方は多くありません。相場の成り立ちを理解すれば、業者の提示額が妥当かどうかを自分で判断でき、高値で売却できるタイミングも見えてきます。
スクラップ相場は株価や為替と同様に「市場価格」であり、一つの業者が勝手に決められるものではありません。世界中の金属需給を反映したLME価格を基準に、国内の運搬コストや加工コストを差し引いた形で各業者の買取単価が形成されています。
| 用語 | 意味 | 具体例 |
|---|---|---|
| LME相場 | ロンドン金属取引所の先物価格。国際基準 | 銅 約9,200$/t(2026年4月) |
| 為替レート | USD/JPYの換算比率。円安なら国内相場は上昇 | 1ドル=約152円(2026年4月) |
| 純度係数 | 金属の純度に応じた掛け率。高純度ほど高単価 | ピカ銅(99%以上)=最高単価 |
| マージン率 | 業者の利益分。仕入値と卸値の差額 | LME価格の15〜30%程度 |
| 風袋(ふうたい) | 容器・袋の重量。差し引かれる場合がある | フレコンバッグ約1kg |
| 検収(けんしゅう) | 業者が金属を選別・計量する工程 | 持ち込み当日に実施 |
LME(London Metal Exchange)は1877年設立の世界最大の非鉄金属取引所で、銅・アルミ・亜鉛・ニッケル・鉛・錫の6種類の先物取引が行われています。世界中のスクラップ業者がこのLME価格を参照して買取単価を決定しており、LME公式サイトでリアルタイム相場を誰でも確認できます。
全金属の最新買取価格テーブル【2026年4月】
2026年4月時点の主要金属スクラップの買取相場を一覧で示します。銅(ピカ銅)は1,200〜1,600円/kg、並銅800〜1,100円/kg、鉄くず(H2)30〜55円/kg、アルミ(サッシ)150〜280円/kg、ステンレス(SUS304)100〜200円/kg、真鍮600〜900円/kg、鉛バッテリー300〜500円/個が目安です。いずれもLME国際相場と為替に連動して日々変動するため、売却当日に業者へ最新単価を確認することが不可欠です。非鉄金属は総じて鉄より単価が高く、少量でもまとまった金額になります。
以下のテーブルは福岡エリアのスクラップ業者から聞き取った実勢価格と、LME相場から算出した理論値を照合した参考値です。地域・業者・数量・純度によって上下しますので、目安としてお使いください。
| 金属種類 | グレード・品目 | 買取単価目安(円/kg) | LME連動度 | 詳細ページ |
|---|---|---|---|---|
| 銅 | ピカ銅(1号銅線) | 1,200〜1,600 | 高 | 銅の買取価格ガイド |
| 銅 | 並銅(2号銅・混銅) | 800〜1,100 | 高 | 銅の買取価格ガイド |
| 銅 | 被覆銅線(雑線) | 300〜600 | 中 | 銅の買取価格ガイド |
| 鉄 | H2鋼(厚さ6mm以上) | 40〜55 | 中 | 鉄くずの買取価格ガイド |
| 鉄 | ギロ材(プレス鉄くず) | 30〜45 | 中 | 鉄くずの買取価格ガイド |
| 鉄 | 鋳物(鋳鉄) | 25〜40 | 中 | 鉄くずの買取価格ガイド |
| アルミ | アルミサッシ | 150〜280 | 高 | アルミの買取価格ガイド |
| アルミ | アルミ缶(プレス) | 100〜160 | 高 | アルミの買取価格ガイド |
| アルミ | アルミホイール | 130〜220 | 高 | アルミの買取価格ガイド |
| ステンレス | SUS304(18-8) | 100〜200 | 高 | ステンレスの買取価格ガイド |
| ステンレス | SUS430(磁性あり) | 60〜100 | 中 | ステンレスの買取価格ガイド |
| 真鍮 | 真鍮(黄銅) | 600〜900 | 高 | 真鍮の買取価格ガイド |
| 真鍮 | 砲金(ガンメタル) | 700〜1,000 | 高 | 真鍮の買取価格ガイド |
| 鉛 | 鉛バッテリー(自動車用) | 300〜500円/個 | 中 | バッテリー処分ガイド |
上記の買取単価は2026年4月時点のLME国際相場・為替レートに基づく参考値です。実際の買取価格は業者・地域・数量・純度により異なります。売却前に必ず複数業者へ最新単価を確認してください。
| 比較項目 | 非鉄金属(銅・アルミ・ステンレス等) | 鉄(鉄鋼スクラップ) |
|---|---|---|
| 単価 | 高い(銅は鉄の30〜50倍) | 低い(30〜55円/kg) |
| 重量あたりの利益 | 少量でもまとまった金額になる | 大量に集めて初めて利益が出る |
| LME連動度 | 高い(日々変動幅が大きい) | 中程度(国内需給の影響も大きい) |
| 判別方法 | 色・重さ・磁石で判別可能 | 磁石がつけばほぼ鉄 |
| 持ち込みやすさ | 軽量のため少量でも持ち込みやすい | 重いため運搬手段が必要 |
スクラップ相場の決まり方 — LME・為替・純度の3要素
スクラップ相場は主に3つの要素で決まります。第一にLME(ロンドン金属取引所)の国際先物価格、第二に為替レート(USD/JPY)、第三に金属の純度・形状です。計算式は「LME価格($/t) x 為替(円/$) / 1,000 x 純度係数 x (1 – マージン率) = 国内買取単価(円/kg)」で近似でき、例えば銅LME 9,200$/tで為替152円の場合、理論値は約1,398円/kgとなり、ここからマージン(15〜25%)を引いた1,050〜1,190円/kgが並銅の実勢買取価格帯に近くなります。
この3要素を理解しておくと、業者の提示価格が妥当かどうかを概算で検証できます。それぞれの要素がどのようにスクラップ相場に影響するかを詳しく見ていきましょう。
要素1: LME国際先物価格
LMEは世界の非鉄金属取引の約80%をカバーする取引所です。銅・アルミ・亜鉛・ニッケル・鉛・錫の6金属について、3か月先物を中心に24時間取引が行われています。世界中の鉱山会社・精錬所・製造業者・投機筋が参加し、需給バランスに基づいて価格が形成されます。LME銅の3か月先物が1トンあたり100ドル上昇すれば、国内の銅スクラップ買取価格は約15円/kg上昇する計算になります(為替152円の場合)。
要素2: 為替レート(USD/JPY)
LME相場は米ドル建てのため、円安になると国内のスクラップ買取価格は上昇し、円高になると下落します。2024年は1ドル=140〜160円台で推移し、為替だけで国内相場が10%以上変動する要因となりました。LME価格が横ばいでも円安が進めば国内相場は上がり、逆も然りです。
要素3: 金属の純度・形状
同じ「銅」でも純度99%以上のピカ銅と不純物の多い込銅では、買取単価が2〜3倍異なります。純度が高いほど精錬コストが低いため、業者は高い単価を出せます。また、切断済みの鉄くず(H2鋼)は切断不要のため、未切断の大型鉄骨より高単価で取引されます。
| 要素 | 影響度 | 変動頻度 | 個人が確認できる場所 |
|---|---|---|---|
| LME国際先物価格 | 最大(価格の50〜60%を決定) | 毎日(取引時間中はリアルタイム) | LME公式サイト |
| 為替レート(USD/JPY) | 大(価格の20〜30%を左右) | 毎日(24時間変動) | Yahoo!ファイナンス・各証券会社サイト |
| 純度・形状 | 中〜大(同一金属でも2〜3倍の差) | 持ち込み品ごとに固定 | 業者の単価表・電話で確認 |
| 国内需給・季節要因 | 小〜中(5〜10%の変動) | 月単位 | 日刊産業新聞・鉄鋼新聞 |
| 業者マージン | 小〜中(15〜30%の幅) | 業者ごとに固定的 | 複数業者の相見積もりで比較 |
実務では「LMEが上がったのに国内買取価格が下がる」ケースもあります。これはLME上昇以上に円高が進んだ場合に起こります。LME銅が100$/t上がっても、同時に為替が5円円高に振れれば国内価格はほぼ変わりません。逆に「LMEは横ばいなのに国内価格が上がった」場合は円安が原因です。相場を見るときはLMEと為替の両方をセットで確認する習慣をつけると、業者の提示価格の妥当性が判断できます。
スクラップ相場推移テーブル(2020-2026)
スクラップ相場は過去6年間で大きく変動しています。銅(ピカ銅)はコロナ禍の2020年に600〜800円/kgまで下落した後、2021年から急回復し2022年には1,300〜1,500円/kgの高値をつけました。鉄くず(H2)も2020年の20〜30円/kgから2022年に50〜65円/kgへ上昇し、アルミは2020年の80〜120円/kgから2022年に200〜300円/kgへ上昇しました。2023〜2024年は銅が高止まり、鉄は調整局面、アルミは堅調推移と金属ごとに異なる動きを見せており、2026年現在は銅・アルミが再び高値圏にあります。
過去の相場推移を知ることは「今が高いのか安いのか」を判断する上で不可欠です。以下のテーブルで各金属の年次平均値を整理しました。
| 年 | 銅(ピカ銅)(円/kg) | 鉄(H2)(円/kg) | アルミ(サッシ)(円/kg) | ステンレス(SUS304)(円/kg) | 主な背景 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2020 | 600〜800 | 20〜30 | 80〜120 | 50〜80 | コロナショックで世界的に需要減 |
| 2021 | 900〜1,200 | 35〜55 | 120〜200 | 80〜150 | 経済再開+インフラ投資で急回復 |
| 2022 | 1,100〜1,500 | 45〜65 | 180〜300 | 120〜200 | ウクライナ情勢+資源高+円安進行 |
| 2023 | 1,100〜1,400 | 35〜50 | 150〜250 | 100〜180 | 利上げ影響で需要鈍化も銅は高止まり |
| 2024 | 1,200〜1,500 | 30〜50 | 160〜270 | 110〜190 | EV需要で銅堅調、鉄は建設需要減 |
| 2025 | 1,200〜1,550 | 30〜50 | 150〜270 | 100〜190 | AI・データセンター投資で銅需要継続 |
| 2026(4月時点) | 1,200〜1,600 | 30〜55 | 150〜280 | 100〜200 | 銅は高値圏維持、アルミ堅調 |
上記の推移データは各年の概算レンジであり、月ごとの高値・安値は上下に大きくブレることがあります。2022年3月のニッケル・ショックではLMEニッケル相場が1日で2倍以上に急騰し取引停止になった事例もあり、短期的な急変動リスクは常に存在します。価格データは日刊産業新聞・LME公式データ・大畑商事のヒストリカルデータを参照しています。
相場変動の3つのパターン
過去6年間の推移から、スクラップ相場には以下の3つの典型的なパターンが見られます。
| パターン | 背景 | 過去の事例 | 持続期間 |
|---|---|---|---|
| 急落型 | 世界的な経済危機・パンデミック | 2020年コロナショック(銅-30%) | 3〜6か月 |
| 急騰型 | 地政学リスク・資源ナショナリズム | 2022年ウクライナ情勢(鉄+50%) | 1〜3か月 |
| じわじわ上昇型 | 構造的需要増(EV・再エネ・AI) | 2024-2026年の銅(年+5〜10%) | 1〜3年 |
売り時の判断 — いつ売れば最も高くなるか
スクラップの売り時を判断するポイントは3つあります。第一にLME相場が直近3か月の平均より10%以上高い局面は「高値圏」と判断できます。第二に為替が円安傾向(150円以上)のタイミングは国内買取価格が上がりやすい時期です。第三に季節性として、春(3〜5月)は建設需要が高まり鉄スクラップの需要が増え、銅はEV・再エネ関連の設備投資が活発な時期に上昇しやすい傾向があります。ただし「もっと上がるかも」と待ちすぎると急落に巻き込まれるリスクがあるため、目標額を決めて売却する方が確実です。
高値で売るための3つの判断基準
スクラップの売り時は「完璧なタイミング」を狙うのではなく、3つの客観的な基準に1つでも該当すれば売却を検討するのが賢明です。株式投資の格言「頭と尻尾はくれてやれ」と同じ考え方が、スクラップ売却にも当てはまります。
| 判断基準 | 具体的な確認方法 | 目安 |
|---|---|---|
| LME相場が高値圏か | LME公式サイトで3か月チャートを確認 | 直近3か月平均の+10%以上なら高値圏 |
| 為替が円安傾向か | Yahoo!ファイナンスでUSD/JPYを確認 | 150円以上なら国内価格は上がりやすい |
| 保管コストとの比較 | 保管場所・劣化リスクを計算 | 保管コスト > 待って得られる値上がり益なら即売却 |
季節性と需給サイクル
スクラップ相場には緩やかな季節性があります。日本国内の鉄スクラップは3〜5月に建設業の年度末・新年度工事で需要が高まり、8月のお盆期間は工場稼働率が下がり需要が減退する傾向があります。ただし、LME国際相場や為替の変動が季節要因を上回ることが多いため、季節性だけに頼った判断は危険です。
「もう少し待てばもっと上がるかも」と考えて売り時を逃す方は非常に多いです。2022年に銅相場が1,500円/kgをつけた時、「まだ上がる」と待っていたら3か月後に1,100円/kgまで下がり、結局安値で売る羽目になったケースを何件も見てきました。個人の少量売却であれば「満足できる価格か」で判断し、目標額に達したら迷わず売ることを推奨します。相場の天井はプロでも読めません。
「素人にはわからない」への反論と事実
「スクラップ相場は素人にはわからない」という声は多いですが、実際にはLME公式サイト・大畑商事の日次更新相場・Yahoo!ファイナンスの為替レートという3つの無料情報源を見れば、誰でも現在の相場水準を把握できます。業者の提示額がLME理論値から何パーセント乖離しているかを計算するだけで「この業者は適正か」が判断でき、複数業者の相見積もりを取れば相場観はさらに正確になります。相場がわからないのは「難しいから」ではなく「調べたことがないから」です。
反論1:「LMEなんて聞いたこともない」 — 無料で誰でも見られます
LME(ロンドン金属取引所)の相場はLME公式サイトで無料で閲覧できます。英語サイトですが、金属名(Copper, Aluminium等)をクリックするだけで現在価格が表示されます。日本語で確認したい場合は、大畑商事が毎営業日の金属スクラップ買取相場を日本語で公開しており、金属名と単価が一目でわかります。
反論2:「計算が難しそう」 — 電卓1つで概算できます
スクラップ買取価格の概算式は「LME価格($/t) x 為替(円/$) / 1,000 = 理論値(円/kg)」です。ここからマージン(15〜25%)を引いた金額が実際の買取価格帯になります。例えばアルミLME 2,500$/t x 為替152円 / 1,000 = 380円/kg。マージン25%引きで285円/kg。これはアルミサッシの実勢相場(150〜280円/kg)とほぼ一致します。
反論3:「業者に聞けば良い」 — それだけでは不十分
業者に単価を聞くのは第一歩として正しいですが、1社だけでは適正かどうかの判断ができません。相場を自分で概算したうえで複数業者の見積もりを比較すると、「この業者はマージン20%で良心的」「この業者は35%で高い」という判断が可能になります。情報を持っている売り手は、知識のない売り手より平均10〜15%高い価格で売却できるというのが現場の実感です。
スクラップ業者にとって、相場に詳しい個人客は嫌な存在ではありません。むしろ「話が早い」「トラブルが少ない」と好意的に受け止められることが多いです。「LME今日いくらですか」と聞くだけで、業者側も「この人は相場を知っている」と認識し、適正な価格を提示しやすくなります。情報格差がなくなれば、売り手も買い手もストレスの少ない取引ができます。
よくある質問
スクラップ相場はどこで確認できますか?
国際相場はLME(ロンドン金属取引所)公式サイトで無料で確認できます。国内の実勢価格は大畑商事のWebサイトが毎営業日更新で参考になります。為替レートはYahoo!ファイナンスや各証券会社のサイトで確認できます。この3つを見れば、現在の相場水準を概算で把握できます。
スクラップ相場はなぜ毎日変わるのですか?
スクラップ相場はLME(ロンドン金属取引所)の先物価格と為替レート(USD/JPY)に連動しているためです。LMEでは世界中のトレーダーが24時間金属の先物を取引しており、需給バランス・経済指標・地政学リスクで価格が日々変動します。為替も24時間変動するため、両方の影響を受けて国内買取価格が毎日変わります。
LMEとは何ですか?
LME(London Metal Exchange)は1877年にロンドンで設立された世界最大の非鉄金属取引所です。銅・アルミ・亜鉛・ニッケル・鉛・錫の6金属の先物取引が行われ、世界の非鉄金属取引の約80%をカバーしています。世界中のスクラップ業者がLME価格を基準に買取単価を決定しているため、LMEは事実上の「世界の金属相場の基準」です。
円安になるとスクラップ相場はどうなりますか?
円安になると国内のスクラップ買取価格は上昇します。LME価格はドル建てのため、円安(例:1ドル=140円から160円)になるとドル建て価格を円に換算した金額が大きくなるためです。逆に円高になると国内買取価格は下落します。2022年以降の円安傾向(140〜160円台)は国内スクラップ相場の上昇要因の一つとなっています。
いつ売れば一番高くなりますか?
最適な売り時を正確に予測することは不可能ですが、(1)LME相場が直近3か月平均の+10%以上、(2)為替が150円以上の円安傾向、(3)保管コストより値上がり益が小さくなった時点、の3条件のいずれかに該当すれば売却を検討すべきタイミングです。「もっと上がるかも」と待ちすぎて急落に巻き込まれるリスクを避けるため、目標額を決めておくのが賢明です。
鉄くずの相場が安い理由は何ですか?
鉄くず(鉄鋼スクラップ)の相場が銅やアルミより安い理由は、地球上の埋蔵量が圧倒的に多く供給が潤沢であること、精錬コストが低いこと、リサイクル率が約98%と高く回収量も多いことの3点です。ただし鉄は重量が出やすいため、大量に集めれば総額は大きくなります。建物の解体現場などでは数トン単位の鉄くずが発生し、30円/kg x 3,000kg = 90,000円のように意外な金額になることもあります。
業者によって買取価格が違うのはなぜですか?
業者ごとに異なるのは主にマージン率(利益率)、運搬コスト、販売先(卸先)の違いによるものです。大手業者は大量に扱うためスケールメリットで低マージンでの買取が可能ですが、個人の少量持ち込みには対応しにくい場合があります。中小業者は少量にも対応しやすいですがマージンはやや高めになる傾向があります。同じ金属・同じ量でも業者間で5〜15%の価格差は一般的なため、複数業者への相見積もりが有効です。
スクラップ相場は今後どうなりますか?
長期的な見通しとして、銅はEV(電気自動車)・再生可能エネルギー・AI/データセンターの需要増加により構造的な需要増が見込まれ、国際銅研究会(ICSG)は2025年以降の供給不足を示唆しています。アルミもEV軽量化・建築需要で堅調が予想されます。一方、鉄は世界最大の消費国である中国の不動産市場の動向に大きく左右されます。ただし地政学リスクや金融政策の変更で短期的に急落する可能性は常にあり、中長期予測は参考程度にとどめてください。
まとめ
スクラップ相場はLME国際先物価格・為替・純度の3要素で決まり、2026年4月時点で銅(ピカ銅)1,200〜1,600円/kg、鉄(H2)30〜55円/kg、アルミ(サッシ)150〜280円/kgが目安です。相場は2020年のコロナ禍で急落した後、2021〜2022年に急回復し、2026年現在は銅・アルミが高値圏にあります。LME公式サイト・大畑商事・Yahoo!ファイナンスの3つの無料情報源を確認すれば、誰でも適正価格を判断でき、複数業者の相見積もりと合わせることで最適なタイミングでの売却が可能になります。
- スクラップ相場はLME国際先物価格 x 為替 x 純度係数で決まり、業者が一方的に決められるものではない
- 2026年4月時点の主要相場は銅1,200〜1,600円/kg、鉄30〜55円/kg、アルミ150〜280円/kg
- 2020年から2026年の推移では銅が約2倍に上昇し、EV・AI需要で構造的な上昇トレンドにある
- 売り時はLME高値圏(3か月平均+10%以上)・円安(150円以上)・保管コスト超過の3基準で判断
- LME公式サイト・大畑商事・Yahoo!ファイナンスの3つの無料情報源で誰でも相場を把握可能
金属の種類ごとに相場の動き方や高く売るコツは異なります。以下の各ガイドで詳しく解説していますので、お手持ちの金属に合ったページをご確認ください。
| カテゴリ | 内容 | リンク |
|---|---|---|
| スクラップ買取総合 | 金属種類別の買取価格一覧・持ち込み手順・税金 | スクラップ買取とは |
| 銅の買取 | ピカ銅・並銅・被覆線の相場と高く売るコツ | 銅の買取価格ガイド |
| 鉄くずの買取 | H2鋼・ギロ材・鋳物など種類別の相場 | 鉄くずの買取価格ガイド |
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| バッテリー処分 | 鉛バッテリー買取・リチウムイオン廃棄 | バッテリー処分ガイド |
本記事のスクラップ相場データはLME国際相場・為替レートに基づく参考値であり、月次で最新相場を確認し更新しています。法令・税制に関する記述は改正があった場合に速やかに修正します。最終更新日は記事冒頭の「LAST UPDATED」に記載しています。
本記事に事実誤認や情報の誤りがあった場合は、判明次第すみやかに訂正し、訂正箇所と訂正日時を明記します。読者からのご指摘はお問い合わせフォームより受け付けています。過去の訂正履歴がある場合は本セクション末尾に記載します。