古物商のURL届出|要否・疎明資料・変更届の出し方

古物商が使うサイトのURLを警察に届け出る手続きは、正しくは「ホームページ利用取引をしようとするときの届出」です。①そのURLで古物の売買・交換の”申込み”を受けられるなら届出が必要(会社案内・宣伝だけのサイトは不要)②届出には「そのURLを使う権原(けんげん)」を疎明する資料=プロバイダやドメイン登録機関が発行した書類の写し等が要る③許可取得後にサイトを開設・変更したら原則14日以内・手数料無料で管轄警察署へ変更届出——この3点が核心です。メルカリ等の個人アカウント出品URLの扱いや、独自ドメイン・レンタルサーバー別の疎明資料の集め方まで、判定表とチェックリストで整理します。制度・様式は2026年7月時点の目安で、最終判断は営業所を管轄する警察署の生活安全課でご確認ください。

「そもそも自分のサイトは届け出るのか」「ドメインの証明って何を出せばいいのか」でつまずく方が非常に多い手続きです。ネット販売そのものに古物商許可が要るかどうか(プラットフォーム別の要否)は古物商のネットショップで扱っていますので、このページはURL届出という手続き一本に絞って深掘りします。

「ホームページ利用取引の届出」とは(何を届け出る制度か)

古物商が自分のサイトやネットショップで古物取引を行う場合、そのサイトのURL(送信元識別符号)を公安委員会に届け出る義務があります。制度上の名前は「ホームページを利用する取引をしようとするときの届出」で、届け出るのは「そのURLで古物の売買・交換の”申込み(誘引)”を受けられるサイトかどうか」が判断の分かれ目です。単にURLという文字列を登録するのではなく、取引の窓口になるページを持つことを申告するのがこの制度の趣旨です。だから会社案内・宣伝だけで買い物機能のないサイトは対象外になります。出典:古物営業法/同法施行規則(e-Gov法令検索)、警察庁「古物営業関係」。

ポイントは2つあります。ひとつは「申込みを受けられるか」で決まること。カート・注文フォーム・ショップページなど、そのページ上で買い手が取引の申込みをできる形なら届出対象です。もうひとつは、届出には「そのURLを使う権利があること」の証明(疎明資料)が付く点。ここが実店舗の許可申請にはないネット特有のステップで、後述するように最もつまずきやすい所です。なお、届け出たサイトには許可した公安委員会名・許可証番号・氏名/名称の表示義務も別に発生しますが、その具体的な載せ方は古物商のネットショップ、営業所に掲げる標識(プレート)は古物商プレートで解説しています。

届出が要る/要らない・要確認の判定表

迷ったときは「そのページで古物の売買・交換の申込みを受けられるか」だけを見れば、要否はほぼ決まります。自社EC・BASE・STORES・メルカリShops・楽天・Amazon・Yahoo!ショッピング・ヤフオク!ストアのように固有のショップページを構えて申込みを受ける形態は、そのURLの届出対象。会社案内だけのサイトは不要です。判断が割れるのがメルカリ・ヤフオク!の個人アカウントでの単品出品やSNSで、「不要」とする警察署が多い一方、地域で扱いが異なります。届け出そびれると10万円以下の罰金の対象になり得るため、グレーは出す方向で管轄に一本確認するのが安全です。出典:警察庁・各都道府県警察「ホームページ利用取引」の公表情報。

下の1枚で自分のケースを確認してください。「取引の申込みを受けるページのURLか」という視点で並べています。

あなたのサイト・アカウント別|URL届出の要否(中古品を仕入れて売る古物商の場合)
使っているサイト・アカウント URL届出 理由(そのURLで申込みを受けるか)
自社サイト・独自ドメインのECで販売(カート・申込フォームあり) 必要 そのページで取引の申込みを受けられる
BASE・STORESで開いた自分のショップ 必要 固有のショップURLで申込みを受ける
メルカリShops/ヤフオク!ストアなどストア出店 必要 ストアの固有URLが取引窓口になる
楽天・Amazon・Yahoo!ショッピングに出店(独自店舗ページ) 必要 出店ページが取引窓口になる
会社案内・サービス紹介だけのHP(買い物機能なし) 不要 宣伝のみで申込みを受けない
メルカリ・ヤフオク!の個人アカウントで単品出品 要確認 「不要」の署が多いが地域で判断が割れる
Instagram・XなどSNSに商品を載せDM等で取引へ誘導 要確認 申込み(誘引)の有無で判断。事前に管轄へ

ここでよく出る不安を3つ、正面から片付けます。

  • 「自社サイトを作っただけでも届け出るの?」——買い物機能があれば必要、会社案内だけなら不要です。後から販売機能を足したら、その時点から14日以内に届け出ます。
  • 「モール(楽天・Amazon等)のURLも要る?」——独自の店舗ページを構えて申込みを受ける以上、その店舗URLは届出対象です。モールのトップURLではなく、自分の店舗ページのURLを届け出ます。
  • 「メルカリで個人として単品を売るだけは?」——ストア出店ではない個人の単品出品は「不要」とする署が多いものの、地域差があります。そもそも仕入れて反復・継続して転売するなら許可自体が必要になる点はメルカリと古物商許可せどりと古物商許可で整理しています。

「要確認」に当たったら、迷わず管轄警察署の生活安全課に確認してください。解釈が地域で分かれる論点で、ネットの一般論より管轄の回答が確実です。オークション出品に絞った要否はヤフオクと古物商許可もあわせてご覧ください。

本丸|URLを使う権原の「疎明資料」の集め方

URL届出で最もつまずくのが「そのURLを、あなた(届出人)が使う権原を持っている」ことを示す資料=疎明資料です。施行規則では「プロバイダ等から交付された、ホームページの使用に係る権原のあることを疎明する資料の写し」等を求めています。要はドメイン・サイトの契約者が届出人だと確認できる書類で、ドメインの持ち方によって用意するものが変わります。独自ドメインならドメイン登録機関やドメイン管理会社の登録情報、レンタルサーバー/プロバイダ共用ドメインなら契約の証憑、プラットフォーム出店なら出店登録が分かる画面が中心。画面の印刷・スクリーンショットで足りるケースが多い一方、名義が食い違うと差戻しの原因になります。出典:古物営業法施行規則(e-Gov法令検索)、警察庁・各都道府県警の公表情報。

「何を出せばいいか分からない」を解消するため、ドメインの持ち方別に整理しました。名義(契約者名)が届出人と一致しているかを、まず確認してください。

ドメインの持ち方別・URL使用権原の疎明資料の例(確定は管轄警察で確認)
ドメイン・サイトの持ち方 疎明資料の例 注意点
独自ドメイン(自分で取得・自分名義) ドメイン登録機関・管理会社発行の登録通知/登録情報(WHOIS等)の画面 登録者名=届出人名の一致を目視確認
独自ドメイン(名義が会社・別人) 登録情報+使用を承諾していることが分かる書類 登録者と届出人が違うときは権原を補強
WHOIS情報を代行・非公開にしている 登録機関・管理会社が発行した契約者が分かる書類 WHOISが代行会社名義になるため契約証憑で補う
レンタルサーバー/プロバイダの共用ドメイン プロバイダ発行の書類・契約内容が分かる画面 WHOISが事業者名になるため契約証憑で補う
メルカリShops・ヤフオク!ストア等の出店 ストア登録完了メール/ストア管理・プロフィール画面 自分のストアURLだと分かる画面を印刷

特に注意したいのが、いまはWHOIS情報を代行(プライバシー保護)で非公開にしているケースが多いこと。この場合、公開WHOISには代行会社名が出るため、それだけでは「あなたが使う権原がある」証明になりません。ドメイン登録機関・管理会社のマイページや契約書・登録完了通知など、契約者が自分だと分かる書類を別に用意します。提出前チェックとして次を確認してください。

  1. 届け出るURLの文字列を、実際のサイトと1文字違わず控えた(http/httpsやサブドメインまで正確に)。
  2. そのURLのドメイン登録者名/契約者名を確認できる資料を用意した。
  3. 資料の名義が届出人(個人の氏名/法人名)と一致しているか目視した。
  4. 名義が違う・非公開なら、使用承諾や契約者を示す補強資料を追加した。
  5. プラットフォーム出店は、自分の店舗URLだと分かる管理画面を印刷した。

名義が一致していれば、多くの窓口で画面の印刷やスクリーンショットで受け付けられます。ただし何を「疎明資料」と認めるかには署ごとの運用差があるため、用意した書類でよいかを事前に管轄へ一本確認しておくと、当日の差戻しを避けられます。

出し方|様式・提出先・14日以内・手数料

URL届出は紙の様式+疎明資料を管轄警察署の生活安全課に提出して行います。すでに古物商許可を持っている人が後からサイトを開設・追加するときは変更届出書(別記様式第6号その3)、新規の許可申請と同時にURLを届け出るときは許可申請書の様式(別記様式第1号その3。複数サイトはその4)に記載します。提出期限はサイトの利用開始から原則14日以内、手数料は無料(新規許可申請の手数料19,000円とは別)。都道府県によってはオンライン申請に対応する動きもあります。様式番号や提出方法は改正・地域差があるため、最新様式は管轄で確認してください。出典:古物営業法/同法施行規則、警察庁・各都道府県警の公表情報。

URL届出の提出手順(目安・確定は管轄警察で確認)
手順 やること ポイント
1 届け出るURLを正確に確定 http/https・サブドメインまで1文字違わず
2 様式を用意 許可済みの追加=別記様式第6号その3/新規申請と同時=別記様式第1号その3(複数はその4)
3 URL使用権原の疎明資料を添付 ドメイン登録情報・契約書・ストア画面など(前章のチェックリスト)
4 管轄警察署 生活安全課へ提出 主たる営業所を管轄する署。手数料無料。事前予約が無難
5 サイトに表示義務3点を掲載 公安委員会名・許可証番号・氏名/名称。載せ方はネットショップ参照

提出先は主たる営業所の所在地を管轄する警察署です。窓口で許可番号を尋ねられることもあるため、許可証の写しや許可番号の控えを一緒に持参しておくとスムーズです(当サイトの発行元は運営者情報に記載しています)。「自分のケースだと様式や疎明資料がこれで合っているのか判断がつかない」という段階でつまずく人は多いところです。迷ったら、①届け出るURLの一覧、②ドメインやストアの契約者が分かる資料、③許可証——の3点を先にそろえ、管轄署の生活安全課へ電話で「この資料で足りるか」を確認してから出向くのが確実です。届出の最終的な受理判断は管轄警察署が行うため、様式の版や添付書類の要否も同時に聞いておくと二度手間を防げます。

URLを足す・変える・やめるときの届出

URL届出は一度出したら終わりではありません。URLの文字列が変われば、そのつど変更の届出が必要です。新しくサイト・ストアを増やしたら追加、ドメイン変更やサイトリニューアル、SSL化(http→https)で表記が変わったときも変更の対象。サイトを閉じて古物取引をやめたら削除(廃止)の届出をします。期限は原則変更・開設から14日以内(法人で登記事項証明書の添付が要る変更は20日以内)。届け出たURLと実際のURLが1文字でもズレると、巡回時の指摘や「届出と現況の不一致」につながります。氏名・住所・営業所などURL以外の変更手続きは古物商の変更届にまとめています。出典:古物営業法(e-Gov法令検索)。

よくある変更パターンと必要な届出(目安・確定は管轄で確認)
起きたこと 必要な届出 期限の目安
新しく自社サイトを開設・ストアを出店した 追加の届出(別記様式第6号その3) 利用開始から14日以内
ドメイン変更・リニューアルでURLが変わった 変更の届出 変更から14日以内
SSL化(http→https)で文字列が変わった 変更の届出(文字列が変われば対象) 変更から14日以内
複数のサイト・モールでショップを持っている 原則すべてのURLを届け出る 各サイトの利用開始から14日以内
サイト・ストアを閉じて古物取引をやめた 削除(廃止)の届出 速やかに(14日以内が無難)

実務で意外と多いのが「SSL化でURLが変わったのに更新していなかった」という見落としです。リニューアルやサーバー移転の案件は、公開直後にURL届出の更新までを工程に組み込んでおくと漏れません。「後からサイトを作った」場合も、遡って怒られるより気づいた時点で速やかに届け出るのが正解です。届出義務違反は10万円以下の罰金の対象になり得ますが、まずは管轄署に相談して整えるのが現実的です。無許可営業など重い罰則との関係は無許可営業の罰則で整理しています。

福岡県で出すときの窓口・段取り

福岡県内で古物商を営む場合、URL届出の提出先は主たる営業所の所在地を管轄する警察署の生活安全課です。窓口対応は原則平日日中・事前予約制のことが多く、いきなり訪問すると待たされたり出直しになることがあります。持ち物は変更届出書・URL使用権原の疎明資料・許可証(提示を求められることあり)。手数料はかかりません。福岡県警の古物営業の窓口・様式は公表情報で確認できます。署ごとに細かな運用差があるため、様式と疎明資料の可否は事前に電話で確認してから出向くのが最短です。出典:福岡県警察「古物商許可申請」。

福岡県でのURL届出の実務ポイント(目安)
項目 実務の目安
提出先 主たる営業所を管轄する警察署 生活安全課
受付 原則 平日日中。事前予約しておくと確実
手数料 無料(許可申請とは別。URL届出に手数料はかからない)
持ち物 変更届出書・URL疎明資料・許可証(提示を求められることあり)

福岡での新規許可申請の窓口・様式は福岡県警察「古物商許可申請」で確認できます。これから許可を取る方は古物商許可申請の手順、福岡の申請先は福岡の申請先もあわせてご覧ください。実務でつまずきやすいのは「ネット販売を始めたいが届出が要るか分からない」「サイトをリニューアルしたのに届出を更新していなかった」という2パターンです。書類作成を行政書士など許認可の専門家に任せる選択肢もありますが、URL届出は手数料が無料で書類点数も少なく、疎明資料さえそろえば本人が窓口で完結させているケースが大半です。

よくある質問

Q. 自社サイトを作っただけでもURL届出は必要ですか?
A. そのサイトで古物の売買・交換の申込みを受けられる(カート・申込フォーム等がある)なら必要です。会社案内・宣伝だけで買い物機能がないサイトは不要です。後で販売機能を付けたら、その時点から原則14日以内に届け出ます。
Q. メルカリやヤフオクの個人アカウントの出品URLも届け出るのですか?
A. ストア出店ではない個人の単品出品は「不要」とする警察署が多いものの、地域で判断が割れる論点です。仕入れて反復・継続して転売する場合はそもそも許可自体が必要になるため、届出の要否は念のため管轄署に確認してください。
Q. 疎明資料が何を指すのか分かりません。何を用意すればいいですか?
A. 「そのURLを使う権原がある」ことを示す資料です。独自ドメイン(自分名義)ならドメイン登録機関・管理会社の登録情報や登録通知、レンタルサーバー/プロバイダ共用ドメインなら契約の証憑、プラットフォーム出店ならストア登録完了メール・管理画面が中心。名義が届出人と一致していることを必ず確認してください。
Q. WHOISを非公開(代行)にしています。どうすれば良いですか?
A. 公開WHOISには代行会社名が出るため、それだけでは権原の証明になりません。ドメイン登録機関・管理会社のマイページや契約書・登録完了通知など、契約者が自分だと分かる書類を別に用意してください。可否は管轄署に事前確認すると確実です。
Q. SSL化(http→https)でURLが変わりました。届出は必要ですか?
A. URLの文字列が変われば変更届出の対象です。変更から原則14日以内に更新してください。届け出たURLと実際のURLがズレたままだと、巡回時に指摘される原因になります。
Q. URL届出に費用はかかりますか?
A. かかりません。URL届出(変更届出)は手数料無料です。新規の古物商許可申請の手数料(19,000円)とは別の話です。
Q. 届出を忘れていた/後からサイトを作っていた場合は?
A. 届出義務違反は10万円以下の罰金の対象になり得ます。気づいた時点でできるだけ早く管轄署に相談し、届け出てください。遡って放置するよりも、速やかに整えるのが現実的です。

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福岡の申請先
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出典・根拠

  • 古物商許可申請について(福岡県警察) ― 申請・届出の窓口、営業所管轄に関する根拠。
  • 古物営業法/同法施行規則(e-Gov法令検索) ― ホームページ利用取引の届出、URL使用権原の疎明資料、変更届出・期限の根拠。様式番号・運用の細部は警察庁および各都道府県警察の案内に基づき、確定は管轄警察で確認。
  • 警察庁「古物営業関係」/各都道府県警察の公表情報 ― 届出の要否(申込みを受けるサイトか)、個人出品の扱い、罰則(届出義務違反=10万円以下の罰金)の根拠。

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