スクラップ相場の見方【2026年最新】全金属一覧・決まり方・推移・売り時判断を完全解説

スクラップ相場とは、鉄・銅・アルミ・ステンレスなどの金属くず(スクラップ)が市場で取引される価格のことである。2026年4月時点のスクラップ相場はピカ銅線1,350〜1,500円/kg、鉄(H2新断)30〜50円/kg、アルミ缶150〜200円/kgが目安で、金属の種類によって10〜50倍の価格差がある。スクラップ相場はLME(ロンドン金属取引所)の国際相場、為替レート、国内需給の3要素で日々変動するため、仕組みを知っておけば売り時の判断が可能になる。

2026年4月時点 主要金属相場:ピカ銅 1,350〜1,500円/kg / 鉄H2 30〜50円/kg / アルミ缶 150〜200円/kg。LME×為替×需給で日次変動。
主要金属スクラップ 相場一覧(2026年4月時点)
金属 主な品目 kg単価目安 相場決定要因
ピカ銅(1号銅線) 1,350〜1,500円 LME銅相場×為替
並銅(2号銅線) 1,050〜1,200円 同上
込銅 900〜1,050円 同上
新断A 45〜55円 国内電炉買入価格
H2(薄物) 30〜45円 同上
HS(シュレッダー) 25〜35円 同上
アルミ アルミ缶 150〜200円 LMEアルミ相場×為替
アルミサッシ 170〜200円 同上
ステンレス SUS304 130〜180円 LMEニッケル相場×為替
真鍮 真鍮全般 750〜950円 銅相場連動(銅の60-70%)
鉛全般 180〜220円 LME鉛相場×為替
相場の決まり方(3要素)
要素 影響内容
LME国際相場 非鉄金属(銅/アルミ/鉛/ニッケル)の国際指標価格
為替レート 円安で国内価格上昇、円高で下落
国内需給 建設需要・自動車生産・電炉メーカーの調達状況

※ 2020-2026年の推移グラフ・売り時判断の基準・相場確認方法は以下で詳しく解説します。

スクラップ相場とは — 知っておくべき基礎知識

スクラップ相場は金属リサイクル市場における取引価格であり、世界中の製鉄所・非鉄金属メーカーが原材料としてスクラップを調達する際の需給バランスによって形成される。日本国内のスクラップ市場規模は年間約3兆円に達し、鉄スクラップだけでも年間約2,800万トンが流通している。スクラップ相場を理解すると「今売るべきか待つべきか」の判断ができるようになり、同じ量の金属くずでも売却タイミングで数千〜数万円の差を生み出せる。

スクラップ相場は「鉄系」と「非鉄系」の2つに大別される。鉄系は製鉄所の電炉向け需要が中心で、国内市場の影響が大きい。非鉄系(銅・アルミ・ステンレス・真鍮など)はLME国際相場と為替レートに強く連動する。

区分 代表的な金属 価格決定の主な要因 変動の特徴
鉄系スクラップ 鉄(H2新断・ギロチン材) 国内電炉の調達価格・輸出価格 月次で大きく動く。国内需給の影響が大きい
非鉄スクラップ 銅・アルミ・ステンレス・真鍮・鉛・亜鉛 LME国際相場・為替レート(USD/JPY) 日次で変動。国際相場に連動

全金属スクラップ相場テーブル【2026年4月最新】

2026年4月時点の国内スクラップ買取相場を全金属一覧でまとめた。最も高値の金属はピカ銅線(1号銅線)で1,350〜1,500円/kg、最も安値は一般的な鉄くず(H2新断)で30〜50円/kgであり、金属の種類によって最大50倍の差がある。非鉄金属(銅・アルミ・真鍮・ステンレス等)は鉄の数倍〜数十倍の単価があるため、分別して売ることが収入最大化の鉄則だ。これらの情報は2026年4月時点の最新データに基づいており、相場変動や制度変更により実際の条件は異なる場合があります。最新の正確な情報は専門業者または公的機関にご確認ください。

金属 種類・グレード 買取価格(円/kg) 価格決定要因
ピカ線(1号銅線) 1,350〜1,500 LME銅相場
並銅(混銅) 1,050〜1,200 LME銅相場
被覆線(雑線) 300〜500 LME銅相場 + 銅率
真鍮 上真鍮 750〜950 LME銅相場 + 亜鉛相場
砲金 砲金(青銅) 900〜1,100 LME銅相場 + 錫相場
アルミ アルミサッシ 170〜230 LMEアルミ相場
アルミ アルミ缶(プレス品) 150〜200 LMEアルミ相場
ステンレス SUS304 130〜180 LMEニッケル相場
ステンレス SUS430 40〜70 クロム相場
鉛くず 200〜300 LME鉛相場
亜鉛 亜鉛ダイカスト 150〜250 LME亜鉛相場
H2新断 30〜50 国内電炉入札価格
ギロチン材(A) 25〜45 国内電炉入札価格
ダライ粉(鉄の切削屑) 15〜30 国内電炉入札価格
注意

上記は2026年4月時点の福岡エリアにおける目安です。実際の買取価格は業者・日付・品質・数量により異なります。大量持ち込み(100kg以上)は単価交渉の余地があり、業者間で5〜10%の価格差が一般的です。

スクラップ相場の決まり方 — LME・為替・需給の3要素

スクラップ相場は「LME国際相場」「為替レート」「国内需給」の3要素で決まる。非鉄金属はLME(ロンドン金属取引所)が公表する国際指標価格に為替レート(USD/JPY)を掛けて国内地金価格が算出され、そこから選別コスト・輸送費・業者の査定差を差し引いた金額がスクラップ買取価格となる。鉄スクラップは国内電炉メーカーの入札価格と輸出価格が指標となり、東京製鐵や大阪製鐵の発表価格がベンチマークになっている。

要素 内容 影響の大きさ チェック方法
LME国際相場 ロンドン金属取引所の金属別指標価格 非鉄金属に対して最大 LME公式サイト・JOGMEC
為替レート(USD/JPY) ドル円相場 円安で上昇、円高で下落 金融ニュース・為替サイト
国内需給 電炉メーカー・非鉄メーカーの調達需要 鉄に対して最大 日本鉄リサイクル工業会・業界紙
輸出価格 海外への鉄スクラップ輸出価格 鉄に影響大 日刊市况通信・鉄鋼新聞
季節要因 建設需要の増減(春〜秋に鉄の需要増) 中程度 過去の季節パターン

非鉄金属の価格計算式

非鉄金属のスクラップ買取価格は以下の計算式で概算できる。

国内買取価格 = LME国際価格(USD/トン) x 為替レート(円/USD) / 1,000 x 歩留まり率

例えばLME銅価格が9,500ドル/トン、為替が152円/ドルの場合、ピカ線(歩留まり率95%)の理論値は約1,371円/kgとなる。ここから業者ごとの査定差を考慮した1,270〜1,320円が買取価格の下限目安だ。実際にはスクラップの品質や数量によって上下する。

スクラップ相場の推移【2020年〜2026年】

スクラップ相場は過去6年間で大きく変動した。2020年はコロナ禍で需要が急減し鉄スクラップが15〜25円/kgまで下落したが、2021年後半から世界的なインフラ投資拡大と供給制約により急騰し、2022年には鉄スクラップが一時60円/kg超を記録した。銅は2020年のLME5,000ドル台から2024年には10,000ドル超まで上昇し、国内のピカ線買取価格も700円台から1,500円台へと約2倍になった。2026年4月現在は高値圏で推移している。

鉄H2(円/kg) ピカ銅線(円/kg) アルミ缶(円/kg) 主な出来事
2020 15〜30 650〜800 80〜120 コロナ禍で需要急減。鉄は歴史的安値
2021 30〜55 800〜1,100 100〜160 経済回復とインフラ投資で急騰
2022 40〜65 1,000〜1,350 130〜200 ウクライナ情勢で資源価格高騰。鉄スクラップ最高値圏
2023 35〜50 1,050〜1,300 120〜180 中国景気減速の影響で一時調整
2024 35〜55 1,150〜1,400 140〜200 円安(150円台)が国内価格を押し上げ
2025 30〜50 1,200〜1,450 150〜210 EV関連需要で銅堅調。鉄はやや軟化
2026(4月時点) 30〜50 1,350〜1,500 150〜200 銅は高値圏維持。鉄は横ばい
ポイント

過去6年の推移を見ると、銅は一貫して右肩上がりの傾向がある。これはEV・再生可能エネルギー・データセンターといった電力関連インフラの拡大が需要を押し上げているためだ。一方、鉄は建設需要と輸出価格に左右されやすく、景気循環に連動して上下を繰り返す傾向がある。

売り時の判断基準 — 相場を見て最適なタイミングで売る

スクラップの売り時を判断する3つの基準は「LME相場が直近3か月の高値圏にあるか」「為替が円安方向に動いているか」「国内需給が逼迫しているか」である。3つのうち2つ以上が当てはまる時期が最も有利な売却タイミングだ。逆に3つとも不利な方向(LME下落・円高・需要減退)に動いている時期は、急ぎでなければ売却を待つ方が得になる可能性が高い。これらの情報は2026年4月時点の最新データに基づいており、相場変動や制度変更により実際の条件は異なる場合があります。最新の正確な情報は専門業者または公的機関にご確認ください。

判断基準 売り時のサイン 待ちのサイン
LME国際相場 直近3か月の高値圏にある 直近3か月の安値圏にある
為替レート 円安方向(150円台以上) 円高方向(140円台以下)
国内需給 電炉の入札価格が上昇中 電炉の入札価格が下落中
季節要因 春(3〜5月)建設需要増加期 冬(12〜2月)需要低下期

初心者でもできる相場チェック方法

「相場を毎日チェックするのは面倒」という人でも、以下の2つだけ確認すれば十分だ。まずスクラップ業者に電話して「今日の銅(鉄)の単価はいくらですか」と聞く。次に1〜2か月後にもう一度電話して単価を比較する。前回より上がっていれば「まだ上がるかもしれないが、ここで売っても損はしない」と判断できるし、下がっていれば「もう少し待つか、今のうちに売っておく」という選択ができる。

より本格的に相場を追いたい場合は、JOGMECの「金属資源情報」や日本鉄リサイクル工業会のサイトで無料の相場データを確認できる。LMEの公式サイトでは銅・アルミ・ニッケルなど主要金属の国際価格がリアルタイムで公開されている。

「素人にはスクラップ相場はわからない」への反論

「素人にはスクラップ相場はわからない」という認識は誤りだ。スクラップ相場の仕組みは「LME国際価格 x 為替 = 国内地金価格 → 業者の査定差を引く = 買取価格」というシンプルな構造であり、株式投資やFXの相場分析に比べれば格段に単純だ。さらに実務的には、スクラップ業者に電話して「今日の単価はいくらですか」と聞くだけで必要な情報は全て手に入る。相場の仕組みを完全に理解する必要はなく、「今が高いか安いか」だけわかれば十分なのだ。

誤解 事実
「相場の仕組みが複雑で理解できない」 LME x 為替 = 国内価格 → 業者の査定差を引く、の3ステップだけ
「毎日チェックしないといけない」 月1回、業者に電話で単価を聞くだけで十分
「専門的な知識がないと損する」 複数業者に見積もりを取れば相場感は自然とつかめる
「相場が下がるのが怖くて売れない」 長期保有しても保管コストがかかる。直近高値圏なら売って問題ない
ポイント

「ベストタイミングで売る」ことを目指すと永遠に売れなくなる。大切なのは「許容できる価格で売る」ことだ。過去6年間の推移を見ても、銅は2020年の底値から2倍以上に上昇しており、2026年4月時点は十分に高値圏にある。「もっと上がるかも」と待ち続けるよりも、今の高値圏で売却して確実に現金化する方が合理的だ。

よくある質問

よくある質問について、2026年4月時点の最新情報をもとに、具体的な数値データ・手順・注意点を網羅的に解説します。本セクションでは実務経験に基づく正確な情報を提供し、初めての方でも安心して行動に移せるよう、テーブル形式の比較データや実例を交えて説明しています。最新の制度や相場は変動するため、取引時には業者または公的機関へ確認することを推奨します。

スクラップ相場はどこで確認できますか?

スクラップ相場は複数の情報源で確認できます。非鉄金属はJOGMEC(金属資源情報)やLME公式サイト、鉄スクラップは日本鉄リサイクル工業会や東京製鐵の公表価格が参考になります。最も簡単な方法は、地元のスクラップ業者に電話して「今日の単価」を聞くことです。

スクラップ相場はどれくらい変動しますか?

過去6年間で銅のピカ線は650〜1,500円/kgと約2.3倍の幅で変動しました。鉄H2は15〜65円/kgと約4.3倍の幅です。月単位では5〜15%の変動が一般的で、大きな経済イベント(コロナ禍・ウクライナ情勢など)の際は短期間で30%以上変動したこともあります。

鉄とステンレスでは相場がどれくらい違いますか?

2026年4月時点で、鉄H2が30〜50円/kg、ステンレスSUS304が130〜180円/kgです。ステンレスは鉄の約3〜6倍の価格がつきます。SUS430でも40〜70円/kgと鉄以上です。鉄とステンレスを混ぜて持ち込むと鉄の単価が適用される場合があるため、分別が重要です。

スクラップを高く売るコツは何ですか?

最も効果的なのは金属の種類ごとに分別することです。鉄・銅・アルミ・ステンレス・真鍮を混合状態で持ち込むと、最も安い金属の単価が適用される場合があります。次に複数業者に見積もりを取ること、そして相場が高値圏のタイミングで売ることが重要です。

LMEとは何ですか?

LME(London Metal Exchange / ロンドン金属取引所)は、1877年に設立された世界最大の非鉄金属先物取引所です。銅・アルミ・ニッケル・亜鉛・鉛・錫の6金属の国際指標価格を発表しており、世界中の金属取引の基準となっています。日本国内のスクラップ買取価格もLME相場に連動しています。

為替が円安だとスクラップ相場はどうなりますか?

円安になると国内のスクラップ買取価格は上昇します。LMEの国際相場はドル建てのため、同じドル価格でも円安(例: 1ドル=150円)の方が円換算で高くなります。2024年以降の150円台の円安は、国内のスクラップ価格を押し上げる要因の一つになっています。

スクラップ相場は季節で変動しますか?

鉄スクラップには季節性があります。春から秋(3〜10月)は建設需要が高まるため鉄スクラップの需要が増加し、価格が上がりやすい傾向があります。冬季(12〜2月)は建設工事が減少するため需要が落ち、価格が下がりやすくなります。非鉄金属は季節性よりもLME国際相場の影響が大きいです。

今後スクラップ相場は上がりますか?

短期予測は困難ですが、長期的には非鉄金属(特に銅)の需要はEV・再生エネルギー・データセンター関連で拡大が見込まれます。鉄は世界的な脱炭素の流れで電炉製鉄(スクラップを原料とする製鉄)の比率が高まっており、鉄スクラップの需要も底堅い見通しです。ただし世界経済の減速局面では一時的な下落もあり得ます。

まとめ

まとめについて、2026年4月時点の最新情報をもとに、具体的な数値データ・手順・注意点を網羅的に解説します。本セクションでは実務経験に基づく正確な情報を提供し、初めての方でも安心して行動に移せるよう、テーブル形式の比較データや実例を交えて説明しています。最新の制度や相場は変動するため、取引時には業者または公的機関へ確認することを推奨します。

この記事のまとめ
  • スクラップ相場は金属の種類によって最大50倍の差がある。分別が収入最大化の鉄則
  • 2026年4月の主要相場: ピカ銅線1,350〜1,500円/kg、鉄H2 30〜50円/kg、アルミ缶150〜200円/kg
  • 相場は「LME国際価格 x 為替 」で決まるシンプルな構造
  • 過去6年で銅は約2倍、鉄は最大4倍の価格変動があった
  • 売り時は「LME高値圏 + 円安 + 国内需要増」の条件が2つ以上揃った時
  • 「素人にはわからない」は誤解。業者に電話1本で今日の単価が確認できる
  • 「ベストタイミング」を狙うより「許容できる価格で確実に売る」方が合理的

更新ポリシー: この記事のスクラップ相場はLME相場と国内市況の変動に応じて毎月見直しを行い、最新の参考価格に更新します。推移テーブルは四半期ごとに最新データを追記します。

訂正ポリシー: 記事内容に誤りが見つかった場合は、確認のうえ速やかに訂正し、訂正箇所と日時を明記します。お気づきの点がございましたらお問い合わせフォームよりご連絡ください。

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