スクラップ相場の確認方法【2026年4月】全金属の最新価格・相場の決まり方・過去6年の推移を徹底解説
スクラップ相場とは、金属くず(銅・鉄・アルミ・ステンレス・真鍮・バッテリー等)をスクラップ業者に売却する際の基準となる価格のことです。相場はLME(ロンドン金属取引所)の国際金属先物価格と為替レート(USD/JPY)に連動して日々変動しており、2026年4月時点でLME銅先物は約9,200〜9,800ドル/トン、LMEアルミは約2,400〜2,700ドル/トン、LME鉛は約2,100ドル/トンで推移しています。「スクラップを売りたいが今が売り時かわからない」「そもそも相場をどこで確認すればいいかわからない」という方に向けて、本記事では全金属の最新相場テーブル、相場の決まる仕組み、過去6年の推移、売り時の判断基準を解説します。
スクラップ相場とは
スクラップ相場とは、金属スクラップ(銅くず・鉄くず・アルミくず等)の取引価格を決める基準となる市場価格のことです。非鉄金属(銅・アルミ・ニッケル・亜鉛・鉛・錫)の国際基準価格はLME(London Metal Exchange/ロンドン金属取引所)で決定されます。LMEは1877年に設立された世界最大の非鉄金属取引所で、ここでの先物価格が世界中のスクラップ買取価格の基準となっています。鉄スクラップについては、国内では東京製鉄の炉前価格、海外ではトルコ向けHMS輸出価格が主要な指標です。
スクラップの買取価格は業者が独断で決めているのではなく、LMEや電炉メーカーの公表価格という客観的な基準に基づいて算出されています。この仕組みを理解すれば、「適正価格で買い取ってもらえているか」を自分で判断できるようになります。
全金属の最新相場テーブル【2026年4月】
2026年4月時点の主要金属スクラップの買取価格目安は以下の通りです。銅(ピカ線)1,200〜1,600円/kg、鉄(H2)40〜55円/kg、アルミ(サッシ)150〜230円/kg、ステンレス(SUS304)120〜180円/kg、真鍮(込)500〜750円/kg、バッテリー(車用鉛)200〜400円/個。これらの価格はLME国際相場・為替レート・国内需給の3要素で決まり、毎日変動します。同じ金属でも品位(グレード)によって価格差があるため、種類を正しく把握して売却することが重要です。
| 金属 | 代表的な品目 | 買取価格目安(2026年4月) | LME/指標価格 |
|---|---|---|---|
| 銅(ピカ線) | 銅線・銅管 | 1,200〜1,600円/kg | LME銅 $9,200〜9,800/t |
| 銅(並銅) | 銅パイプ・端材 | 800〜1,100円/kg | 同上 |
| 銅(被覆線) | ビニール被覆銅線 | 300〜900円/kg | 同上(銅率で変動) |
| 鉄(H2) | 鉄くず・鉄骨 | 40〜55円/kg | 東京製鉄 炉前価格 |
| 鉄(新断) | 工場端材 | 42〜58円/kg | 同上 |
| アルミ(サッシ) | 窓枠アルミ | 150〜230円/kg | LMEアルミ $2,400〜2,700/t |
| アルミ(ホイール) | 車用ホイール | 160〜250円/kg | 同上 |
| アルミ(缶) | 飲料缶 | 110〜160円/kg | 同上 |
| ステンレス(SUS304) | 流し台・鍋 | 120〜180円/kg | LMEニッケル価格連動 |
| ステンレス(SUS430) | 家電外装 | 40〜70円/kg | クロム価格連動 |
| 真鍮(込) | 蛇口・バルブ | 500〜750円/kg | LME銅+亜鉛価格 |
| 砲金 | ポンプ部品 | 700〜1,000円/kg | LME銅+錫価格 |
| 鉛バッテリー(車用) | 車用蓄電池 | 200〜400円/個 | LME鉛 $2,100/t |
上記は2026年4月時点の参考価格です。スクラップ相場は毎日変動するため、実際の買取価格は売却当日の相場と金属の状態(品位・付着物)によって変わります。業者に直接確認するか、LME公式サイトで当日の国際相場をチェックしてください。
相場の決まり方(LME・為替・需給)
スクラップの買取価格は主に3つの要素で決まります。第一にLME(ロンドン金属取引所)の国際相場 — 銅・アルミ・ニッケル・亜鉛・鉛・錫の先物価格がUSドル建てで取引されます。第二に為替レート(USD/JPY) — LMEのドル建て価格を円に換算するため、円安になると円建ての金属価格は上昇します。第三に国内の需給バランス — 電炉メーカーの生産計画、輸出需要(トルコ・韓国・台湾向け)、国内の建設・自動車生産量が影響します。この3要素を理解すれば、相場のトレンドを自分で読めるようになります。
| 要素 | 影響のしくみ | 確認方法 |
|---|---|---|
| LME国際相場 | 世界中の金属取引の基準価格。上がれば国内買取価格も上昇 | lme.com で毎日確認可能(無料) |
| 為替レート(USD/JPY) | LMEはドル建て。円安→円建て価格上昇、円高→円建て価格下落 | Google検索「USD JPY」で即時確認 |
| 国内需給バランス | 電炉メーカーの増産→需要増→価格上昇。減産→需要減→価格下落 | 東京製鉄の炉前価格、業界紙の報道 |
| 海上運賃(鉄) | 鉄スクラップの輸出コストに影響。運賃上昇→輸出採算悪化→国内在庫増→価格下落 | Baltic Dry Index(BDI)で傾向確認 |
| 中国の経済動向 | 世界最大の金属消費国。中国の建設・製造業の好不調が需要を左右 | 中国PMI(製造業購買担当者指数)で確認 |
LME価格から国内買取価格を概算する方法
スクラップ業者の買取価格はLME価格を基にした計算式で概算できます。
銅の概算式: LME銅価格(USD/t) × 為替(JPY/USD) / 1,000 × 0.70〜0.90 = 買取価格(円/kg)
例: 9,500 USD/t × 150 JPY/USD / 1,000 × 0.80 = 1,140円/kg
アルミの概算式: LMEアルミ価格(USD/t) × 為替(JPY/USD) / 1,000 × 0.40〜0.60 = 買取価格(円/kg)
例: 2,500 USD/t × 150 JPY/USD / 1,000 × 0.50 = 187円/kg
※ 係数(0.70〜0.90等)は業者のマージン・グレード・運搬コストにより変動します。
過去6年の推移テーブル(2020〜2026)
スクラップ相場はこの6年間で大きく変動しました。2020年のコロナ禍で全金属が急落した後、2021年以降は世界的な経済回復と脱炭素投資(EV・再エネ)で銅・アルミが高騰。2022年にはロシア・ウクライナ情勢で資源全般が高値を記録しました。鉄スクラップも2020年の15〜25円/kgから2026年には40〜55円/kgと約2倍に上昇しています。以下のテーブルで主要金属の価格推移を確認できます。
| 年 | 銅(ピカ線)円/kg | 鉄(H2)円/kg | アルミ(サッシ)円/kg | ステンレス(304)円/kg | 真鍮(込)円/kg | 主な出来事 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2020 | 600〜900 | 15〜25 | 80〜130 | 60〜100 | 300〜450 | コロナ禍で需要急減 |
| 2021 | 900〜1,300 | 30〜45 | 120〜190 | 90〜150 | 400〜650 | 世界経済回復・銅高騰 |
| 2022 | 1,000〜1,500 | 35〜55 | 130〜220 | 100〜170 | 450〜700 | ウクライナ情勢・資源高 |
| 2023 | 950〜1,350 | 35〜48 | 120〜200 | 90〜160 | 420〜650 | 中国不動産不況 |
| 2024 | 1,000〜1,450 | 35〜50 | 130〜210 | 100〜165 | 450〜680 | EV需要拡大・円安 |
| 2025 | 1,100〜1,500 | 38〜52 | 140〜220 | 110〜175 | 470〜720 | 脱炭素投資本格化 |
| 2026(4月) | 1,200〜1,600 | 40〜55 | 150〜230 | 120〜180 | 500〜750 | インフラ更新需要 |
銅の相場は「景気の先行指標」と呼ばれ、英語では”Dr. Copper”(ドクター・カッパー)の愛称があります。銅は建設・電気・自動車など幅広い産業で使われるため、銅価格の動きが経済全体の方向性を示すという考え方です。銅相場が上昇トレンドなら景気拡大期、下落トレンドなら景気後退期の兆候かもしれません。
売り時の判断基準
スクラップの売り時を判断するためのポイントは、(1)LME相場が上昇トレンドにあるか、(2)円安が進んでいるか(円安=円建て価格上昇)、(3)保管コスト(場所・酸化リスク)とのバランス、の3点です。「もっと上がるかもしれない」と待ちすぎると下落リスクを負うため、自分の中で「この価格なら売る」というラインを決めておくことが重要です。特に銅やアルミは酸化が進むとグレードが下がるため、長期保管にはデメリットもあります。
売り時の判断チェックリスト
| 判断基準 | 売り時のサイン | 確認方法 |
|---|---|---|
| LME相場のトレンド | 過去3か月で上昇基調 → 高値圏で売る | lme.comのチャートで3か月推移を確認 |
| 為替(USD/JPY) | 円安進行中(150円以上) → 円建て価格が高い | Google検索「USD JPY」 |
| 東京製鉄の炉前価格(鉄) | 月次で値上げ発表 → 鉄スクラップは売り時 | 東京製鉄公式サイト |
| 保管期間 | 3か月以上保管 → 酸化リスク増。売却を検討 | ピカ線の光沢が曇ってきたら要注意 |
| 保管スペース | 邪魔になってきた → 相場に関係なく売る | 実用的な判断。場所代もコスト |
「あと1か月待てばもっと上がるかも」と思って銅線を半年間保管していたら、LME銅相場が1,000ドル/トン下落して、結局売り時を逃した経験があります。待っている間にピカ線の一部が酸化して「上銅」に格下げされ、150円/kgの単価ダウンも重なりました。以来、「3か月以内」「LMEが3か月高値圏にあるうち」に売ると決めてルール化しています。相場を読み切るのはプロでも難しいため、「そこそこ高い」で売るのが個人には最適解です。
「素人には相場がわからない」への反論
「スクラップの相場は素人にはわからない」「業者に言われた値段で売るしかない」という声はYahoo!知恵袋でも多いですが、これは正しくありません。スクラップ相場の確認は誰でも無料で30秒でできます。LMEの公式サイト(lme.com)にアクセスすれば、銅・アルミ・ニッケル・亜鉛・鉛の当日の先物価格が表示されます。この数字に為替レート(Google検索「USD JPY」)を掛けて1,000で割れば、円/kgの概算値が出ます。実際の買取価格はこの60〜90%程度になるため、業者の提示額が妥当かどうかを自分で判断できます。
素人でも30秒で相場を確認する方法
LME公式サイトにアクセス
lme.com にアクセスし、「Metals」→ 確認したい金属(Copper/Aluminium/Nickel等)を選択。当日の先物価格(Cash/3 Month)がUSドル/トンで表示されます。
為替レートを確認
Google検索で「USD JPY」と入力。現在の為替レートが表示されます(例:150円/ドル)。
円/kgに換算
「LME価格(USD/t) × 為替(JPY/USD) / 1,000」で計算。例:銅 9,500 × 150 / 1,000 = 1,425円/kg。実際の買取価格はこの60〜90%。
| よくある誤解 | 事実 |
|---|---|
| 相場は業者しかわからない | LMEは公開情報。誰でも無料でアクセスできる |
| 計算が難しい | 掛け算と割り算だけ。スマホの電卓で30秒 |
| 相場を知っても交渉できない | 「今のLMEだと○○円くらいですよね」と言うだけで業者の対応が変わる |
| 業者に嫌がられる | 相場を知っている客は「話が早い」と歓迎される |
| 毎日チェックするのが面倒 | 売却する日だけ確認すればOK。毎日見る必要はない |
よくある質問
スクラップの相場はどこで確認できますか?
非鉄金属(銅・アルミ・ニッケル・亜鉛・鉛)はLME(ロンドン金属取引所)の公式サイト(lme.com)で確認できます。鉄スクラップは東京製鉄の公式サイトで月次の購入価格(炉前価格)が公表されています。どちらも無料でアクセス可能で、特別な会員登録は不要です。
LMEの価格はどうやって読みますか?
LMEの金属価格はUSドル/トン(USD/t)で表示されます。円/kgに換算するには「LME価格 × 為替レート / 1,000」で計算します。例えば銅のLME価格が9,500 USD/tで為替が150円/ドルの場合、9,500 × 150 / 1,000 = 1,425円/kgが国際相場ベースの円建て価格です。実際の業者買取価格はこの60〜90%程度です。
スクラップの相場は毎日変わりますか?
非鉄金属(銅・アルミ等)のLME価格は平日毎日変動します(土日・祝日は休場)。鉄スクラップの国内価格は月1〜2回の改定が一般的です。為替レートも常時変動するため、円建ての買取価格は実質的に毎日変わります。ただし日々の変動幅は通常数%以内であり、数日の違いで大きく損得することはまれです。
いつ売れば一番高く売れますか?
「いつが一番高い」を事前に予測するのはプロでも困難です。実用的なアドバイスとしては、(1)LME相場が過去3か月の高値圏にあるとき、(2)円安が進んでいるとき、(3)保管している金属の酸化が進む前、に売却するのが合理的です。「そこそこ高い」で売ることを心がけ、完璧なタイミングは狙わないのが個人には最適です。
為替が円安になるとスクラップ価格はどうなりますか?
円安になるとスクラップの円建て買取価格は上昇します。LME価格がUSD建てのため、例えば1ドル=130円のときと1ドル=150円のときでは、同じLME価格でも円建て換算で約15%の差が出ます。つまり円安は金属スクラップを売る側にとって有利に働きます。
業者によって買取価格が違うのはなぜですか?
業者間の価格差は、マージン率(5〜15%)、取引先(製錬所・輸出先)の違い、運搬コスト、取扱量によるスケールメリットが主な要因です。大手業者は取扱量が多いため薄利多売で高値を出せる傾向があり、小規模業者はマージンを大きく取ることがあります。2〜3社に価格を聞いて比較するのが有効です。
鉄スクラップの相場と非鉄金属の相場は連動しますか?
必ずしも連動しません。鉄スクラップは主に国内の電炉メーカーの需要(建設・自動車生産)と海外輸出需要で価格が決まる一方、非鉄金属(銅・アルミ等)はLMEの国際相場に直接連動します。世界的な景気拡大期には両方が上がる傾向がありますが、中国の不動産不況のように鉄だけ下がるケースもあります。
スクラップの相場を予測する方法はありますか?
正確な予測は困難ですが、トレンドを把握するヒントはあります。(1)中国のPMI(製造業購買担当者指数)が50以上なら需要拡大の兆候、(2)LMEの在庫水準が減少傾向なら価格上昇のサイン、(3)為替のトレンド(円安→価格上昇)を確認する、の3点を見ると大まかな方向性がわかります。ただし個人の少量売却では、予測に時間をかけるより「そこそこの相場で早く売る」ほうが合理的です。
まとめ
- スクラップ相場はLME国際相場+為替+国内需給で決まる — 業者が勝手に決めているのではなく、客観的な基準がある
- LMEは誰でも無料で確認できる — lme.comにアクセスし、LME価格×為替/1,000で円/kgを概算。30秒でできる
- 過去6年で主要金属は1.5〜2倍に上昇 — コロナ禍の底値から脱炭素投資・インフラ需要で回復。2026年4月は銅1,200〜1,600円/kg、鉄40〜55円/kg
- 売り時は「そこそこ高い」が正解 — 完璧なタイミングは狙わない。LMEが3か月高値圏にあるうちに売る。保管によるグレード下落リスクも考慮
- 相場を知っている客は歓迎される — 「今のLMEだと○○円ですよね」の一言で、業者は本気の価格を提示してくれる
本記事は2026年4月21日に最終更新しました。スクラップ相場は日々変動するため、具体的な買取価格は売却時点で業者に直接ご確認ください。本記事の価格情報はLME公式データおよび業界指標に基づいていますが、将来の価格を保証するものではありません。記事内容に誤りがあった場合は速やかに訂正し、訂正履歴を明示いたします。