「うちの鉄、いくらで売れるの?」——結論から言うと、鉄スクラップの買取価格は2026年6月時点でおおむね40〜55円/kgが目安で、同じ「鉄」でも等級(グレード)で単価が変わります。新断やHS(厚物・H鋼)は上限側、雑鉄(H2)は中位、ダライ粉(切粉)や異物混じりは下がります。鉄は単価が低いぶん金額は「重さ×等級」でほぼ決まるのが特徴。これは目安であり、鉄スクラップ相場に連動して日々変動し、最終額は現地での計量・査定で確定します(買取保証ではありません)。まず自分の鉄がどの等級かを見分け、単価の目安をつかむところから始めましょう。
このページは「鉄の買取価格の基準そのもの」を整理したものです。実際に持ち込んで売る手順は鉄くず持ち込み買取の記事、個人(家庭)が売る場合の書類や流れは鉄くずを個人で売る方法の記事にまとめています。
鉄の買取価格はいくら?等級別kg単価の目安(2026年6月)
鉄スクラップの買取価格は、2026年6月時点でおおむね40〜55円/kgが目安です。ただし一律ではなく、電炉メーカーの建値(仕入れ価格)に連動して等級ごとに差がつきます。目安として、新断は上限側、HS(厚物・H鋼)はやや上、雑鉄(H2)は中位、ダライ粉や異物混じり(込み)は下限より下。参考にしたのは鉄リサイクル業界団体が公表する市況と電炉建値の動きで、いずれも週・日単位で動きます。下表はあくまで目安レンジで、当日の建値・搬入量・状態により変わり、確定額は現地計量時に決まります(買取保証ではありません)。
| 等級(グレード) | 買取目安(円/kg) | 位置づけ |
|---|---|---|
| 新断(しんだん) | 約50〜60 | 加工で出た新しい鉄の切れ端。サビ・異物なしの最上位。建値次第で上限を超える時期も |
| HS(ヘビー上・厚物) | 約48〜58 | H鋼・厚い形鋼・鋼板など。厚みがあり状態が良いほど高い |
| H1(中厚) | 約44〜54 | 厚み3〜6mm程度の中厚物。HSと雑鉄の中間 |
| H2(雑鉄) | 約40〜52 | 家庭・現場で最も多い一般的な鉄くず全般。基準になる等級 |
| ダライ粉(切粉) | 約28〜42 | 旋盤・切削で出る粉状の鉄。水分・油分で下がりやすい |
| 込み(異物混じり) | H2からさらに減額 | 木・プラ・非鉄などが混ざった状態。分別で単価が上がる |
※上記は目安レンジです。鉄の相場は電炉建値に連動して週・日単位で動くため、売る直前に現地査定で確認してください。等級の呼び方(HS/H1/H2 など)は業者・地域で細部が異なることがあります。
「重さ」の見当がつくと金額のイメージがわきます。雑鉄(H2)を目安の中央付近46円/kgで概算した早見です(実額は等級と計量で確定)。
| 出てくる鉄の例 | おおよその重さ | 概算(46円/kg) |
|---|---|---|
| 物置・スチール棚 1台分 | 20〜40kg | 約900〜1,800円 |
| 家庭の鉄くず 軽トラ荷台に山盛り | 150〜300kg | 約6,900〜13,800円 |
| 解体・設備で出た鉄骨・鉄筋 | 1t(1,000kg) | 約46,000円 |
鉄スクラップの等級の見分け方(新断・HS・H2・ダライ粉)
価格を左右するのは等級なので、「自分の鉄がどれか」を見分けられると単価の見当がつきます。ざっくりは①どこから出たか(加工くずか使い古しか)②厚みはあるか③サビ・異物はどれだけあるかの3点で決まります。加工の新しい切れ端=新断、厚い鉄骨・鋼板=HS、薄物・雑多な鉄くず=H2(雑鉄)、粉状=ダライ粉、他素材が混ざる=込み。厚くてきれいなほど上位、薄い・サビ・異物混じりほど下位、と覚えれば十分です。上位の鉄を雑鉄と一緒くたに出すと安く評価されるため、分けて出すのが基本になります。
| こんな鉄なら | 目安の等級 | 見分けのポイント |
|---|---|---|
| 工場・加工で出た新しい切れ端。サビも異物もない | 新断 | 光沢が残り、切断面が新しい。単価が最も高い |
| H鋼・鉄骨・厚い鋼板・アングル。厚みがある | HS(厚物) | 厚み6mm超が目安。ずっしり重い |
| スチール棚・物置・自転車・雑多な鉄くず | H2(雑鉄) | 薄物中心。家庭から最も多く出る |
| 旋盤・切削で出た粉・削りくず | ダライ粉 | 粉状。油や水分を含むと減額されやすい |
| モーター・ケーブル・木やプラが付いたまま | 込み/要分別 | 非鉄や異物を外すと単価が上がる(次章) |
なぜ鉄は「安い」のか——非鉄金属との差を知ると納得できる
「鉄って思ったより安い」と感じるのは自然です。鉄が1kg数十円なのに対し、銅は約1,900〜2,100円/kg、真鍮は約1,050〜1,200円/kg、アルミは約150〜500円/kg、ステンレス(SUS)は約150〜190円/kg(いずれも2026年6月時点の目安)。鉄が安いのは埋蔵量・生産量が桁違いに多く、リサイクルの流通量も莫大で希少性が低いから。裏を返すと、鉄は「量」で価値が出る素材です。単価は低くても、まとまれば金額になります。だからこそ、鉄に混ざりがちな銅・真鍮・アルミ・ステンレスを見落とさず分けることが、手取りを大きく左右します。
| 金属 | 買取目安(円/kg) | 鉄との差 |
|---|---|---|
| 銅(並銅・上銅) | 約1,900〜2,100 | 鉄の約40倍 |
| 真鍮 | 約1,050〜1,200 | 鉄の約20倍以上 |
| アルミ | 約150〜500 | 種類で幅が大きい |
| ステンレス(SUS) | 約150〜190 | 鉄の約3〜4倍 |
| 鉄(H2・雑鉄) | 約40〜55 | 基準 |
モーターやケーブル、真鍮バルブなどを「鉄まとめ」で出すと、非鉄の価値を捨てることになります。詳しい単価や見分けは非鉄金属の買取記事、地域の相場一覧は福岡のスクラップ相場一覧も参考にしてください。
少量・家庭の鉄でも売れる?「量が価値」の本当の意味
「少ししかないけど売れる?」「家庭の鉄でも大丈夫?」——結論、家庭の鉄でも売れますが、鉄は量で価値が出るため、少量だと手間のわりに金額が伸びにくいのは事実です。業者によっては最低量の設定(例:一定重量以上から買取、それ未満は無料引取)もあります。ポイントは「割に合うか」を金額と手間で判断すること。数kg程度なら急がず貯めてから、軽トラ1台分ほどまとまれば十分に現金化の対象になります。少量でも非鉄が混ざっていれば話は別で、銅やステンレスが少しあるだけで金額が跳ねることもあります。まず量と中身を伝えて目安を聞くのが、遠回りしないコツです。
「これって割に合う量?」の判断軸は、運搬の手間と概算額が釣り合うかです。種類とおおよその重さを控えたうえで、同じ条件で2〜3社に単価を尋ねると、その量が現金化に見合うかがはっきりします。写真を見せれば等級の見当を伝えてくれる業者も多いので、運ぶ前に確認しておくと無駄足を避けられます。
なお、少量を確実に現金化したい場合の持ち込みの段取りは鉄くず持ち込み買取の記事、家庭・個人が売るときの必要書類や当日の流れは鉄くずを個人で売る方法の記事にまとめています。
同じ鉄を1円でも高く売る3つのコツ
鉄は「出し方」で手取りが変わります。難しい作業は不要で、次の3点で十分。①非鉄(銅・真鍮・アルミ・ステンレス)を分ける——単価が桁違いなので、鉄まとめは損。②大きな異物(木・プラ・コンクリ・ゴム)を外す——混じると「込み」扱いで雑鉄より下がる。③上位の鉄(新断・厚物HS)を雑鉄と分ける——一緒くたにすると全部がH2評価になりがち。ボルト程度の付着は気にしなくて大丈夫です。この3つを意識するだけで、同じ鉄でも上位等級で評価されやすくなり、手取りが変わります。
- 銅・真鍮・アルミ・ステンレスを分ける
非鉄は単価が桁違い(銅は約2,000円/kg前後)。モーターやケーブルを鉄に混ぜて出すと損します。 - 大きな異物を外す
木・プラ・コンクリ・ゴムが多いと「込み」扱いで単価が下がります。分別するほど雑鉄以上で評価されやすくなります。 - 状態の良い鉄(新断・厚物)は分けて出す
サビ雑鉄と一緒にせず、きれいな厚物を分けると上位グレードで評価されます。
鉄の相場が動く理由(今売るか待つかの見当がつく)
「先週より安い/高い」は鉄では日常です。単価は電炉メーカーの建値に最も直接連動し、そこへ鋼材・建設需要、輸出市況や為替(円安は押し上げ要因)、季節の搬入量が重なって動きます。建値が上がれば買取も上がり、下がれば逆。数円単位の上下は短期で起きるため、「大きく貯めてから一度に売る」か「相場が動いたら売る」かの判断材料になります。とはいえ鉄は保管に場所を取り、待っても数円の差にとどまることが多いので、量がまとまった時点で現地査定を取るのが現実的です。値動きの理由を知っておくと、提示額が妥当かの判断も速くなります。
| 要因 | 価格への影響 |
|---|---|
| 電炉メーカーの建値(鉄スクラップの仕入れ価格) | 最も直接的。上がれば買取も上がる |
| 鋼材・建設需要 | 需要が強いと相場が上がりやすい |
| 輸出市況・為替 | 輸出が活発・円安だと押し上げ要因 |
| 搬入量の季節変動 | 年度末・繁忙期は搬入が増える |
売る前の注意点——安く買われない・トラブルを避ける
「相場より安く買われたくない」なら、等級と単価を分けて確認するのが基本です。総額だけでなく「どの等級を何円/kgで、何kg」で提示してもらえば、安く一括りにされていないか判断できます。あわせて、鉄スクラップ買取は古物営業法上の取引記録・本人確認が必要なので、確認を求める業者ほど健全です。逆に、許可のない「無料回収」をうたう相手は不法投棄や後日の高額請求トラブルにつながることがあります。運搬費・手数料が査定額から引かれるか別途かも事前確認を。ガス缶・スプレー缶など密閉容器は中身を抜くなど処理してから出してください。
- 等級×単価×重量で提示を受ける:総額だけでなく内訳を確認すると、安く一括りにされにくい。
- 本人確認書類を用意:古物営業法上、取引記録と本人確認が必要(運転免許証など)。
- 「無料回収」をうたう無許可業者に注意:不法投棄・後日の請求トラブルの元。許可の有無を確認。
- 差引費用を事前確認:運搬費・手数料が査定額から引かれるか、別途かを確認。
- 危険物は処理してから:ガス缶・スプレー缶・密閉容器は中身を抜くなど事前に。
よくある質問
- Q. 鉄の買取価格はどのくらいですか?
- 2026年6月時点で、鉄スクラップ(雑鉄・H2)はおおむね40〜55円/kgが目安です。新断・厚物(HS)はこれより高く、ダライ粉や異物混じりは下がります。相場に連動して日々変わるため、最終額は売る当日の現地計量・査定で確定します(買取保証ではありません)。
- Q. 少量(数kg)でも買い取ってもらえますか?
- 家庭の鉄でも売れますが、業者により最低量の設定がある場合があります。鉄は量で価値が出るため、少量はまとめてから出すと現金化しやすいです。ただし少量でも銅・ステンレスなど非鉄が混ざっていれば金額が伸びることがあります。
- Q. サビていても売れますか?
- 表面サビ程度なら問題なく買い取れます。極端に腐食して薄くなった鉄は、重量が落ちるぶん金額も下がります。等級としてはH2(雑鉄)で扱われることが多いです。
- Q. 等級(グレード)は自分で分からなくても大丈夫ですか?
- 問題ありません。計量時に業者が判定します。ただし新断や厚物など上位の鉄を雑鉄と分けておくと、上位等級で評価されやすくなります。迷う場合は、写真を見せて複数の業者に単価を尋ねると、等級の見当がつきます。
- Q. 価格はいつの時点のものですか?
- このページの単価は2026年6月時点の目安です。鉄相場は電炉建値に連動して日々変わるため、確定額は売る当日の現地査定で決まります。
まとめ
鉄の買取価格は2026年6月時点でおおむね40〜55円/kgが目安で、等級(新断>HS>H1>H2>ダライ粉>込み)で単価が変わります。鉄は非鉄より単価が低いぶん「重さ×等級」で金額がほぼ決まる=量が価値。だからこそ、非鉄を分け・異物を外し・上位の鉄を分けて出すのが損しないコツです。少量・家庭の鉄でも売れますが、割に合うかは量と中身しだい。総額でなく等級×単価×重量で提示を受ければ、安く買われるのも避けられます。最終額は相場変動があるため現地計量で確定します。
「うちの鉄はどの等級で、いくらになりそう?」——これを確かめるには、種類とおおよその量(できれば写真も)を控えたうえで、同じ条件で2〜3社に単価を尋ねて比べるのが確実です。等級の付け方や差引費用の扱いは業者ごとに違うため、総額ではなく「等級×単価×重量」で提示を受け、運搬の手間まで含めて割に合う相手を選びましょう。
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