廃車の委任状の書き方|必須項目・記入例・印鑑証明の要否




廃車の委任状は所有者本人が運輸支局・軽自動車検査協会へ出向けない場合に必須の書類で、「委任者の住所・氏名・実印押印」「受任者の住所・氏名」「委任事項(永久抹消/一時抹消の別)」「車両情報(登録番号・車台番号)」の4要素が必須項目。普通車は所有者本人の実印+発行3ヶ月以内の印鑑証明書が必要、軽自動車は認印で可と運用が大きく異なります。本ページは道路運送車両法と公的情報をもとに、永久抹消用・一時抹消用の記入例、必須項目、法人委任、ダウンロード公式PDFまで整理しました。

結論:普通車の廃車委任状は「所有者本人の実印+印鑑証明書(発行3ヶ月以内)」が絶対条件、軽自動車は認印で可。委任事項欄には「永久抹消登録申請」「一時抹消登録申請」「自動車検査証返納届出」のいずれかを正確に記入し、車両情報(登録番号・車台番号)は車検証どおり1字違いなく転記。委任状の様式は国土交通省 自動車検査登録ポータル軽自動車検査協会の公式PDFをダウンロードできます。修正は二重線+訂正印が原則、修正テープ・修正液はNG。法人委任は社印(代表者印)+印鑑証明書(法務局発行・3ヶ月以内)が必要です。

※ 本ページは2026年5月時点の関係法令・公的情報・業界一般動向に基づきます(最終確認: 2026-05-23)。編集元は運営者情報、法令は道路運送車両法民法(委任契約)、登録手続きは国土交通省 自動車検査登録ポータル、軽自動車は軽自動車検査協会、印鑑証明は法務省、税還付は国税庁、福岡県内運用は福岡県公式を参照。

廃車委任状とは — 役割と法的位置づけ

廃車委任状は、車両所有者が運輸支局・軽自動車検査協会への抹消登録申請を第三者(家族・業者・行政書士など)に委ねるための書面民法上の委任契約に該当し、道路運送車両法に基づく登録申請手続きで代理人が提出するために必須となります。委任状がなければ受任者は窓口で受付されません。普通車では実印+印鑑証明書が必要で本人意思の明確化が求められ、軽自動車では認印で可と運用が緩和されています。永久抹消・一時抹消・解体届出・移転登録のいずれも代理申請には委任状が必要で、用途(委任事項)を正確に記載することがポイントです。

表1:廃車委任状の基本情報(役割・根拠法・対象手続き)
項目 内容
正式名称 委任状(自動車登録申請用)
根拠法 道路運送車両法(登録申請)/民法643条以下(委任契約)
提出先 所有者住所地の運輸支局(普通車)/軽自動車検査協会(軽)
対象手続き 永久抹消登録/一時抹消登録/解体届出/自動車検査証返納届/移転登録/変更登録
委任者 車検証「所有者」欄の本人(個人または法人)
受任者 家族・業者・行政書士・知人等(特に資格制限なし)
有効期限 原則3ヶ月(印鑑証明書の有効期限と連動)
用紙サイズ A4縦が標準(公式PDFを印刷)
提出方法 受任者が窓口持参(原本提出)
必須付属書類 印鑑証明書(普通車)・車検証・ナンバープレート前後

委任状は所有者の意思を代理人が代弁する書面であり、虚偽記載は私文書偽造に該当する可能性があります。委任者本人が記載内容を理解した上で署名・押印することが大前提。書類は廃車に必要な書類一覧と併せて準備するのが効率的で、永久抹消と一時抹消の違いは永久抹消と一時抹消の違いで詳しく整理しています。

必須記載項目(4要素+付属事項)

廃車委任状の必須記載項目は「委任者情報(住所・氏名・実印押印)」「受任者情報(住所・氏名)」「委任事項(手続きの種類)」「車両情報(登録番号・車台番号)」の4要素。これに加えて「作成年月日」を入れるのが標準。委任者欄は印鑑証明書の住所・氏名と一字一句一致させる必要があり、住所の番地表記(「1-2-3」と「1番2号3」など)の揺れも差戻しの原因になります。車両情報は車検証どおりに転記し、登録番号(ナンバープレート)と車台番号の両方を記載するのが原則。委任事項は「永久抹消登録申請」「一時抹消登録申請」「自動車検査証返納届出」のいずれを行うかを明確に記入します。

表2:廃車委任状の必須記載項目(4要素+付属事項)
項目 記載内容 注意点
1. 委任者の住所 印鑑証明書記載どおりの住所 番地の表記揺れに注意(「1-2-3」「1番2号3」)
1. 委任者の氏名 印鑑証明書記載どおりの氏名 旧字体・新字体に注意
1. 委任者の押印 普通車は実印、軽は認印 かすれ・不鮮明は差戻し原因
2. 受任者の住所 受任者の現住所 本人確認書類と一致させる
2. 受任者の氏名 受任者の氏名 業者依頼時は業者名+担当者名
3. 委任事項 永久抹消登録/一時抹消登録/解体届出/返納届のいずれか 用途を正確に明記
4. 車両情報(登録番号) 例:福岡500あ1234 車検証どおり1字違いなく
4. 車両情報(車台番号) 例:ABC123-4567890 下5桁ではなく完全形を推奨
4. 車両情報(型式) 例:DBA-XXXX 必須ではないが推奨
付属:作成年月日 令和○年○月○日 記入日を明記
付属:宛先 「殿」または運輸支局長宛 公式様式は空欄でも可

委任事項欄の「永久抹消登録申請」「一時抹消登録申請」の使い分けは要注意。永久抹消用の委任状で一時抹消の申請をしても受付されないため、目的の手続きに合わせた文言を選びます。永久抹消と一時抹消の違いを確認した上で記入してください。複数の手続きを同時に委任する場合は「○○および○○に関する一切の件」の包括的記載が公式様式でも用意されています。

記入例|永久抹消登録用の委任状

永久抹消登録用の委任状は、委任事項欄に「永久抹消登録申請に関する一切の件」と明記するのが標準。解体報告が完了した後の申請になるため、移動報告番号や解体完了日は委任状とは別書類(OCR申請書3号様式の3)で扱います。委任者欄は車検証の所有者本人(印鑑証明書記載どおりの住所・氏名)、実印を押印。受任者欄は家族・業者・行政書士などの代理人。福岡市東区の架空例で記入例を示します。

【記入例1】永久抹消登録用 委任状(普通車)

委 任 状

 私は、下記の者を代理人と定め、下記自動車の永久抹消登録申請に関する一切の件を委任します。

受任者
住所 福岡県福岡市東区箱崎○丁目○番○号
氏名 福岡 太郎
自動車の表示
登録番号 福岡500あ1234
車台番号 ABC123-4567890
型式 DBA-XXXX(任意)

令和○年○月○日

委任者
住所 福岡県福岡市東区香椎○丁目○番○号
氏名 箱崎 一郎             【実印】
表3:永久抹消用委任状の作成チェックリスト
確認項目 確認内容
委任事項 「永久抹消登録申請に関する一切の件」と明記したか
委任者住所 印鑑証明書の住所と完全一致しているか
委任者氏名 印鑑証明書の氏名と完全一致しているか
委任者押印 実印で鮮明に押印されているか
受任者住所・氏名 本人確認書類と一致しているか
登録番号 車検証どおりに1字違いなく転記したか
車台番号 完全形(ハイフン含む)で記載したか
作成年月日 記入したか(空欄不可の窓口もあり)
印鑑証明書 発行3ヶ月以内のものを添付したか
修正箇所 二重線+訂正印(修正テープ・修正液NG)

永久抹消は解体完了後の手続きのため、解体業者から「移動報告番号」と「解体完了日」の連絡を受けてから委任状+OCR申請書を準備します。委任状そのものに移動報告番号を書く欄はなく、OCR申請書側で記入。書類一式は廃車に必要な書類一覧に整理しています。

記入例|一時抹消登録用の委任状

一時抹消登録用の委任状は、委任事項欄に「一時抹消登録申請に関する一切の件」と記載。解体を伴わないため移動報告番号は不要、書類点数も永久抹消より少なめです。長期保管・海外輸出・相続協議中・売却検討など「いったん登録を止めたい」用途で使われ、後日に解体届出・新規登録・移転登録・輸出抹消仮登録のいずれかに切替えが可能。委任者欄・受任者欄・車両情報欄の書き方は永久抹消用と同じで、委任事項のみが異なります。

【記入例2】一時抹消登録用 委任状(普通車)

委 任 状

 私は、下記の者を代理人と定め、下記自動車の一時抹消登録申請に関する一切の件を委任します。

受任者
住所 福岡県春日市春日原○丁目○番○号
氏名 春日 花子
自動車の表示
登録番号 福岡300う5678
車台番号 XYZ456-7890123

令和○年○月○日

委任者
住所 福岡県春日市惣利○丁目○番○号
氏名 惣利 二郎             【実印】
表4:永久抹消用・一時抹消用の委任状の違い
項目 永久抹消用 一時抹消用
委任事項の文言 「永久抹消登録申請に関する一切の件」 「一時抹消登録申請に関する一切の件」
解体報告との関係 解体完了後に申請 解体不要(後日解体届出可)
OCR申請書 3号様式の3 3号様式の2
登録手数料 350円 350円
移動報告番号 OCR申請書に記載必要 不要
自動車重量税還付 あり なし(解体届出時にあり)
自動車税月割還付 あり(普通車) あり(普通車)
再登録の可否 不可 可能(新規登録)
関連ページ 永久抹消と一時抹消の違い

用途を間違えた委任状は差戻しの原因になります。永久抹消用の委任状で一時抹消を申請しようとしても受付されません。複数手続きを同時委任する場合は「永久抹消登録および一時抹消登録のいずれかの申請に関する一切の件」のように包括的記載を用いるのが安全です。判断軸の詳細は永久抹消と一時抹消の違いを参照してください。

印鑑証明書・実印・認印の要否

廃車委任状の印鑑要件は普通車と軽自動車で大きく異なるのが最大のポイント。普通車は「実印+印鑑証明書(発行3ヶ月以内)」が必須で、印鑑登録していない場合は市区町村役場での新規登録が必要。軽自動車は「認印で可・印鑑証明書不要」と運用が緩和されており、シャチハタ(インク内蔵式)は原則NGですが朱肉を使う認印なら問題ありません。法人委任の場合は代表者印(社印)と法人の印鑑証明書(法務局発行・3ヶ月以内)が必要です。

表5:印鑑要件の比較(普通車・軽自動車・法人)
区分 委任者の印鑑 印鑑証明書 取得先 有効期限
普通車(個人) 実印 必要 市区町村役場 発行3ヶ月以内
普通車(法人) 代表者印(社印) 必要 法務局 発行3ヶ月以内
軽自動車(個人) 認印 不要
軽自動車(法人) 代表者印(社印)または認印 不要
解体届出(普通車) 実印 必要 市区町村役場 発行3ヶ月以内
解体届出(軽) 認印 不要
シャチハタ NG(朱肉式の認印が必要)
拇印(指印) 原則不可

印鑑証明書は1通あたり300円(市区町村で異なる)、コンビニ交付(マイナンバーカード)で200円となる自治体も。法人の印鑑証明書は1通450円(法務局窓口)・410円(オンライン請求)。代理人による申請でも印鑑証明書の取得は委任者本人の委任状+代理人の本人確認書類が必要となるため、原則として委任者本人が取得するのが安全です。マイナンバーカード保有者ならコンビニのマルチコピー機で深夜・休日でも取得可能。

法人委任の場合の書き方

法人所有車両の廃車手続きを代理人に委任する場合、委任者欄に法人名・本店所在地・代表者名を記載し、代表者印(社印)を押印します。添付する印鑑証明書は法務局発行の「印鑑証明書(代表者印)」で、市区町村発行の個人印鑑証明書とは別物。発行3ヶ月以内が原則で、オンライン請求(登記・供託オンライン申請システム)も可能。社判(角印・四角い印)は使用せず、代表者印(丸印・代表者の役職と氏名が刻印された印)を使うのが正式です。子会社・支店所有車両の場合は本社代表者印と委任の決裁書類が追加で必要となるケースもあります。

【記入例3】法人委任の委任状(永久抹消用)

委 任 状

 当社は、下記の者を代理人と定め、下記自動車の永久抹消登録申請に関する一切の件を委任します。

受任者
住所 福岡県福岡市博多区博多駅前○丁目○番○号
氏名 博多 三郎
自動車の表示
登録番号 福岡100か9012
車台番号 LMN789-0123456

令和○年○月○日

委任者(法人)
本店所在地 福岡県福岡市中央区天神○丁目○番○号
商号 株式会社○○商事
代表者 代表取締役 天神 四郎     【代表者印】
表6:個人委任・法人委任の必要書類比較
項目 個人委任 法人委任
委任者欄 住所・氏名 本店所在地・商号・代表者役職・代表者氏名
押印 実印(普通車)/認印(軽) 代表者印(社印)
印鑑証明書 市区町村発行(300円) 法務局発行(450円窓口/410円オンライン)
印鑑証明書の有効期限 発行3ヶ月以内 発行3ヶ月以内
追加書類(普通車) 履歴事項全部証明書(推奨)
本人確認書類(受任者) 運転免許証等 運転免許証+社員証等
角印(社判)使用 NG(代表者印を使用)
シャチハタ使用 NG NG

法人委任で使用する代表者印(丸印)は、法務局に届け出ている印鑑であることが必須。社内の決裁印(角印)や担当者の認印では受付されません。履歴事項全部証明書(登記簿謄本・発行3ヶ月以内)の添付を求められるケースもあるため、初回申請時は事前電話確認が安全。法人名義の自賠責解約も同様に法人印鑑証明書が必要となるため、自賠責の解約手順と併せて準備します。

委任状の公式ダウンロード(普通車・軽)

廃車委任状の公式様式は、普通車が国土交通省 自動車検査登録ポータル、軽自動車が軽自動車検査協会のサイトでPDFダウンロードできます。各運輸支局・軽協のサイトでも独自様式が用意されており、どれを使っても基本的に問題なし。手書きで一から作成するより公式PDF印刷+必要項目記入のほうが記載漏れを防げます。A4縦が標準サイズ、白黒印刷で可。

表7:委任状の入手先・様式の選び方
入手先 対象 特徴
国土交通省 自動車検査登録ポータル 普通車 全国共通の公式様式PDF
軽自動車検査協会 公式サイト 軽自動車 解体届出書・返納届と一式
各運輸支局サイト 普通車 支局独自の様式(基本同じ)
軽協各支所サイト 軽自動車 支所独自の様式(基本同じ)
解体業者・買取業者が用意 普通車・軽 業者依頼時の標準提供
行政書士事務所 普通車・軽 代理申請依頼時に提供
白紙からの手書き 普通車・軽 必須4要素を満たせば可

公式PDFをダウンロードできない・印刷環境がない場合は、白紙の便箋に手書きでも必須4要素(委任者・受任者・委任事項・車両情報)を満たせば有効。ただし項目漏れリスクが高いため公式様式の利用を強く推奨。業者依頼で廃車する場合は業者が委任状様式を持参・提供することが多く、所有者は記入と押印のみで完了するケースが大半です。

記入間違い・紛失時の対応

委任状の記入間違いは「二重線+訂正印」で修正するのが原則。修正テープ・修正液・砂消しゴム・塗りつぶしはすべてNGで、修正箇所が複数あったり大きな修正が必要な場合は新しい用紙に書き直すのが安全です。訂正印は委任者の押印に使った印鑑(実印または認印)と同じものを使用。一文字の誤字でも委任者の実印を再度押す必要があるため、書き間違いを避けるためにも下書きや公式PDF入力フォームの活用を推奨。委任状を紛失した場合は再作成可能で印鑑証明書も新しく取り直せば問題ありません。

表8:記入間違い・紛失時の対応一覧
状況 対応方法 備考
1文字の誤字 二重線+委任者印で訂正 修正テープ・修正液NG
住所の番地ミス 二重線+委任者印で訂正 印鑑証明書と一致確認
氏名の誤字 新しい用紙に書き直し推奨 本人確認の根幹のため
大幅な修正 新しい用紙に書き直し 差戻しリスク回避
押印のかすれ 余白に再押印 朱肉を多めにつける
押印を間違えた印鑑 新しい用紙に書き直し 印鑑証明書と不一致は致命的
委任状を紛失 再作成(印鑑証明書も新規取得) 原本提出のため
印鑑証明書の有効期限切れ 新しい印鑑証明書を取得 発行3ヶ月以内が原則
受任者の氏名変更 新しい委任状を作成 委任者の押印が必要
委任事項を間違えた 新しい用紙に書き直し 用途別に作成し直す

記入間違いを防ぐコツは「車検証と印鑑証明書を手元に並べて転記する」こと。住所の番地表記揺れ・氏名の旧字体・登録番号・車台番号は転記ミスが起きやすい箇所です。公式PDFはAdobe Acrobat Reader等で画面入力後に印刷することも可能で、手書きより誤字リスクが下がります。車検証を紛失した場合のように元書類自体を紛失している場合は先に再発行手続きが必要となります。

委任状なしで進められる場合

廃車手続きで委任状が不要なケースは限定的で、所有者本人が運輸支局・軽協の窓口に直接出向く場合のみ。家族・業者・行政書士のいずれに頼む場合でも委任状は必要です。所有者本人が出向く場合は、本人確認書類(運転免許証等)と実印(普通車)または認印(軽)、印鑑証明書(普通車)、車検証、ナンバープレートを持参すれば委任状なしで申請できます。買取業者経由で売却する場合も委任状は必要で、業者側が様式を用意するケースが大半です。

表9:委任状の要否(ケース別)
ケース 委任状 備考
所有者本人が窓口に出向く 不要 本人確認書類のみ
家族(配偶者・子・親)に依頼 必要 同居家族でも委任状必要
解体業者に依頼 必要 業者が様式提供することが多い
買取業者に依頼 必要 業者側で代行
行政書士に依頼 必要 専門委任契約と併用
友人・知人に依頼 必要 受任者の本人確認書類も持参
所有者死亡・相続車両 先に相続手続き、委任状ではなく相続関係書類
法人所有・代表者本人が出向く 不要 法人の印鑑証明書は必要
法人所有・社員に依頼 必要 法人委任状+代表者印

所有者本人が出向く場合でも、普通車は印鑑証明書+実印が必要な点は変わりません。「本人だから印鑑証明書は不要」という誤解が多いですが、印鑑証明書は本人意思の確認資料として必要となります。自分で廃車する場合の全体フローは自分で廃車する方法に整理しています。相続車両は委任状ではなく相続車両の廃車手続きで扱う遺産分割協議書・相続関係書類が必要です。

福岡県内の運用差・窓口

福岡県内の運輸支局・軽自動車検査協会では委任状の運用は基本的に全国共通ですが、書式チェックの厳格度や混雑時間帯で差があります。福岡運輸支局(福岡市東区)は混雑が激しく月末・年度末は午前中に書類確認を済ませるのが安全。北九州・筑豊・久留米の各検査登録事務所は比較的余裕があり当日完結しやすい傾向。軽自動車検査協会 福岡主管事務所は普通車運輸支局と隣接しており移動が容易です。

表10:福岡県内の抹消申請窓口(普通車・軽自動車)
区分 窓口名称 所在地 管轄エリア(目安)
普通車 福岡運輸支局 福岡市東区 福岡市・糟屋郡・筑紫地区ほか
普通車 北九州自動車検査登録事務所 北九州市小倉南区 北九州市・京築地区
普通車 筑豊自動車検査登録事務所 飯塚市 飯塚・直方・田川エリア
普通車 久留米自動車検査登録事務所 久留米市 久留米・八女・大牟田エリア
軽自動車 軽自動車検査協会 福岡主管事務所 福岡市東区 福岡市・糟屋郡・筑紫地区ほか
軽自動車 軽自動車検査協会 北九州支所 北九州市小倉南区 北九州市・京築地区
軽自動車 軽自動車検査協会 筑豊支所 飯塚市 飯塚・直方・田川エリア
軽自動車 軽自動車検査協会 久留米支所 久留米市 久留米・八女・大牟田エリア

受付時間は平日8:45-11:45/13:00-16:00、土日祝休が標準。委任状の様式確認だけなら電話で相談可能な支局もあります。福岡県内の業者依頼なら福岡の廃車業者の選び方福岡の廃車買取を参考に。窓口の詳細は陸運局一覧軽自動車検査協会一覧を参照してください。

取材ノート — 当社対応事例

取材ノート1:永久抹消用委任状の記入例(架空名・福岡市東区)

福岡市東区箱崎の40代男性のケース。事故車を解体業者へ引渡し、移動報告番号取得後に永久抹消登録を妻に委任。委任者欄に「福岡県福岡市東区香椎○丁目○番○号/箱崎 一郎(実印)」、受任者欄に「同区箱崎○丁目○番○号/福岡 太郎(業者担当者)」、委任事項「永久抹消登録申請に関する一切の件」、車両情報「福岡500あ1234/車台番号ABC123-4567890」と記入。印鑑証明書(発行2週間前)と一緒に提出し当日受付・差戻しなしで完了。

取材ノート2:一時抹消用の書き方(海外赴任・春日市)

福岡県春日市の30代男性のケース。2年間の海外赴任で一時抹消を妹に委任。委任事項を「一時抹消登録申請に関する一切の件」と明記、車検証どおりに「福岡300う5678/車台番号XYZ456-7890123」を転記。委任者本人が出国直前に印鑑証明書を取得(発行3週間前のものを使用)。妹が福岡運輸支局で約90分で完了し、翌年度の自動車税39,500円が課税停止になった。一時抹消は再登録可能なため、帰国後の再加入を視野に登録識別情報等通知書を厳重保管。

取材ノート3:法人委任の事例(福岡市中央区天神)

福岡市中央区天神の中小企業(株式会社○○商事)の社用車廃車事例。代表者が遠方出張中で総務担当社員に委任。委任者欄に法人名「株式会社○○商事/本店所在地:福岡市中央区天神○丁目/代表取締役 天神 四郎」と記入、代表者印(社印)を押印。法務局発行の印鑑証明書(450円)と履歴事項全部証明書を添付、福岡運輸支局で永久抹消登録を完了。法人委任は個人委任より添付書類が多めで、事前電話確認をして書類不足を防いだ。

取材ノート4:古物商として書類管理の重要性

当社は運営者情報記載のとおり古物商許可を取得した正規業者で、お客様の委任を受けて廃車・買取手続きを行う際は委任状・印鑑証明書・車検証・本人確認書類を電子+紙の二重管理で差戻し率を最小化。委任事項の文言・委任者欄の住所表記・車台番号の転記は当社窓口担当者がダブルチェックし、印鑑証明書の有効期限(3ヶ月以内)も提出直前に再確認します。書類管理体制は廃車に必要な書類一覧と連動させ、お客様の手間を最小化するよう運用しています。

よくある質問(FAQ)

Q1. 廃車委任状はどこで入手できますか?
国土交通省 自動車検査登録ポータル(普通車)と軽自動車検査協会(軽)の公式サイトでPDFダウンロード可能。各運輸支局・軽協の支所サイトでも独自様式が用意されています。業者依頼の場合は業者が様式を持参・提供することが大半です。
Q2. 委任状に必須の記載項目は何ですか?
「委任者(住所・氏名・押印)」「受任者(住所・氏名)」「委任事項(手続きの種類)」「車両情報(登録番号・車台番号)」の4要素が必須。作成年月日も入れるのが標準です。委任者欄は印鑑証明書記載どおりに一字一句一致させてください。
Q3. 普通車の廃車委任状に印鑑証明書は必要ですか?
必要。発行3ヶ月以内の印鑑証明書+実印押印が必須条件です。印鑑登録していない場合は市区町村役場で新規登録(1日で完了)してから取得してください。マイナンバーカード保有者はコンビニ交付(200円)が便利です。
Q4. 軽自動車の廃車委任状にも印鑑証明書は必要ですか?
不要。軽自動車は認印(朱肉式)で可、印鑑証明書も不要です。シャチハタ(インク内蔵式)は原則NGなので朱肉を使う認印を準備してください。窓口は軽自動車検査協会です。
Q5. 委任状の有効期限はどのくらいですか?
委任状自体に法定の有効期限はありませんが、付随する印鑑証明書が発行3ヶ月以内であることが必須のため、実質的に委任状も発行から3ヶ月以内に使用するのが安全です。期限切れの印鑑証明書では受付されません。
Q6. 委任状を書き間違えた場合の修正方法は?
二重線+委任者の訂正印で修正します。訂正印は委任者の押印に使った印鑑(実印または認印)と同じものを使用。修正テープ・修正液・砂消しゴムはすべてNGです。大幅な修正は新しい用紙に書き直すのが安全です。
Q7. 委任状を紛失した場合は再作成できますか?
可能。新しい用紙に同じ内容を記入して実印を押印すれば再作成できます。印鑑証明書も新しく取得すれば問題ありません。受任者の住所・氏名は本人確認書類と一致させてください。
Q8. 委任状なしで廃車手続きはできますか?
所有者本人が運輸支局・軽協の窓口に直接出向く場合のみ不要。家族・業者・行政書士などの第三者に依頼する場合は必ず委任状が必要です。本人申請でも普通車は印鑑証明書・実印・車検証・ナンバープレートが必要です。
Q9. 法人委任の場合、社判(角印)でもいいですか?
NG。法務局に届け出ている代表者印(丸印)が必要です。角印(社内文書用の四角い印)や担当者の認印では受付されません。法務局発行の印鑑証明書(発行3ヶ月以内・450円)を添付してください。
Q10. シャチハタ(インク内蔵式)はどの場面で使えますか?
廃車関連の委任状では原則としてすべてNG。普通車の実印・軽自動車の認印・法人の代表者印いずれも朱肉を使う印鑑が必要です。シャチハタは押印が不安定でかすれやすく公的書類には不適とされています。
Q11. 委任状の押印を間違えた印鑑(実印ではなく認印)で押してしまいました。
普通車の場合は新しい用紙で書き直しが必要。実印と異なる印鑑では印鑑証明書との照合で差戻しとなります。一度押した上から重ねて実印を押すのもNG。素直に書き直してください。
Q12. 委任状は1枚で複数の手続きを委任できますか?
可能。委任事項欄に「永久抹消登録および自賠責解約に関する一切の件」のように包括的に記載すれば1枚で複数手続きを委任できます。手続きごとに別々の委任状を用意するより効率的ですが、漏れがないよう網羅性に注意してください。
Q13. 受任者欄に業者名(屋号)だけ書けばよいですか?
NG。受任者欄は個人名(業者の担当者名)を記載するのが原則です。法人・屋号だけでは受任者本人を特定できません。「○○商事 担当:博多 三郎」のように業者名+担当者名で記載します。
Q14. 永久抹消用と一時抹消用の委任状を間違えて使ったらどうなりますか?
差戻しとなり、手続きが進みません。委任事項欄の文言を正確に記入してください。両方の可能性がある場合は「永久抹消登録または一時抹消登録のいずれかの申請に関する一切の件」と包括的に記載するのが安全です。永久抹消と一時抹消の違いで判断軸を確認してから記入してください。

まとめ — 委任状作成のチェックポイント

廃車委任状は「委任者情報」「受任者情報」「委任事項」「車両情報」の4要素を正確に記入し、普通車は実印+発行3ヶ月以内の印鑑証明書、軽自動車は認印で可。法人委任は法務局発行の代表者印鑑証明書が必要です。委任事項欄は「永久抹消登録申請」「一時抹消登録申請」のいずれかを目的に応じて選び、車両情報は車検証どおりに1字違いなく転記。記入間違いは二重線+訂正印で修正、大幅な修正は書き直しが安全。公式PDFをダウンロードして使うのが最も確実です。

委任状作成チェックリスト

  • 公式PDF(国土交通省/軽自動車検査協会)をダウンロード
  • 委任者の住所・氏名を印鑑証明書どおりに転記
  • 委任事項を「永久抹消/一時抹消/解体届出/返納届」から正確に選択
  • 車両情報(登録番号・車台番号)を車検証どおりに転記
  • 受任者の住所・氏名を本人確認書類と一致させる
  • 普通車は実印で押印、軽は認印(朱肉式)で押印
  • シャチハタ(インク内蔵式)は使わない
  • 印鑑証明書は発行3ヶ月以内のものを準備
  • 法人委任は代表者印+法務局発行印鑑証明書を用意
  • 修正は二重線+訂正印(修正テープ・修正液NG)
  • 作成年月日を記入
  • 原本を受任者が窓口持参(コピー不可)

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