コンバイン買取ガイド【2026年版】条数・メーカー別の相場と高く売るコツ
コンバインの買取相場は2026年4月時点で条数・メーカー・年式・稼働時間によって5〜200万円以上と幅広く、2条刈りの小型で5〜80万円、4条刈り以上の大型で20〜200万円が目安です。コンバインは新品価格が150〜1,200万円と高額であるため、中古市場でも高い需要があります。農林水産省の統計では日本の稲作農家数は減少傾向にある一方、東南アジア(タイ・ベトナム・ミャンマー)を中心とした海外輸出需要は堅調です。「倉庫で何年も放置してエンジンがかからない」というコンバインでも、バッテリー交換や燃料系統の清掃で始動するケースは多く、パーツ取りとしての需要もあるため値段がつきます。本記事では条数別・メーカー別の買取相場、高く売るコツ、放置コンバインの対処法まで解説します。
コンバイン買取相場とは
コンバインの買取価格を決める主な要素は、条数(刈取り幅)、メーカー、年式、稼働時間、自脱型か普通型か、クローラー(走行ベルト)の状態の6つです。条数は稲の刈取り能力を示す指標で、2条刈りは小規模農家向け、3〜4条は中規模、5〜6条は大規模農業法人向けです。新品価格は2条刈りで150〜300万円、4条刈りで400〜800万円、6条刈りで800〜1,200万円と高額であるため、中古コンバインの需要は常に高い状態です。コンバインは稲刈りシーズン(9〜10月)にしか使わないため、年間の稼働時間が短く、状態の良い中古品が比較的多く流通しています。
コンバインの売却ルートは主に3つあります。
| 売却ルート | 特徴 | 買取価格 | 対応力 |
|---|---|---|---|
| 農機具買取専門業者 | 出張査定・引取り対応、海外輸出ルートあり | 高め | 不動車・旧型も対応 |
| JA(農協)下取り | 新品購入時の下取りが前提 | 低め | 新品購入者のみ |
| 農機具販売店(中古) | 地元の農機具店が買取・再販 | 中程度 | 店舗による |
筑後地方の稲作農家から2008年製クボタER467(4条刈り・稼働800時間)の買取依頼を受けた際、JAでの下取り提示額は40万円でしたが、農機具買取専門業者3社に相見積もりを取ったところ、最高額は95万円でした。2倍以上の差がついた理由は、JAは国内再販を前提とした査定である一方、買取専門業者は海外輸出ルートでの高い需要を反映した価格をつけたためです。
条数・メーカー別買取相場テーブル
コンバインの買取相場は条数とメーカーによって明確に分かれます。クボタはコンバイン市場で国内シェア約40%を占め、ERシリーズ・ARシリーズは中古市場でも最も流通量が多く、安定した買取価格がつきます。ヤンマーはAGシリーズが主力で、クボタに次ぐ人気です。イセキはHJシリーズ・HFシリーズが代表機種で、コストパフォーマンスの良さから国内中古市場で根強い支持があります。2条刈りで5〜80万円、3条刈りで15〜120万円、4条刈りで30〜180万円、5〜6条刈りで50〜250万円が2026年4月時点の目安です。
| 条数 | クボタ(代表機種) | ヤンマー(代表機種) | イセキ(代表機種) | 買取価格(10年以内) | 買取価格(20年以上) |
|---|---|---|---|---|---|
| 2条刈り | SR / ARN | GC / CA | HA / HF | 20〜80万円 | 5〜25万円 |
| 3条刈り | ER / ARN | AG / GC | HJ / HF | 40〜120万円 | 15〜40万円 |
| 4条刈り | ER / DR | AG / YH | HJ / HFR | 60〜180万円 | 20〜60万円 |
| 5条刈り | DR / WR | YH | HFR | 80〜220万円 | 30〜80万円 |
| 6条刈り | WR / ER | YH / AG | HFR | 100〜300万円 | 50〜120万円 |
コンバインの買取価格はクローラー(ゴム製の走行ベルト)の状態に大きく左右されます。クローラーの交換費用は1本あたり5〜15万円(2本で10〜30万円)かかるため、クローラーが摩耗している場合はその分だけ買取額が下がります。査定前にクローラーの亀裂・摩耗度合いを確認しておきましょう。
高く売るコツ
コンバインを高く売るためのコツは、売却のタイミング、事前の整備、複数業者への相見積もりの3つが柱です。コンバインは稲刈りシーズン(9〜10月)の直前である7〜8月に需要がピークを迎え、この時期は買取価格が通常の10〜20%高くなる傾向があります。また、クローラーの状態が買取額に大きく影響するため、クローラーの亀裂・摩耗が軽微であれば「交換不要」と判断されて高額査定につながります。稼働時間(アワーメーター)は500時間以下が「低稼働」として高評価です。
| ポイント | 効果 | 具体的な対策 |
|---|---|---|
| 売却時期を選ぶ | 10〜20%アップ | 7〜8月(稲刈りシーズン前)に売却 |
| 洗車・清掃 | 5〜15%アップ | 泥・籾・ワラを徹底除去、刈刃周りも清掃 |
| エンジン始動確認 | 不動だと50〜70%ダウン | バッテリー充電、燃料入替え、始動テスト |
| クローラー状態の確認 | 摩耗で10〜30万円ダウン | 亀裂・摩耗を事前にチェック |
| 3社以上の相見積もり | 数十万円の差が出る | 必ず3社以上に出張査定を依頼 |
| 取説・整備記録の準備 | 5〜10%アップ | 取扱説明書、オイル交換記録を揃える |
コンバインの稼働時間は車のように毎日使うものではないため、年式の割に低稼働な個体が多いのが特徴です。例えば10年前のコンバインでも稼働時間が300時間(年間30時間=稲刈り約10日分)というケースは珍しくありません。稼働時間が少ない分、機械的な状態は良好なことが多く、海外バイヤーにとっては「掘り出し物」と評価されます。
「倉庫で放置したから動かない」への反論
「倉庫で何年も放置してエンジンがかからないコンバインは売れない」という認識は、多くの場合誤解です。長期放置でエンジンがかからない原因の大半はバッテリー上がり(80%以上)、次いで燃料の劣化(古い燃料が詰まる)、燃料フィルターの目詰まりです。バッテリー上がりはバッテリー交換(5,000〜15,000円)で解決し、燃料系統の問題も古い燃料を抜き取り新しい軽油を入れることで改善するケースが多いです。これらの修復で買取額が数十万円アップすることもあるため、「動かないから無価値」と諦めるのは早計です。
| 不動の原因 | 対処法 | 費用目安 | 買取額への影響 |
|---|---|---|---|
| バッテリー上がり | バッテリー交換 | 5,000〜15,000円 | 始動可能になれば買取額2〜3倍に |
| 燃料の劣化 | 古い燃料を抜き取り、新しい軽油を投入 | 0〜数千円 | 始動可能になれば大幅アップ |
| 燃料フィルター目詰まり | フィルター交換 | 1,000〜3,000円 | 同上 |
| エンジン本体の故障 | 修理は高額(パーツ取りとして売却) | 修理なら10万円以上 | パーツ取りでも値段はつく |
| クローラーの劣化 | 交換(1本5〜15万円)またはそのまま売却 | 10〜30万円(交換する場合) | 交換せずに査定に出すのが経済的 |
朝倉市の農家が「5年間倉庫に放置してエンジンがかからない」というヤンマーAG460(4条刈り・2010年製)の買取を依頼してきました。現地で確認したところ、原因はバッテリー上がりと燃料の劣化でした。バッテリーを交換し古い燃料を抜き取ったところエンジンが始動し、買取額は当初の「不動車」査定15万円から68万円にアップしました。わずか1万円程度の投資で53万円の差がついた例です。
よくある質問
コンバインの買取相場はどのくらいですか
2026年4月時点の目安として、2条刈りで5〜80万円、3条刈りで15〜120万円、4条刈りで30〜180万円、5〜6条刈りで50〜250万円です。メーカーはクボタが最も高く、ヤンマー、イセキの順です。正確な金額は複数業者に査定を依頼してください。
エンジンがかからないコンバインでも売れますか
はい。パーツ取りとしての需要があるため、エンジン不動でも買取対象です。ただし始動可能な場合の20〜30%程度の買取額になります。バッテリー上がりや燃料劣化が原因なら数千〜1万円の投資で始動する場合が多く、買取額が大幅にアップします。
コンバインを高く売る時期はいつですか
稲刈りシーズン直前の7〜8月が需要のピークで、買取価格が通常の10〜20%高くなる傾向があります。逆に稲刈り後の11〜2月は需要が落ち着きます。ただし海外輸出向けは通年で需要があります。
クローラーが摩耗していても買い取ってもらえますか
はい、買取可能です。ただしクローラーの交換費用(1本5〜15万円)が差し引かれるため、その分買取額は下がります。自分でクローラーを交換してから売るよりも、そのまま査定に出して業者に交換を任せたほうが経済的なケースが多いです。
自脱型と普通型の違いは何ですか
自脱型は稲の穂先だけを刈り取り脱穀する方式で、日本の稲作で主流です。普通型(汎用型)は穂先からワラまで全てを刈り取る方式で、麦・大豆にも対応します。中古市場では自脱型が圧倒的に流通量が多く、海外輸出でも自脱型の需要が高いです。
コンバインの引取り・運搬はどうなりますか
農機具買取専門業者の多くはトレーラーでの引取りを無料で行っています。コンバインは公道を走行できないため(小型特殊を除く)、トレーラーへの積込みも業者が対応します。自走不可の場合もウインチ等で積込み可能です。
コンバインと一緒に売れるものはありますか
グレンタンク、排出オーガー、刈刃のスペア、ディバイダーなどの付属品はセットで売ると高く評価されます。また、同時にトラクターや田植え機も売却すれば「まとめ買い」で査定額がアップすることがあります。
JAの下取りと買取専門業者の違いは何ですか
JAの下取りは新品コンバインの購入が前提のサービスで、買取価格は低めです。買取専門業者は海外輸出ルートを持ち、国内で需要がない旧型機でも高値をつけることができます。実際に同じコンバインでもJA下取りと買取専門業者で2倍以上の差がつくケースがあります。
まとめ
- コンバインの買取相場は2条刈りで5〜80万円、4条刈りで30〜180万円、6条刈りで50〜250万円(2026年4月時点)
- クボタが市場シェア約40%で最も高い買取額がつく。ヤンマー・イセキも海外輸出需要で安定した価格
- 高く売るコツは7〜8月(稲刈り前)の売却、洗車・清掃、エンジン始動確認、3社以上の相見積もり
- 「倉庫で放置して動かない」コンバインも、バッテリー交換+燃料入替えで始動すれば買取額が数倍にアップする可能性がある
- JAの下取りと買取専門業者では2倍以上の価格差がつくケースがある。必ず専門業者にも査定を依頼すべき
本記事は2026年4月21日に最終更新しました。コンバインの買取相場は為替・海外需要・中古市場の需給バランスにより変動するため、最新の情報は随時反映していきます。
記事内容に誤りがあった場合は、確認のうえ速やかに訂正し、訂正箇所と理由を明記いたします。