原付の譲渡証明書の書き方|項目別の記入例と押印の扱い

原付(125cc以下)の譲渡証明書は、決まった全国様式のある特別な書類ではありません。「どのバイクを・誰から誰へ・いつ譲ったか」がわかる項目と、譲り渡す意思表示の一文が入っていれば、市区町村の様式でも自作の紙でも有効です。書く欄は大きく「車両情報」「譲渡人(旧所有者)」「譲受人(新所有者)」「譲渡年月日」の4ブロックだけ。2021年(令和3年)以降は個人どうしの譲渡で押印が求められない自治体が増えていますが、様式によって扱いが違うため、最後はお住まいの市区町村(軽自動車税の窓口)の様式・案内で確認してください。このページは「書き方と記入例」に絞り、名義変更の全体の流れは別ページへ案内します。

譲渡証明書はいつ必要か|個人売買・譲り受けの場面

譲渡証明書は、原付の所有者が変わったことを新しい所有者が市区町村へ登録(名義変更)するときに、その根拠として提出する紙です。友人・家族から譲り受けた、フリマやネットで個人売買した、といった業者を通さない取引ほど必要になります。無償であげる場合でも、所有者が変わる以上は名義変更が必要で、その添付書類として同じように使います。対価の有無で書き方は変わりません。逆に、原付をそのまま処分・廃車する(誰にも譲らない)場合は、譲渡証明書ではなく廃車(標識返納)の手続きになります。

「必要かどうか」で迷いやすいケースを整理します。所有者が変わる=名義変更が要る=譲渡証明書が要る、という関係で考えると判断しやすくなります。

譲渡証明書が必要/不要の目安
あなたの状況 譲渡証明書 次にすること
友人・家族に譲る/譲り受けた 必要 記入して新所有者が名義変更
フリマ・ネットで個人売買した 必要 出品者に記入してもらう
無償であげる(プレゼント) 必要 有償と同じ書き方でOK
相続でもらった(所有者が亡くなった) 原則は別書類 戸籍など関係のわかる書類で手続き
自分で乗るのをやめて処分する 不要 廃車(標識返納)へ

誰が・どのブロックを書くか

譲渡証明書は1枚を旧所有者と新所有者で分担して埋めます。車両情報はどちらが書いても構いませんが、標識交付証明書(または廃車証明書)に書かれた内容をそのまま写すのが確実です。譲渡人(旧所有者)の住所・氏名と譲渡年月日は旧所有者譲受人(新所有者)の住所・氏名は新所有者が、それぞれ本人の現住所で記入します。手書きでもパソコン作成でも有効です。旧所有者と離れて暮らしていて直接会えない場合は、車両情報と譲渡人欄まで書いてもらった紙を郵送で受け取り、譲受人欄を新所有者が埋める形でも問題ありません。

記入する順番と担当
順番 記入する欄 誰が書く どこを見て書く
標識番号・車名・車台番号・排気量(または定格出力) どちらでも可 標識交付証明書を転記
譲渡人(旧所有者)の住所・氏名 旧所有者 本人の現住所
譲渡年月日 旧所有者 譲り渡した日
譲受人(新所有者)の住所・氏名 新所有者 本人の現住所

項目別の書き方と記入例

用紙の見出し名は自治体ごとに少し違いますが、入れる中身は共通です。車名はメーカー名、車台番号と排気量は標識交付証明書からそのまま転記、標識番号はナンバープレートの番号を書きます。電動原付は排気量の代わりに定格出力を書く欄になっています。下の対応表のとおり埋めれば1枚が完成します。数字やアルファベットは車体やナンバーと1文字ずつ照合し、書き間違い(0とO、1とI など)に注意してください。

項目別の記入内容と記入例(例は架空の内容です)
用紙の欄名 記入内容 記入例
標識番号(ナンバー) ナンバープレートの表示 福岡市 あ 1234
車名 メーカー名 ホンダ
車台番号 標識交付証明書を転記 AF○○-1234567
総排気量又は定格出力 排気量(電動は定格出力) 49cc
譲渡年月日 譲り渡した日 令和8年6月15日
譲渡人 住所・氏名 旧所有者(売る・あげる人)の現住所 福岡市○区… 山田太郎
譲受人 住所・氏名 新所有者(買う・もらう人)の現住所 福岡市○区… 田中花子

白紙・自作の紙を使うときの注意:任意の紙でも有効ですが、タイトルに「譲渡証明書」と明記し、上の項目に加えて「上記の車両を譲受人に譲り渡しました」という譲渡の意思表示の一文を必ず入れてください。項目の名称や体裁は、お住まいの市区町村が公開している様式に合わせるのが最も確実です。

押印・署名の扱い|2021年以降は自治体で異なる

もっとも誤解が多いのが押印です。行政手続きの押印見直し(2021年・令和3年ごろ)を受けて、軽自動車税関係の届け出でも押印欄を廃止・省略する市区町村が増えています。個人どうしの譲渡では自署(サイン)だけで受理されることが多くなりました。ただし、これは全国一律のルールではなく様式や窓口の運用によって扱いが異なるため、押印が必要かどうかは市区町村の様式・案内で確認してください。心配なら認印を1本持参すれば、その場で求められても対応できます。

押印・署名の考え方(最終確認は市区町村の様式で)
ケース 押印 補足
個人どうしの譲渡(友人・家族・フリマ) 不要な自治体が多い 自署で対応。認印を持参すると安心
所有者が販売店・ローン会社名義のまま その会社・店の押印が要ることがある 完済・名義移転の確認を先に
窓口で本人・自署が確認できない場合 求められることがある 認印(三文判)で足りるのが通常

なお、実印や印鑑証明書は原付(125cc以下)では通常不要です。譲渡証明書に実印と印鑑証明が必要になるのは、251cc以上の小型二輪や自動車で求められるケースであり、原付と混同されがちな点です。ご自身のバイクの区分に応じて、市区町村(原付)または運輸支局/軽自動車検査協会(二輪車・自動車)の案内で確認してください。

用紙の入手先・様式が分からないとき

譲渡証明書に「唯一の公式発行元」はありません。お住まいの市区町村の窓口でもらう・市区町村サイトのPDFを印刷する・全国軽自動車協会連合会の様式を使う・必要項目を満たした自作の紙を使う、いずれでも有効です。今すぐ用意したいなら「(市区町村名) 原付 譲渡証明書」で検索し、公式サイトのPDFを探すのが早道です。様式が見つからない・書き方に自信がないときは、登録先の市区町村の税(軽自動車税)窓口に電話で確認するのが確実です。

用紙の入手先と特徴
入手先 特徴
市区町村の窓口 その場でもらえる。記入例が掲示されていることが多い
市区町村サイトのPDF 自宅で印刷できる。「(市区町村名)原付 譲渡証明書」で検索
全国軽自動車協会連合会の様式 広く使われている定番フォーマット
自作・任意の紙 必要項目+譲渡の意思表示の一文が入っていれば可

よくある不備・相手が書いてくれないとき

個人間のやり取りで実際に止まりやすいのは、「相手(旧所有者)が譲渡証明書を書いてくれない・連絡が取れない」「標識交付証明書を紛失した」「ローン中・販売店名義のまま」「相続でもらった」といったケースです。譲渡証明書自体は決まった発行元のない書類なので作り直しがきき、旧所有者にもう一度記入してもらえば足ります。連絡が取れない場合は郵送での記入依頼や、名義変更を新所有者が代行するための委任状の併用が現実的です。どうしても書類が揃わないときは、登録先の市区町村窓口に事情を伝えて取り扱いを相談してください。

つまずきやすいケースと対処
困りごと どうする
相手が譲渡証明書を書いてくれない 必要項目を印刷した用紙を渡し記入を依頼。難しければ売買の記録(やり取り・領収)を残し、市区町村窓口に相談
旧所有者と連絡が取れない・遠方 車両情報+譲渡人欄まで郵送で記入してもらう。委任状を併用すれば名義変更を新所有者が代行できる
標識交付証明書を紛失した 登録地の市区町村で紛失(廃車)の届け出を。車台番号は車体の刻印でも確認できる
ローン中・販売店名義のまま その会社・店の押印や承諾が必要なことが多い。完済・名義移転を先に確認
相続でもらった 譲渡証明書の代わりに、亡くなった方との関係がわかる戸籍・遺産分割の書類で手続きする

「相手が書いてくれない」「書類が揃わないまま原付が動かず放置している」「もう乗る人がいない」といった状態で名義変更そのものに行き詰まっているなら、譲渡・名義変更にこだわらず、廃車や引き取りで手放すほうが手間も少なく済むことがあります。福岡市〜春日・大野城・那珂川・筑紫野・太宰府・糸島・久留米などのエリアで、乗らなくなった原付や動かないバイクの扱いに困っている場合は、名義や廃車の手続きごと当社のバイク買取・無料相談で状況を整理できます。金額や可否は車両の状態・年式・書類の有無で変わるため目安であり、最終的には現車の確認で判断します。

譲渡証明書が書けたあと|名義変更・廃車の流れ

譲渡証明書は名義変更に使う「1枚の添付書類」であり、これだけで手続きが完結するわけではありません。原付(125cc以下)は車検も運輸支局も関係せず市区町村役場だけで手続きしますが、原則として「旧所有者側の廃車(標識返納)」と「新所有者側の登録」の2段階になります。市区町村をまたぐ譲渡か、同一市区町村内かで進め方が変わるため、全体の順番と持ち物はそれぞれの手順ページで確認してください。

  • 名義変更の全体の流れ・必要書類は 原付の名義変更 のページへ。
  • 旧所有者側の標識返納(ナンバー返却)や、そのまま手放したい場合は 原付の廃車手続き のページへ。

また、名義変更でつい忘れられがちなのが自賠責保険です。バイク本体の名義を変えても保険は自動では移りません。乗り続けてもらうなら保険会社で名義・車両情報の変更を、乗らないなら解約(残期間に応じた返戻の有無を確認)を行い、自賠責が切れている・未加入のまま公道を走らせないよう注意してください。

よくある質問

Q. 譲渡証明書がないと名義変更はできませんか?
原則として、原付の名義変更(新所有者への登録)では所有者が変わったことを示す譲渡証明書が必要です。決まった発行元のない書類なので、旧所有者に記入してもらえば作り直せます。相続など譲渡証明書になじまない場合は、戸籍など別の書類で手続きします。取り扱いは登録先の市区町村窓口で確認してください。
Q. 個人売買(フリマ・ネット)でも譲渡証明書はいりますか?
必要です。業者を通さない個人売買こそ、所有者が変わった根拠として譲渡証明書を使います。書き方は業者から買うときと同じで、対価の有無でも変わりません。出品者(旧所有者)に、車両情報と譲渡人欄・譲渡年月日を記入してもらいましょう。
Q. 相手(旧所有者)が譲渡証明書を書いてくれません。
まずは必要項目を印刷した用紙を渡し、車両情報と譲渡人欄の記入を依頼するのが基本です。連絡が取れない・応じてもらえない場合は、売買のやり取りの記録を残したうえで、登録先の市区町村窓口に事情を伝えて取り扱いを相談してください。無理に自分で相手の欄を代筆するのは避けます。
Q. 譲渡証明書をなくしたら再発行できますか?
譲渡証明書は決まった発行元のある書類ではないので、旧所有者にもう一度記入してもらえば作り直せます。紛失して困るのは廃車証明書・標識交付証明書のほうで、これらは登録地の市区町村で紛失届や再交付の対応になります。
Q. 原付に実印や印鑑証明書は必要ですか?
原付(125cc以下)では通常不要です。実印・印鑑証明書が求められるのは251cc以上の小型二輪や自動車のケースです。原付は認印で足りることが多く、押印自体を省略できる自治体も増えていますが、様式によって異なるため市区町村の案内で確認してください。
Q. 無償で友人にあげるだけでも譲渡証明書はいりますか?
必要です。無償でも所有者が変わる以上は名義変更が必要で、その根拠として譲渡証明書を使います。書き方は売買のときと同じです。

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