結論:車庫証明の書類は4枚。「申請書」「自認書 or 使用承諾証明書」「所在図・配置図」をそろえ、保管場所を管轄する警察署に出せば、福岡県は中3〜4日で交付されます。手数料は2,200円のみ(収入証紙)。2025年4月1日から「保管場所標章(車庫シール)」と標章交付手数料は廃止されたため、貼るシールはなく、550円の追加費用も不要です。
難しく見えますが、迷うのは実質「自分の土地か/借りている土地か」の1か所だけ。所在図・配置図はGoogleマップの印刷で代用できます。下の早見表で、自分がどの書類を書くかを5秒で確認してください。
まず確認:あなたが書く書類はこの組み合わせ
保管場所が「自分の所有地」か「借りている土地」かで、書く書類が1枚入れ替わります。それ以外は全員共通です。
| あなたの状況 | 書く書類 | 誰が書く |
|---|---|---|
| 自宅の敷地・自己所有地に停める | 申請書+自認書+所在図・配置図 | すべて自分 |
| 月極駐車場・賃貸・親や他人の土地に停める | 申請書+使用承諾証明書+所在図・配置図 | 承諾書だけ貸主/管理会社 |
| 土地を共有している | 申請書+共有者全員の承諾書(または自認書)+所在図・配置図 | 共有者ごと |
つまり全員が書くのは「申請書」と「所在図・配置図」。残り1枚が、自分の土地なら自認書(自分で書く)、借地なら使用承諾証明書(貸主・管理会社に書いてもらう)です。借地の場合は、承諾書の入手に1〜2週間かかることがあるので、ここだけ早めに動いてください。
5秒判断:自分で書く? 代行に頼む?
車庫証明は専門知識がなくても自分で作れます。判断の分かれ目は「平日に警察署へ2回行けるか」と「図を描くのが苦痛でないか」の2点だけです。
| こんな人は「自分で書く」が向く | こんな人は「代行」を検討 |
|---|---|
| 平日昼に申請・受取の2回、警察署へ行ける | 平日に2回も警察へ行く時間がない |
| Googleマップを印刷して線が引ける | 所在図・配置図を作る自信が全くない |
| 費用を2,200円で抑えたい | 納車を急いでいて差戻しを避けたい |
自分で出す場合の実費は2,200円。代行(行政書士)に頼むと、福岡県内ではおおむね4,000〜13,000円+実費が相場です(事務所により幅があり、出張封印や登録までセットだと高くなります。料金は各事務所で要確認)。動かない車・遠方の土地など事情がなければ、まずは自分で出すのが安く確実です。
書類1:自動車保管場所証明申請書の書き方
車検証(自動車検査証)を手元に置き、書き写すのが基本です。複写式(4枚つづり)なので、黒のボールペンで少し強めに書いてください。消せるボールペン(フリクション等)は不可です。
| 記入欄 | 何を書くか | つまずきやすい点 |
|---|---|---|
| 車名 | メーカー名(トヨタ・ホンダ等)。車検証の「車名」欄どおり | 「プリウス」など車種名を書くのは誤り |
| 型式・車台番号・原動機の型式 | 車検証から1文字ずつ正確に | 「0とO」「1とI」を判別できるよう丁寧に |
| 自動車の大きさ | 車検証の長さ・幅・高さ(cm) | 単位の写し間違い |
| 使用の本拠の位置 | 実際に住んでいる住所(=運転免許証の住所) | 住民票と現住所が違う場合は要相談 |
| 保管場所の位置 | 車を停める場所の住所(駐車場の住所) | 本拠と保管場所は別々に書く |
| 保管場所標章番号 | 買い替え(代替)で同じ場所なら前回の番号、新規は空欄 | 新規・代替の区別 |
書き損じは修正液・修正テープ不可。二重線で消して正しく書き直します(押印は2021年以降原則不要のため、訂正印も基本いりません)。福岡県は申請書を2通提出します。
書類2:自認書 or 使用承諾証明書(どちらか1枚)
自分の土地に停める場合 → 自認書
正式名称は「保管場所使用権原疎明書面(自認書)」。自分が書く書類です。記入は3点だけ。
- 用紙上部の「証明申請」に○(軽自動車の届出のときは「届出」に○)
- 「土地」「建物」の所有区分で、自分が持っている方に○(駐車場が土地なら「土地」)
- 日付・住所・氏名を記入
借りた土地・月極駐車場の場合 → 使用承諾証明書
これは貸主または管理会社に書いてもらう書類です。自分では書けません。依頼先で記入してもらう項目は次のとおり。
- 保管場所の所在地(駐車区画の住所・区画番号)
- 使用者(あなた)の住所・氏名
- 使用期間(始期〜終期)
- 所有者または管理委託者の住所・氏名
注意点は使用期間。申請時点で残り1か月以上の使用権原が必要です。契約更新直前だと差戻しになることがあるため、終期に余裕を持って書いてもらいます。管理会社経由だと発行に1〜2週間かかるので、車庫証明の準備で最初に動くべきはここです。賃貸借契約書のコピーで代用を認める警察署もありますが、福岡県では承諾書が基本です。
書類3:所在図・配置図 ― ここが最大の山場(でも省ける)
1枚の用紙の左右に「所在図」と「配置図」を書きます。役割が違うので分けて考えます。
| 所在図(左側) | 配置図(右側) | |
|---|---|---|
| 示すもの | 自宅と駐車場の位置関係 | 駐車場そのものの寸法と出入口 |
| 必須要素 | 自宅○・保管場所○・両者を結ぶ直線と距離(2km以内)・目印になる駅や建物 | 区画の間口と奥行(m)・前面道路の幅・出入口の位置・方角 |
| 代用 | Googleマップ印刷で代用可 | 手書き(フリーハンド可) |
所在図は描かない ― Googleマップで代用する手順
絵に自信がなくても問題ありません。所在図はネット地図の印刷が認められています。福岡県警の様式でも対応できます。
- Googleマップで自宅周辺を表示し印刷する
- 地図上に「自宅」を○で囲み「使用の本拠」と書く
- 「駐車場」を○で囲み「保管場所」と書く
- 2点を直線で結び、おおよその直線距離(例:約600m)を書き添える
- 所在図の欄には「別紙のとおり」と記入し、印刷地図を添付
地図に著作権表示(©Google等)が入っていれば消さずにそのまま添付します。自宅と駐車場が同じ敷地なら、所在図は省略できる場合があります。
配置図のチェックリスト(ケース別の必須項目)
配置図は手書きで構いません。定規で四角を描き、寸法を書き込むだけです。建物の種類で足す情報が変わります。
| 保管場所のタイプ | 必ず書く項目 |
|---|---|
| 一戸建て・自己所有地 | 区画の間口×奥行(m)/前面道路の幅/出入口/屋根やシャッターがあればその旨 |
| アパート・マンション駐車場 | 上記に加え、自分の区画番号と、その区画を斜線などで強調 |
| 月極駐車場 | 駐車場名・区画番号/「入口から3台目」など位置が特定できる説明 |
| 立体・機械式駐車場 | 区画番号/高さ制限・重量制限/何階か |
差戻しで一番多いのが寸法の書き忘れと前面道路の幅。道路が狭い(目安4m未満)と「車が出入りできるか」を確認されることがあるので、実際の幅を書いておくと一度で通ります。
福岡県の出し方:窓口・日数・費用
福岡県では、保管場所を管轄する警察署の交通課に提出します(市役所ではありません)。福岡市内なら中央・博多・東・南・西・早良の各署、北九州市内なら小倉北・小倉南・八幡西・戸畑・若松・門司などです。朝倉・甘木方面は朝倉警察署が管轄です。受付は平日のみで、申請と受取の2回来署します。
| 項目 | 福岡県の目安(2026年6月時点) |
|---|---|
| 手数料 | 2,200円(福岡県収入証紙。標章交付手数料は2025年4月廃止) |
| 納付方法 | 収入証紙を購入し申請書に貼付(窓口近辺で購入) |
| 所要日数 | 申請から中3〜4日(土日祝を除く) |
| 受付時間 | 平日のみ・昼休みを除く時間帯 |
| 提出部数 | 申請書2通・所在図配置図1通・自認書または承諾書1通 |
金額・受付時間・必要部数は警察署や時期で変わることがあるため、提出前に管轄署へ電話で最終確認すると確実です。2025年4月以降は車に貼るシール(保管場所標章)がなくなった点だけ、古い解説サイトの情報と食い違うので注意してください。
軽自動車は「届出」。しかも地域によっては不要
軽自動車は車庫証明(証明申請)ではなく保管場所の届出で、しかも対象地域が限られます。福岡県で届出が必要なのは、福岡市・北九州市・久留米市・大牟田市・飯塚市・直方市など一部の市部です。それ以外の市町村では届出そのものが不要なことが多いので、まず自分の市町村が対象かを管轄署に確認してください。届出は車を入手した後(ナンバー取得後)に行う点が、普通車(先に証明が必要)と逆になります。
| 普通車 | 軽自動車 | |
|---|---|---|
| 手続き | 保管場所証明(事前) | 保管場所届出(事後) |
| 使う書類上部 | 「証明申請」に○ | 「届出」に○ |
| 対象 | 全地域 | 一部の市部のみ |
提出前の最終チェック(一発受理のために)
- 申請書は車検証どおりに書けているか(車名=メーカー名)
- 本拠と保管場所が直線2km以内になっているか
- 自分の土地は自認書、借地は承諾書 ― 1枚だけ正しく選べているか
- 承諾書の使用期間が申請日から1か月以上あるか
- 配置図に間口・奥行・道路幅が書いてあるか
- 所在図に自宅○・駐車場○・直線・距離があるか
- 書き損じを修正液で消していないか(二重線で訂正)
よくある質問
Q. 押印やシールはもう要らないの?
A. はい。書類への押印は2021年以降原則不要、車に貼る保管場所標章(シール)は2025年4月1日に廃止されました。シール代550円も不要です。
Q. 所在図・配置図はどちらもGoogleマップでいい?
A. 所在図(位置関係)はネット地図の印刷で代用できます。配置図(区画の寸法)は手書きが基本です。間口・奥行・道路幅を書き込んでください。
Q. 引っ越して住所が変わったら?
A. 保管場所の位置が変われば、改めて車庫証明(または保管場所変更の手続き)が必要です。新住所を管轄する警察署で確認してください。
Q. 代行に頼むといくら?
A. 福岡県内の行政書士でおおむね4,000〜13,000円+実費(2,200円)が目安です。料金は事務所ごとに異なり、登録や封印までセットだと上がります。各事務所で要確認です。
書類づくりで詰まったら
古物マイスターは福岡で車・バイクの買取や廃車のお手伝いをしており、名義変更や車庫証明まわりの実務に日常的に触れています。「自分の土地か借地かで書類が分からない」「動かない車・相続した車で何から手を付ければいいか」といった段階のご相談も受け付けています。書類の判断で迷ったら、お問い合わせフォームからお気軽にどうぞ。
出典・参考
本記事の手数料・日数・対象地域は2026年6月時点の一般的な目安です。最新の取り扱いは保管場所を管轄する警察署にご確認ください。