中古車両・パーツ輸出

日本の中古車・中古バイク・中古の農機建機やパーツは、国内で使われなくなったあとも海外市場で再使用されることがあります。ただし「海外に出す」までには、車両区分ごとに異なる登録の抹消手続き、税関への輸出申告、相手国側の輸入規制という三つの関門があり、どれか一つでも満たせないと船積みできません。このページでは、中古車両・パーツの輸出に関する制度と手続きの全体像を、公的機関が公表している情報の範囲で整理します。

なお古物マイスター(GOAL PROJECT/古物商許可 福岡県公安委員会 第90101251210136号)は、現在お問い合わせの受付を停止しています。本ページは買取・輸出代行の募集ではなく、情報提供を目的とした解説ページです。

日本の中古車両が海外で流通する理由

左側通行の国と規格が合う

日本と同じ左側通行(右ハンドル)の国・地域が世界に一定数あり、日本仕様の車両を改造せずそのまま使えます。

点検整備の記録が残る

日本は車検(継続検査)と定期点検の制度があり、整備の履歴や状態が把握しやすい個体が多いことが評価につながります。

補修部品が手に入りやすい

日本車は世界的に流通量が多く補修部品が入手しやすいため、修理しながら長く使う市場との相性が良いとされます。

輸出の対象になりやすい品目

  • 中古乗用車(国産・輸入車)
  • 中古バイク・原付
  • 農業機械・建設機械
  • 自動車パーツ・エンジン
  • 商用車・軽トラック
  • フォークリフト・発電機などの産業機械

輸出までの手続きの流れ

1

車両区分を確認する

手続きの窓口は車両区分で変わります。登録自動車と二輪車は運輸支局が担当し、二輪車は排気量250ccを超える小型二輪も125cc超250cc以下の軽二輪もいずれも運輸支局です。四輪・三輪の検査対象軽自動車は軽自動車検査協会、125cc以下の原付と小型特殊自動車は市区町村の窓口が担当します。最初にどの区分かを確定させないと、書類一式がそろいません。

2

登録を抹消し、輸出予定を届け出る

登録自動車を輸出する場合は、輸出抹消仮登録を受けるか、先に一時抹消登録をしたうえで輸出予定届出を行い、輸出予定日などを記載した証明書の交付を受けます。検査対象軽自動車は自動車検査証返納届と輸出予定届出、軽二輪は軽自動車届出済証返納届、原付は市区町村への廃車申告が対応します。ナンバープレートはいずれも窓口へ返納します。

3

税関へ輸出申告し、船積みする

貨物を海外へ出すには関税法に基づく輸出申告と税関の許可が必要です。車両の場合はインボイス、抹消・輸出予定届出関係の証明書、船会社との運送書類などを添えて申告します。中古車はコンテナ詰めか、車両を自走させて積み降ろしするRORO船での船積みが一般的です。

4

税の精算・還付を確認する

自動車税は抹消手続きをした翌月以降分が月割で還付される取り扱いがあり、自動車重量税も輸出に伴う抹消について所定の要件を満たす場合に還付制度の対象になります。いずれも申請が必要で、期限や要件は都道府県税事務所・運輸支局の案内で確認してください。

見落としやすい相手国側の規制

年式規制・走行距離規制

中古車の輸入を「製造から○年以内」に限る国は少なくありません。日本側の手続きが済んでいても、この条件を外れると相手国の港で通関できません。基準は改定が多いため、輸出のたびに最新情報の確認が必要です。

排出ガス・安全基準

相手国が定める排出ガス基準や保安基準に適合しない車両は登録できないことがあります。ディーゼル車や古い年式の車両で問題になりやすい項目です。

船積み前検査(PSI)

一部の国は、日本を出港する前に第三者検査機関による検査証明の取得を義務づけています。取得を怠ると現地で荷揚げできず、返送費用が発生することがあります。

中古品か廃棄物かの区別

そのままでは再使用できない状態のものや、有害物質を含むものは「廃棄物」として扱われ、バーゼル法など有害廃棄物の輸出入規制の対象になる場合があります。中古部品として輸出できるかどうかは個別判断になるため、所管官庁の窓口で確認してください。

よくある質問

Q. 輸出向けなら国内より高く売れますか?

A. 一律に高くなるとは限りません。価格は車種・年式・状態と、仕向地でその車種に需要があるかどうかで決まります。国内では需要が少ない古い年式・過走行の車両が海外で評価されることがある一方、相手国の年式規制や排出ガス基準に該当して輸入できず、値が付かないこともあります。当サイトでは根拠を確認できない相場の断定は行いません。

Q. 手続きはどこで行いますか?

A. 登録自動車と二輪車(250cc超の小型二輪・125cc超250cc以下の軽二輪のいずれも)は運輸支局、四輪・三輪の検査対象軽自動車は軽自動車検査協会、原付(125cc以下)は市区町村です。輸出申告は積み出す港を管轄する税関で行います。窓口が複数にまたがるため、必要書類は各窓口の案内で確認するのが確実です。

Q. 農業機械や建設機械も輸出できますか?

A. 公道を走らない農機・建機はナンバー登録がない個体も多く、その場合は登録の抹消手続きが不要です。ただし税関への輸出申告は必要で、相手国が定める中古機械の輸入規制も対象になります。なお小型特殊自動車としてナンバーが付いている場合は、市区町村での廃車手続きが必要です。

Q. 輸出した車の名義や税金は自動的に切れますか?

A. 自動的には切れません。抹消手続きをしないまま車両だけ手放すと、登録上の所有者に自動車税の課税が続きます。輸出の前後どちらであっても、抹消手続きが完了したかどうかを書面で確認してください。

本ページについて

本ページは中古車両・パーツの輸出に関する制度情報をまとめたものです。古物マイスター(GOAL PROJECT)は現在、お問い合わせの受付を停止しています。再開する際は当サイトでお知らせします。運営者と事業者情報については運営者情報をご覧ください。